それでも俺は
この感情に名前はいらない。
感情はいつも嘘をつく。
言葉も嘘をつく。
この世は嘘にまみれている。
この感情に名前をつけるなら
それは俺が創った言葉でなければならない
言葉は嘘つきだ。
この世にあるかどうかわからないものをあるように言う。
目に見えないものを言葉はさも形を持って実在するかのように言う。
俺は嘘つきだから言葉も嘘つきではないかと疑っている。
言葉なんかよりこの胸に熱く存在する感情の方が確かだと思う。
この感情は嘘だらけだから
俺は自分の心に軽々しく言葉を当てはめない。
そんな言葉の一つで縛れる感情なんてとっくに失った。
あるのは熱く存在する感情。
はんぐ