プロローグ2 清水 俊介=シュン・キョシュイ
俺はアイツが好きだった。学校で同じクラスになって、席も隣だったから自然と仲良くなった。俺は無意識のうちにアイツを好きになっていた。想いを、この気持ちをアイツに伝えたかった。でも、想いは告げないまま。想いは遂げないまま。俺は『死んだ』。ただの同級生。仲が良かった。友達以上恋人未満の、その一線はついに越えられないまま。
あの日、俺はアイツを呼び出した。想いを、俺の気持ちを告げるために。急いで階段を―駆け下りようとして……悪意の手が俺の背中を突き飛ばした。
最後に目の前に浮かんだのはアイツの笑顔。最後に聞いたのは俺を突き飛ばした『誰か』の哂い声。最後に襲ってきた感情は後悔と―怒り。なぜ俺が……。理由も分からない殺意に殺された不条理な怒り。
その後、俺は迎えに来た『死神』に言った。
「生かしてくれ」「せめて想いを告げさせてくれ」と
『死神』は、俺の手を取ってくれた。助けてくれた。
覚えているだろう。俺を助けたのは貴女なのだから。
キキさん。
俺は知らなかったんだ、『死神』の手を取ったらもう。
人間には戻れないことを。もうアイツに会えないことを。
さあ、昔話はお終いだ。
行こう。仕事だ。
俺は『死神見習い』
永遠の時を生きる『死神』になればいつか、アイツに会えるかもしれない。
仕事の途中で町ですれ違うことが出来るかもしれない。
言葉を交わすことは出来なくても、姿を見れるだけでいいんだ。
だって、俺はアイツのことを愛しているから。




