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倉崎 稜と宮園 恵理の物語

 Side 倉崎 稜


 倉崎 稜。


 黒髪で女の子のような華奢な体格。

 整った中性的な顔立ちの美少年。

 成績も優秀で運動も出来る。

 女子だけでなく男子をも魅了するような妖しさがあった。


 そんな彼は闇乃 影司と暮らしていた。


 こちらもまるでおとぎ話に出て来るお姫様のような容姿。

 より具体的には白肌、長い白髪、赤目の絶世の美少女のような容姿の男の娘。

 こちらも稜と同じく妖しい魅力を醸し出している。

 稜が騎士なら影司は姫だろう。


 当初は影司は天村財閥、揚羽 舞をある事情から敵視していたが誤解が解けて稜の下で暮らし、穏やかな少女のように生活している。



 そもそも倉崎 稜と闇乃 影司が出会ったのはある夜のことだ。


 デザイアメダルの怪人が出現していた時、闇乃 影司は怪人と間違われそうな恐ろしいビジュアルの変身形態を披露しつつ自衛的にデザイアメダルの怪人と戦っていたのだ。


 どっちが悪役かと言えば影司の方が悪役に見える程の恐ろしい姿だった。

 特撮物ならラスボス張れそうな背格好をしていた。


「おお、凄い姿をしていますね。まるでダークヒーローのようです」


 そんな姿を披露して戦っていた時に稜と出会った。


「行くところないのならウチに来ますか?」


 そう言われて影司は稜と一緒に暮らすことになった。



 倉崎 稜は基本万能超人であるが、彼はとある少女の伝手で天村 志郎と知り合い、そのまま不思議とウマが合い、悪の組織部の部員として活動していた。(*闇乃 影司も参加している)


 当然アーカディア所属のヒーローとしても活動している。

 ブラックスカルが暗躍していた頃は天野 猛たちの活動を陰ながらサポートしていた。


 変身後の姿は天使をモチーフにしたダークヒロイックなヒーロー。

 何処かウ〇ングマンに似ていてウ〇ングマンのブルーの部分を赤に置き換えたような感じの姿だ。


 そんな姿だがヒーローショーでは怪人スーツや戦闘員スーツを着る事もある。

 また、天村 志郎ともども悪の組織部の広告塔としても機能していて入部希望者――特に女性が多いのだとか。 


 そんな現状をよく思わない少女が一人――



 Side 宮園 恵理

 

 宮園 恵理。

 天村財閥と並ぶ宮園財閥のご令嬢。

 長い黒髪。

 整った顔立ち。

 そしてギャルゲーに出てきそうなぐらいの爆乳(サイズ120cm近く)が悩みの美少女だった。


 元から爆乳だったわけではなく、その辺の事情も複雑である。


 とにかく着れる服や下着は少なくなるし、男子からやらしい視線を受けるわ同性から妬みの視線を受けるわでイヤになるが――稜にアレコレされるのなら悪くないかもなどと思っていた。


 そんな彼女には別の顔がある。

 

 変身ヒロイン、アウティエルとしての顔が。


 純白を翼を生やし、羽飾りがついたヘルムを被り、金縁のアーマーを身に着け、剣と盾を持ち、それはまるでSFチックな金髪の戦乙女のような姿で悪の組織であるアシュタルを壊滅させるために戦う変身ヒロインであった。


 アーカディアとは違う組織、WINを立ち上げて行動中の彼女だが時折、倉崎 稜の様子を見に来ている。


 そして闇乃 影司を見て複雑そうな心中になる。


 =某マンションの屋上にて=


「またこんなところで何やってるんですか?」


「あ、それは――」


 そして倉崎 稜は遠くの距離から眺めていた宮園 恵理を見つける。

 何か学園島で軽く修行したらしく、恵理の気配は遠くからでも感じられるらしいとは稜、本人談である。

 

「一緒にデートします?」


「え? あ、その――」


「嫌なんですか?」


「それも? 闇乃さんの入れ知恵?」


「それもあるけど、僕がしたいと思ったから――恵理さんに一緒にいて、色んな所を見て回るのはそれだけでも特別なんですから――」


「そ、そう――」


 恥ずかしそうに恵理は顔を真っ赤にし、内心ではとても上機嫌だった。

 恵理は闇乃 影司に感謝しつつも稜とデートをする事にした。



 結局デートはデザイアメダルの怪人の出現でグダグダ感がいなめなかったが。

 それでも楽しかった。

 

 そして最後は天照学園の夜の上空で――


「ねえ稜。もう少し、イヤらしい私でいさせて――」


「はい――」


 二人は静かに唇を重ね合った。

 

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