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過去へ 

11月。みんなも熱とかひかないようにしてください。

「皆さまおはようございます。」


「おう(おはよう)(おっは~)」


「ん?皆さん昨日何かありましたか?顔が疲れているように見えますが?」


アランは昨日の件を隠そうと話題を変えようとする。すると、エリカはアランの側に来て自分の顔をアランの顔に近づけて、アランの目を真っ直ぐ見つめる。


アランは顔を赤く染める。


「やっぱり。何か隠してますよね。恐らくこの感じからしてレイナやリースも、多分イルシュもでしょ。」


四人はエリカに見抜かれるとは思ってなかったので、何も言えなくなる。

その状況を見てエリカは四人が隠しごとをしていると確信した。


イルシュは「やっぱり隠しきれませんでしたか。」と言ってエリカに昨日の件を話す。暴走状態の事を聞いたエリカは一瞬下をうつむくが、すぐにいつもの顔に戻り


「そう。だからみんな隠していたのね。でも、もう大丈夫なんでしょ、なら何も心配する事ないですし今はアラン様もいますし。」


「あ....ああそうだな。」


「でもアラン様が私に隠し事とは...何か少しイラッときますね。」


とエリカが言うと、エリカはアランの指に噛みつき、ちゅうちゅうとアランの血を吸いだした。

レイナは「はぁ」とため息をつき、リースはテーブルをバンッと叩いた。


アランはあまりにも突然な事に口をパクパクしている。

その様子を見てエリカは、「ふふっ」と妖艶な笑みを浮かべて喜んでいた。


「エ、エリカ何をやってるの!」


「だって吸血鬼ですもの。血を吸うのは吸血鬼の専売特許でしょ?」


リースは「ぐっ」と口ごもる。

別に吸わなくても生きていけるのだが...................まぁほっとくか。


と言うか俺とした事が、虚を突かれるとは思わなかった。昔はよく血を吸いに襲って来てたから、警戒もかなりしていたんだが、最近はそんな事しなくても誰も襲って来ないし油断していた。


アランは今度こそ話題を変える。


「とにかく、今日は遺跡の最奥の扉の向こうに行くぞ。扉の手前までは転移で行けるから、俺の腕にでも触れてくれ。」


「「「はい」」」


アランの予想通り、三人はここぞとばかりに抱きつく。


リースだけが顔を赤くしていて、かわいいと思ったがすぐに頭の中から消そうとして頭を横にぶんぶん振りながらアランは転移の魔法を唱えた。


目を開けると丁度と扉の手前に来ていた。

アランは扉に手をかざす。すると扉がアランの手に反応し、ガチャリと音をたて、扉が開いた。


中は意外と広く、様々な武器や防具などが並んでいる。


「おー凄いね、絶対これとか強いでしょ。放っている魔力が凄いし。」


レイナは立て掛けてあった大剣を掴む。


「レイナ、それはあまりオススメ出来ませんわ。それは少女が持つ武器としては重すぎます。使うならこっちの方がよろしいですよ。」


エリカが別の方から軽そうな剣を渡す。

レイナは渡された剣を持ち、一振りして自分との相性を確かめる。そして相性が良かったのか嬉しそうな表情をする。


俺はレイナに「それあげるよ」と言って辺りをうろちょろする。

ここに来た目的は「世界を揺るがす宝」が何なのか確かめる事だが、特にそれらしい物は見つからない。


やっぱりデモクレスが客寄せのために流した噂なのかな?

ちょっと楽しみにしていた自分がいる。


「エリカ。これどう思う?」


「ん、何これ?アラン様~何か変な物がありますが?」


「変な物?」


俺は二人が言う変な物に近づく。それは以前、デモクレスが作った時間に干渉する装置だった。まぁいわゆるタイムマシーンだ。


前に古びた懐中時計が時間に干渉するって話したと思うが、その懐中時計の製作者の理論を元にしたらしい。


実際一回くらいしか使ったこと無いっけ。


「ああ、これはなタイムマシーンだ。」


「「「タイムマシーン!?」」」


三人はタイムマシーンをまじまじと見つめる。


「別に大した物でもないし、ただの鉄の塊だよ。ほら、スイッチを押しても何も動かない。」


俺はそこら辺のスイッチを押す。このタイムマシーンは動力となる魔力が大き過ぎて、前に一回使った以来、魔力補給していない。


今しようと思えば魔力補給出来るが、魔力補給したら恐らくぶっ倒れる。

それほどこのタイムマシーンは魔力を必要とする。


俺は三人に「帰ろう」と声を掛けようとすると、レイナが肩を叩いて


「アラン。このタイムマシーン.................動いてない?」


「そんな筈ない........って....あれ?」


タイムマシーンが凄い音を出しながら動き出す。そしてタイムマシーンから無機質な声が聞こえてくる。


「目標 千年前に設定。時空転移を開始します。」


そう聞こえたと思ったら、辺りは光に包まれていた。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






「ん、ここは?」


アランは周りを見渡す。ここは何処かの森の中のようだ。だが、生えている木は普通の色をしていなくて黒かった。まるで千年前のようだ。


他のみんなを見れば、みんな気絶していた。タイムマシーンの影響か?

俺は三人を起こす。


「うーん?ここは?」


「正確な位置は分からない。だが時代はなんとなく分かった。」


俺は地面にある木の枝を手に取る。やっぱりそうだ。今の時代は木と言ったら連想する色は緑だろう。だが昔は違った。


「木が黒い。まさかここは...........本当に来たのですね。」


「そうらしいな。」


「来たって何処に?」


リースが質問する。返って来た答えは一般人なら驚愕するだろう。


「過去だよ。それも千年前。あのタイムマシーンは、正常に機能したってことか。」


「「か....過去」」


レイナとリースは呟く。

自分でも半信半疑なんだがな。前にタイムマシーンを使った時は数分前に跳んだし、千年もの時間を跳ぶなんて初めてだ。


そうアランが考えていると、魔力反応が前からした。恐らくこの感覚から相手は魔物だろう。

俺は静かな声でみんなに知らせる。


魔法で伝えても良かったのだが千年前だ、迂闊に魔法を使えば魔力反応から俺の存在がわかってしまうかもしれない。


「いいか?相手は魔物を二体使役している。エリカは右側の魔物を頼む。二人は左側の魔物を。俺は召喚者をやる。」


「わかりました。でもここが千年前だとしたら、私とレイナで立ち向かえるかしら?」


「大丈夫よリース。もし何かあったら、私かアラン様が助けてくれますわ。」


二人はその言葉に自信を持ち、アランの掛け声と共に魔物に襲い掛かった。


エリカは亀のような体をした魔物を一突きで消滅させる。レイナとリースは、牛の頭をした人形の魔物ミノタウルスをレイナが囮になって引き付け、その内にリースが<超滅連獄炎(アスト・フレイム)>を零距離で放つ。


アランは召喚者の前に出てきたと思ったら、すぐさま後ろに周り込み背中に手を当てる。


この状態は相手に「いつでも殺せるぞ」と言っているような物だ。


「お前は何者だ?話す気がないと言うんなら、この場で殺す。」


「ひ、ひぇ。え?この声って?」


召喚者の声は昔に随分と聞いた声だった。

そう、だって


「ソルか?」


「はい!魔王様!」


そいつは俺の部下だったのだから。




最近、pvは増えるのにブックマークが増えん。なぜなのだ?

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