城下町デート
昨日はすいませんでした。
ちょっと水疱瘡を発症してしまいまして更新出来ませんでした。
代わりに今日、夜にも更新します。
アラン達は練習を終えて戻って来た。
レイナとリースは外傷こそないものの、精神のほうが疲れてた。戻ってくると同時にそのままその場にバタンと倒れた。
一回外を見てみると、もうすっかり夕暮れになっていた。
そんなに練習していたのか。二人がどんどん成長していくから、どこまで成長するのか楽しくなっちゃって時間など忘れてしまった。
「過去の自分よ。ちょっといいか?」
声を掛けてきたのは魔王だった。
何事かと尋ねれば、エリカの所へ行ってみたいと言ってきた。
「エリカって父親と一緒にいるんじゃないのか?」
「ああそうだ。だが、ちょっとシュールな光景と言うか不思議な事になっているらしい。エリスの元に食事を届けた兵士がそう言っていた。」
「確かにそれは気になるな。」
「そうだろ。」
俺は二人はどうするか聞くと、もう疲れ過ぎたから行きたくないらしい。
そして俺はエリカのいるテントへ向かった。
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テントに小さな穴を開けて中の様子を見る。
「た、確かにシュールな光景だな。」
「これは食事を届けた兵士がちょっとかわいそうに思えてくる。」
テントの中は、エリカとエリスが正座して二人とも一切動かないのだ。こんな所に食事を届けるって難度高いぞ。俺なら絶対しない。
そうして、その食事を届けた兵士に「よくやったな」と思ってその兵士の元へ行ってみた。
するとその兵士と言うのはソルの事だった。
「お前。頑張ったな。」
「お前のその行為には称賛しよう。」
「はっ。ありがたき幸せ。」
ーー翌日
「ねぇねぇ。城下町でデートしない?」
「え?」
俺はレイナが何を言っているのか即座に理解出来なかった。
「なによ、え?って。私とデートするのがそんなに嫌なの?リースは自分の魔力を鍛えに行っちゃったし。エリカは父親とテントの中にいるし。アランも暇でしょ。」
そう、リースは昨日練習した事で自分の魔力のなさを知り、デモクレスに鍛えに行った。
まぁ俺はあげたブレスレットがあるから大丈夫じゃね?と思っていたのだが、自分が足手まといになるのが嫌らしい。
デートか。そう直球に言われるとちょっと恥ずかしい。
アランは頬を少し赤く染める。それを見たレイナはニヤリと笑い
「へえ~。デートって言われて赤くなるなんて可愛いね。魔王って名称があっても、一人の男の子だもんね~」
「違う! と言うか。デートって言ったって、何処に行くんだ?」
「あるじゃない。魔王城の城下町。今ならまだ建ってるでしょ。」
うんまぁ、そうだけど..いいのか?いや別にいいのか。特に過去が変わる訳でもあるまいし。
レイナが必殺!上目遣いでアランを見つめる。
「わかったわかった。だからその上目遣いは止めてくれ。」
「うっかり恋に落ちゃう?」
「落ちない落ちない..........絶対に...落ちれない。」
落ちれないと言う言葉をしっかりと胸に刻んで城下町まで転移するアランであった。
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「うわーこれが魔王城。かつての神々や人間達が倒せなかった.....凄い。迫力とかも。」
「魔王の偉大さとその力を象徴する城だ。その名にふさわしい迎撃砲やら防御魔法装置とかもかなり付けている。」
「私達のいた時代には魔王学園になっているわよね。ちょっともったいない気がしなくもないけれど.....」
「いやレイナ。魔王城自体は地下に埋めてあるらしい。現代の魔王学園は、外見こそ魔王城に似ているが性能は大分違う。」
「へぇ~。まぁいいや、それよりもデートデート。ほら、あそこにお店がいっぱい並んでいるでしょ。行こう!」
二人は目の前にある店へと足を運んだ。
そこはカフェだった。この昔の時代にもカフェがあることにレイナは衝撃を覚えた。
別にカフェくらいはある程度時代が進まなくても作れた。コーヒーや甘い物などは昔も今も人気だからな。
アランはコーヒーとパンケーキを頼み、レイナもパンケーキを頼んだのだが...その頼んだ量が凄かった。なんせレイナはパンケーキを四段重ねで注文したのだ。
さすがの店員も聞き間違えたのかと思って二度聞いていた。
別に俺も人の食生活に文句とかは言わないつもりなんだが、四段重ねですか....
レイナは目の前にある四段重ねのパンケーキを眺め、満足そうに食べる。
「そういえば、まだこの時代にはホイップクリームが無いのね。ちょっと残念かな。ハチミツはあるのに......」
「ははっ、もしここにホイップクリームがあったら、この店のホイップクリームが無くなっちゃうかもしれないな。良かったなこの店。」
「なによ?そんなに私の甘い物好きが酷いって言いたい訳?」
レイナが目を細めてアランを見る。
おっと。そういえば、前に誰かから「女の子に甘い物の事を言ったら殺されるかもね。」とか言われた気がするから、ここはレイナのご機嫌でも取るか。
「違う違う。ただ、俺はそんなに食べ切れないなって....」
「ふーん。なら食べさせてあげる。ほらあーん。」
レイナは無理やりアランの口にパンケーキを押し込む。周りから「あらあら」等の声が聴こえる。
恥ずかしい。
「美味しいでしょ?」
「ああ。と、とにかくもう食べ終わったし次の所にでも行くか。確かここら辺じゃ......うーん。」
何かあったっけな?自分の城の城下町とはいえ、あんまり覚えていないな。昔は特に城下町に行く用も無かったし。だけどこれはデートだ。俺がリードしなければ。
アランが悩んでいると、レイナはコーヒーを飲みながら外の光景を眺める。
するとレイナが「あ!」と何かを発見する。
「ん?どうしたんだ?」
「アラン。あそこに行こうよ。」
レイナが指差した先は大きな図書館だった。
アランとレイナは図書館に入る。中はとても静かで見渡せば、眼鏡を掛けた学者っぽい人や物静かそうな女子が座っている。
レイナに、「こういう所でいいのか?」と尋ねると「アランはこういうデートした事ないでしょ」と言われた。
あの~...俺はデートって言ったら、これで二回目なんですけど。
何かみんな俺が女性経験が豊富だと思っているけれど、それは偏見なんだけどなー.....
アランはそんな事を考えつつ、レイナに付いていく。
レイナが一つの本を手に取る。それは、古代の歴史が刻まれた本だった。この昔の時代よりも遥か前の時代の事を古代と言う。
この古代について書かれた書物は少ない。何しろ、その古代から生きている者も少ないがその古代から生きている者が、古代に何があったかを教えてくれないのだ。
そいつ曰く、
「確かに古代を知り、今に生かすのは良い事だがそれは危険だ。古代の魔法、古代の兵器は誰も知らなくて良い。これは私達に託された使命だ。何をしようとも吐かぬ。」
と言われた。まぁ古代の兵器とかは、威力が強すぎてこの世界も滅ぼし兼ねないと言う事らしい。
「レイナ。古代について興味があるのか?」
「ええ。何しろ、誰も知らないのよ?古代に何があったかは大まかに記されてあるけれど、それはあくまで一端なのよ。私はなぜそれほど隠さなきゃいけなかったのか知りたいの。」
「なら直接訊いてみるか?」
「直接?」
「ああ。そんなに知りたいのなら訊けばいい。確かここから歩いて数分くらいだった気がする。」
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そしてアランの案内の元、たどり着いたのは一軒のボロ家だった。
なぜこの城下町にあるのかよく分からなくなる程のボロ家だ。所々ツルのような植物がボロ家に引っ付いている。
アランは扉を開ける。
中は外見と違い、普通に綺麗だ。これならどうして外見を見栄え良くしないのか不思議になる。
「よぉ爺さん。今回はちょっと話を聴きにきた。」
「ふっ。また懲りずに来たのか。まったく、もう貴公に話す事などないと前に言った筈だが?」
奥の扉から出てきたのは古びたローブを着こなした老人だった。その姿から長年生きているのが見てとれる。
まぁ本当に長年生きているんだがな。
「だから言っただろう。今回はこの子にその古代の話をして欲しいんだ。なんか凄い興味あるらしいからな。」
レイナは老人に挨拶を交わす。
すると老人はレイナの目を見て「ほう」と呟き、椅子に腰掛ける。
「その嬢ちゃんからは凄まじい勇気を感じるな。まぁ合格だ。古代の話を聴くにふさわしい。」
この老人は目を見てその者が古代の話を聴くにふさわしいか決める。
それほど古代の話は凄いのかと毎回思うがな。
そして老人は話し始める。
暗闇に隠された時代を




