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離す理由 

毎回大体10時~10時30くらいに投稿します。


自分の経験から推測したのですが、手動で投稿するとpvが上がるってあるんですか?

「確かここが最後だな。」


「アランがいるから、特に達成感とかないわね。」


リースが感想をこぼす。そこには、「ランダムトラップ終」と書かれている。

まぁいいじゃないか。この遺跡を素直に俺抜きで行けば、二,三週間はかかっていたんだから。


まぁその方が良いと考える者もいるか。


「やっぱり一つ一つ対策とか建てて行く方が良かったか?みんなこっちの方が、速くたどり着けるし良いと思ったんだが。」


「いやいいよ。私は近道の方が好きだし。」


「私はアラン様の行動なら、何でもいいですし、手っ取り早いに越した事はないです。」


ふぅ、良かった。みんな素直に攻略する人じゃなくて。

俺に対して「ちっ、何だよあいつ。攻略する楽しみがなくなるだろうが。」とか思われていないか心配になった。そんな事言われたら泣くぞ俺。


レイナは看板を見て


「ランダムトラップ終?この罠を抜けたら、もう終わりって事よね。」


「そうだ。この罠は今まで誰にも攻略不可能だった。だが、それも今日で終わりだ。ようやく攻略者が現れるんだからな。」


「でも、アランが攻略すればそれって攻略した事になるのかしら?」


「まぁ、攻略者が現れたと言う点で話せば、確かに「攻略者は現れました」と言えますね。」


リースの疑問に対してエリカは答える。

うーん。そうだな。確かに論点をずらせば..............そうなるな。


よし、それで行こう。別に周りに言いふらしても、俺がこの遺跡の罠を作った魔王だと気がつかない。強いて言えばデモクレスが気がつく位なものか。


アランは普通に歩き出す。

この次に出る罠の事を知っているからだ。看板には「ランダムトラップ」と書かれているが、最後に出てくる罠は統一されている。


この先の罠は自分が作った中で結構な自信があるので、ランダムにすればその罠が出てこない可能性がある。


だから、最後の罠は統一してある。


アランが何も警戒せずに歩いているので、三人はアランに心配の目を向けた。


「ねぇ、いいの?いくら自分が作った罠でも、さすがに急には反応出来ないんじゃないの?」


レイナが心配の声をアランに掛ける。なに、心配無用だ。


「大丈夫だ。俺の記憶が正しければ.........」


すると、奥の方からゴロゴロとした音が聞こえてくる。

三人はよく目を凝らし、奥を覗く。そしてこの音の正体に気がついたのか、慌てて


「ア、アラン。これってまさか?」

「やばいんじゃ?」

「ピンチ...ですかね。」


「大丈夫だ。俺を信じてくれ。この罠は俺が作った物だし。」


「アラン様がそう言われるならば、私は何も異論はありませんが.......」


そう会話している間もゴロゴロと大岩が近づいているのが分かる。

元々、この罠は自分の魔法だけを頼りにしている奴には絶対にクリア出来ない作りになっている。


これは「魔法だけでなく、筋力も鍛えよ」と言うメッセージが込められてる。

まぁ、気がつかないか。


「この大岩は魔法では絶対にクリア出来ない。それじゃあどうするか?となったら、答えは一つ。」


俺は腕をまくる。そして、右手を大きく後ろに引く。

どんどん大岩は近づいてくる。


「筋力だ。」


俺は右手を大きく振りかぶり、大岩に向かって渾身の拳を繰り出す。バーンッと言う音をたてて、大岩は粉砕される。


レイナとリースは、「え?」と今起きた現象を理解出来ないような様子でいる。

あの長年の付き合いのエリカでさえ、少し戸惑っている。そんなに驚くことかな?別にこれ位、誰でも出来そうだけど。


俺は三人を落ち着かせる。


「そ、そんなに凄い事じゃないからな。ほ、ほら見ろ。」


俺は粉砕した大岩の破片を三人に渡す。

レイナは剣を持ち出し、その破片の強度を確かめる。リースは魔法で破片の強度を確かめる。エリカは破片をぐっと握って確かめる。


そして、その破片の強度を確かめた三人は


「こりゃ(これは)現代人には詰みだわ。(ですね)(ですわね)」


「え?」







まぁ、こんな形で遺跡を攻略した俺達(正確にはアランが)は最深部の所まで来た。

そこには見た感じ「絶対に壊れませんよ」と言っているかのような扉があった。


この扉を通れば、あの出会った商人の言っていた「世界も揺るがす宝」がある。実際は只の変な噂だと思うが、デモクレスが客寄せとしてその噂を流したかもしれない。


エリカは扉を見上げる。


「立派な扉ですね。しかも見た所様々な魔法も掛けられていて、生半可な攻撃魔法じゃ壊れない程。」


「勿論。そんな程度の魔法で破られてしまっては困るしな。」


「アラン、これってなあに?」


レイナが宝箱を指差す。


「ああ、それが前言ってた宝箱だ。確か中身は金貨が入ってると思う。開けてみて。」


レイナが宝箱を開けると、金貨がぎっしりと敷き詰められていた。恐らくこの額は、一生働かなくても十分に生きていけるだろう。


リースが宝箱の中を覗いて驚く。


「凄い。こんなにあったら、何でも出来ちゃいそう。」


何でもか...........そうだな。確かにこの位あれば、大抵の物は買えるし、人もかなり動かせる。

でも......あいつらは帰ってこない。千年前、共に戦い、失った者達。


アランの目から、一滴の涙が落ちる。


「え?どうしたの?泣いてるわよ。」


「あっ本当だ。どうしたんだろう?何か悲しい事でも思い出していたのかな?」


エリカはアランの涙をそっとハンカチで拭う。


「と言うか皆様、今日の所はこの位にしておきませんか?この遺跡に入って大分経ったと思いますが、お腹の具合もよろしくないのでは?」


エリカの提案に俺達は、賛同するのに時間はあまりかからなかった。


俺達が外へ出ると、辺りはまぁまぁ暗かった。

俺が先導してたとは言え、あの遺跡はかなりの長さがあるからか。


そして、エリカの家へと戻った。俺は罠を排除したりしていたので疲れを癒しに、すぐに風呂へと向かったのだが珍しい事にエリカがいなかった。


これは本当に珍しい事だ。

あの隙あらば、いつでもどこでもくっついてくるエリカがいないとは。


俺は夕食を食べ、自分の部屋に向かった。


「ふぅ、やっぱりみんなでいる時もいいが、一人で落ち着いている時もいいな。」


俺はふっと尿意を感じ、トイレへ向かおうとする。

トイレに向かう道でリースに会った。どうしたんだろう?リースもトイレか?


「あ、アラン。探したわ。ちょっと聞きたい事があるんだけど、これからいい?」


「そうか。別にいいぞ。何を聞きたいんだ?」


「ちょっと待ったー!」


声の方向を見ると、レイナがそこにいた。


「私もその話、聞かせてもらうよ。」


「ええそうね。レイナも聞きたいでしょ。エリカさんが、あそこまでアランに執着しているのに当のアランはエリカさんを、離そうとしてる訳。」


レイナも「うん」と頷く。


「.......何かと思ったら、その事か。.......わかった、話すよ。ちょっと外で話したい。いいか?」


二人は「ええ」と言い、俺は外へ出る。

今日もきれいな月が輝いている。あの時もこんな月が昇っていたっけな。


アランの足取りはどこか、悲しみが見えた。


「エリカの父、エリスの事は知っているな?」


「勿論、あの魔王の本に書かれていたわ。魔王に仕える配下の中で、結構親しい者だった。」


「私はエリカに直接聞いた。」


ああ、そうか。レイナは知ってると思ったが、リースはあの魔王の本で知ったのか。

そうエリスは、俺を一人の友人として接してくれた。


「そのエリスが死んだ原因は知ってるか?」


レイナとリースはお互いに顔を合わせて、首を傾げる。

そりゃそうか。知る筈もないか。あの事は部下の間でも禁句とされ、誰もその事については話題にも上がる時もないからな。


アランは空を見上げ、月をみる。


「俺が........この手で....殺したんだ。」



続きが気になる展開!

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