二十八歳で魔力が衰えたので宮廷魔導師を引退したら、教え子の王子が追いかけてきました
「リンドホルム筆頭魔導師。本日をもって、引退していただきたい」
宮廷魔導院の大広間で、宰相ゲルハルト閣下が、わたしにそう告げた。
御前試合が終わったばかりだった。
広間の真ん中の白い石の床には、まだ焦げた跡が残っている。的に向かって火球を十発、どれだけ速く撃てるか。百年前から続く、筆頭魔導師を決める試合だ。
わたしは、十発を九秒で撃った。
十七歳の新しい天才、ミリアム・ブラントは、三秒で撃った。
「異論は、ございませんな」
宰相閣下は、穏やかに微笑んでいた。ミリアムは、閣下の姪にあたる。
広間の壁際に並んだ魔導師たちが、ひそひそと囁き合っていた。
「九秒か」
「十年前は、二秒だったそうだぞ」
「結界の魔女も、年には勝てないということだな」
わたしは、自分の右手を見下ろした。
さっき火球を撃った手が、まだ細かく震えていた。
「承知いたしました」
わたしは、膝を折って礼をした。
広間を出るとき、回廊の柱の陰に、ミリアムが立っていた。
小柄な子だった。肩までの赤毛に、まだ幼さの残る丸い頬。筆頭魔導師の黒い礼服が、少しだけ大きすぎる。
「リンドホルム先生」
ミリアムは、わたしを先生と呼んだ。
「わたし、先生の十年前の記録を、ずっと目標にしてたんです。十発、二秒。それを超えたくて、毎日練習して」
「おめでとう。三秒は、立派な記録です」
「……でも、まだ二秒には届いてません」
ミリアムは、そう言って、胸元を手で押さえた。礼服の上から、ぎゅっと。顔が、一瞬だけ、痛みをこらえるようにゆがんだ。
「ミリアム。胸が、痛むのですか」
「いえ! なんでもないです。速く撃つと、ちょっと熱くなるだけで」
ミリアムは、慌てて手を離して、笑ってみせた。それから、回廊の向こうで手招きする宰相閣下のほうへ、小走りに去っていった。
わたしは、その背中を見送った。
速く撃つと、熱くなる。
十八歳のわたしにも、覚えのある熱さだった。
*
十年前、わたしは十八歳で、王国でいちばん速い魔導師だった。
王都を守る大結界に、大きなほつれが見つかった夜のことを、今でも覚えている。宮廷の魔導師たちが何十人も集まって、魔力を注ぎ込んだ。けれど、ほつれは広がるばかりだった。
わたしは、北の分校の恩師、エルゼ先生と一緒に、一晩でそのほつれを編み直した。指が勝手に動いた。糸が見えた。どうしてそこに糸を通せばいいのか、自分でも分からないまま、正しい場所に通していた。
夜明けに、大結界は元どおりになった。
翌日、わたしは筆頭魔導師になった。人々は、わたしを「結界の魔女」と呼んだ。
それからずっと、わたしは速かった。誰よりも速く詠唱し、誰よりも速く撃った。速いことが、わたしだった。
二年前の冬、最初に気づいた。
詠唱が、ほんの少しだけ、遅れる。指が、ほんの少しだけ、迷う。
気のせいだと思った。夜中に一人で魔導院の練習場へ行って、何百発も撃った。それでも、速さは戻らなかった。少しずつ、少しずつ、指は遅くなっていった。
速くないわたしは、何なのだろう。
その答えを、わたしはまだ持っていなかった。
*
魔導院の自室で荷物をまとめていると、廊下で、誰かとすれ違う魔導師たちが、気まずそうに目を逸らしていった。
十年間使った部屋だった。壁の棚には、魔導書と、試合の記念の盾と、それから、エルゼ先生の古いノートが一冊。
ノートを開くと、先生の丸い字で、最初のページにこう書いてあった。
『速さは借り物、編み方は持ち物』
十一歳のわたしは、この意味が分からなかった。十八歳のわたしにも、分からなかった。先生に聞いても、「そのうち分かるわ」と笑うだけだった。
先生は、わたしが筆頭になった翌年に亡くなった。
ノートを鞄に入れたとき、扉が、ノックもなしに勢いよく開いた。
「先生!」
飛び込んできたのは、背の高い金髪の青年だった。
第三王子、ルーカス殿下。二十一歳。十年前から三年間、わたしが家庭教師をしていた、元教え子だ。
「先生が辞めるって、本当ですか!」
「殿下。ノックを」
「先生が辞めるなら、僕も宮廷を辞めます!」
わたしは、魔導書を取り落としかけた。
*
「王子殿下が、宮廷を辞めて、どうなさるおつもりですか」
「先生の生徒になります」
「殿下は、もう立派な魔導師です。わたくしが教えることは、何もございません」
「あります」
殿下は、きっぱりと言った。
「僕はまだ、一度も先生に勝ったことがない」
「今日、わたくしは十七歳の子に負けましたけれど」
「速さでは、です」
殿下は、まっすぐにわたしを見た。十一歳のころ、わたしの胸くらいまでしかなかった子どもが、今は見上げるほど背が高い。
「速さで負けたって、先生が先生じゃなくなるわけじゃない」
わたしは、何も言えなかった。
殿下は、少しだけ声を落とした。
「……それに、僕は知ってます。先生が、二年前から夜中に一人で練習してたこと」
わたしは、息を止めた。
「魔導院の練習場の灯りが、毎晩、夜中についてた。誰だろうと思って、一度だけ覗きに行った。先生が、一人で、何百発も撃ってた」
「……殿下」
「声は、かけられませんでした」
殿下は、わたしの鞄を取り上げて、肩に担いだ。
十年前、この子は十一歳だった。
王宮の家庭教師として初めて会った日、殿下は、いちばん簡単な灯りの魔法ができずに、べそをかいていた。わたしは、目の前でやってみせた。指先に、ぱっと灯りがともる。
『どうやったの?』
『こう、です』
もう一度やってみせた。殿下は、真似をした。できなかった。
『どうやったの? 何を考えたの?』
『何も考えていません。こうやれば、できるのです』
わたしには、それ以上の説明ができなかった。指が勝手に動くのだから。殿下は、とうとう泣き出した。十八歳のわたしは、どうしていいか分からずに、ただ「見て覚えてください」と繰り返した。
殿下が灯りの魔法をできるようになったのは、半年後だった。わたしが教えたからではない。殿下が、毎晩一人で、わたしの手の動きを思い出しながら、何百回も練習したからだ。
あのとき、わたしは、教師として何もしていなかった。
「とにかく、送ります。どこへ行くんですか」
「北の分校です。恩師の勤めていた学校に、教師の空きがあるそうなので」
「北の分校……」
殿下は、なぜか、にやりと笑った。
「分かりました。送ります。玄関まで」
*
王立魔導学院の北の分校は、思っていたよりずっと古ぼけていた。
王都から馬車で七日。雪の残る丘の上に、石造りの小さな校舎が一つ。屋根の一部は苔に覆われ、窓硝子は何枚か板で塞がれている。校庭の隅で、老人が一人、薪を割っていた。
「新しい先生ですか」
老人は、斧を置いて、わたしを見た。
「用務員のオスカーです。生徒は七人。皆、ほかの学校で『遅い』とか『向いてない』とか言われて、ここへ回されてきた子たちです」
オスカー爺は、白い髭を撫でた。
「ここは、遅い子の学校ですよ。昔から」
「昔から?」
「ええ。前にいたエルゼ先生のころから」
わたしは、鞄の中の先生のノートを、服の上から押さえた。
*
教室には、七人の子どもたちが、ばらばらに座っていた。十二歳から十六歳まで。皆、わたしを値踏みするような目で見ていた。
「グレータ・リンドホルムです。今日から、皆さんに魔法を教えます」
「リンドホルムって……結界の魔女?」
いちばん後ろの席の少年が、目を丸くした。
「宮廷の筆頭魔導師が、なんでこんなとこに」
「引退しました。十七歳の子に、負けましたので」
教室が、しんとした。
それから、くすくすと笑い声が起きた。馬鹿にした笑いではなかった。ほっとしたような笑いだった。この子たちも、きっと、誰かに負けてここへ来たのだ。
最初の授業は、いちばん簡単な小さな結界を張る練習にした。
六人は、すぐにできた。形はいびつだったけれど、一応は張れた。
一人だけ、できない子がいた。
「ハンナ、です。十三歳です」
窓際の席の、そばかすの女の子だった。何度やっても、詠唱の途中で止まってしまう。周りの子が終わっても、まだ最初の一節を唱えている。
「わたし、遅いんです。前の学校でも、ずっと言われてました。遅すぎて、魔導師には向いてないって」
ハンナは、泣きそうな顔でうつむいた。
*
わたしは、ハンナの隣に椅子を持ってきて、座った。
「ハンナ。詠唱の途中で、どうして止まるのですか」
「……分からないんです。途中で、糸がこんがらがって。どの糸をどこに通せばいいのか、分からなくなって」
わたしは、手を止めた。
糸。
この子には、糸が見えているのだ。
十八歳のわたしにも、糸は見えていた。けれど、あまりに速く指が動いたから、一本一本の糸を、ちゃんと見たことはなかった。勝手に、正しい場所に通っていた。だから、なぜそこなのかを、誰にも説明できなかった。
でも、今のわたしは違う。
二年間、遅くなった指で、何百回も、何千回も、結界を張り直してきた。夜中の練習場で。一本ずつ、糸を確かめながら。どの糸がどこにつながり、どこで交わり、どこで締まるのか。速かったころには見えなかったものが、遅くなったから、見えるようになった。
「ハンナ。こんがらがったときは、まず、いちばん太い糸を探してください」
わたしは、空中に、指でゆっくりと糸の形を描いた。
「太い糸は、三本あります。上と、右下と、左下。これが結界の骨です。まず、この三本だけを通す。細い糸は、あとでいい」
ハンナが、目を見開いた。
「骨……」
「骨が立てば、細い糸は、自然と通る場所が分かります。急がなくていいのです。遅いのは、悪いことではありません。遅い人は、糸を一本一本、ちゃんと見ているのですから」
ハンナは、ごくりと唾を飲んで、もう一度、詠唱を始めた。
ゆっくりと。とても、ゆっくりと。
太い糸が三本、空中に光った。それから、細い糸が、一本、また一本。
最後の一節を唱え終えたとき、ハンナの前に、小さな結界が張られていた。
ほかの子の結界より、ずっと時間がかかった。けれど、ほかの誰の結界よりも、きれいだった。一本の糸のゆるみもない、透きとおった、完璧な六角の結界。
「……できた」
ハンナが、呟いた。
「できた! 先生、できました!」
教室じゅうの子どもたちが、ハンナの結界を覗き込んで、歓声を上げた。
わたしは、胸の奥が、じんわりと熱くなるのを感じていた。
自分が火球を撃って、的に当たったときとは、まるで違う熱さだった。
「先生、俺もやる!」
いちばん後ろの席の、さっきの少年が立ち上がった。トマス、十五歳。前の学校で、魔力が強すぎて教室の窓を三枚割り、ここへ回されてきたと聞いていた。
「待ちなさい、トマス」
止める間もなかった。トマスが勢いよく詠唱すると、教室の真ん中に、巨大な結界がばんと膨らんだ。机が三つ吹き飛び、窓を塞いでいた板が一枚外れて、校庭に落ちた。
校庭で、オスカー爺の「またかね」という声がした。
「……すみません」
トマスが、しょんぼりとうつむいた。
「トマス。あなたの糸は、太すぎるのです」
わたしは、吹き飛んだ机を起こしながら言った。
「太すぎる糸は、結界の骨にはいい。でも、全部の糸を骨にしようとすると、結界は膨らみすぎて破裂します。細い糸を編むときは、魔力を、針の先に通すつもりで細くしなさい」
「針の先……」
「ハンナに、教わるといいですよ。この教室でいちばん細い糸を編めるのは、ハンナですから」
トマスとハンナが、顔を見合わせた。ハンナは真っ赤になって、トマスは目を丸くした。
遅い子と、強すぎる子。どちらも、前の学校では「向いていない」と言われた子だ。
でも、本当は、二人とも、半分ずつの才能を持っているだけだった。
*
その夜、校舎の二階の小さな部屋で、わたしはエルゼ先生のノートを開いた。
『速さは借り物、編み方は持ち物』
少しだけ、分かった気がした。
速さは、若さが貸してくれたものだった。だから、いつか返さなければならない。でも、編み方は違う。十年かけて、遅くなりながら確かめてきた糸の一本一本は、誰にも返さなくていい。わたしのものだ。
そして、持ち物は、人に分けられる。
ノートの次のページをめくると、先生の字で、こう続いていた。
『わたしは三十で筆頭を退きました。一つ目の山を下りたら、二つ目の山がありました。ここからの景色は、なかなかいいものです』
わたしは、ノートを胸に抱いた。
先生も、ここで、遅い子たちに教えていたのだ。
*
それから、毎日が過ぎていった。
朝は、雪かきから始まった。七人の生徒と一緒に校庭の雪をどけて、それから授業。ハンナは、毎日少しずつ速くなった。速くなっても、糸の一本一本を見る目は変わらなかった。トマスは、三日に一度は何かを吹き飛ばしたけれど、吹き飛ばすものが、机から椅子へ、椅子から花瓶へと、少しずつ小さくなっていった。
わたしの詠唱は、相変わらず遅かった。
けれど、黒板の前で糸の形を描きながら説明していると、ときどき、子どもたちの目が、ぱっと明るくなる瞬間があった。分かった、という顔。その顔を見るたびに、わたしの中で、何かが少しずつ、ほどけていった。
速さを数えなくなったのは、いつからだったろう。夜中に一人で火球を撃つことも、いつの間にか、しなくなっていた。
ひと月後の朝、分校の門の前に、見覚えのある馬車が止まった。
降りてきたのは、旅装のルーカス殿下だった。手に、一枚の羊皮紙を持っている。
「入学願書です」
「……は?」
「王立魔導学院北の分校、新入生。ルーカス。二十一歳」
殿下は、羊皮紙をわたしに差し出した。王家の印が押してあった。
「殿下。ここは、十二歳から十六歳の子どものための学校です」
「年齢の上限は、書いてありませんでした」
教室の窓から、七人の子どもたちが、鈴なりになって顔を出していた。
「先生の彼氏?」
「違います」
「じゃあ、旦那さん?」
「違います!」
「王子様だって! 本物の!」
殿下は、窓に向かって手を振った。子どもたちが、きゃあと声を上げた。
「殿下。宮廷のお仕事は」
「辞めてきました。玄関まで送るって言ったでしょう。宮廷の玄関から、ここの玄関まで、です」
わたしは、こめかみを押さえた。
「わたくしは、七つも年上ですよ」
「知ってます」
殿下は、真顔で言った。
「七つ下でも、僕はもう、子どもじゃありません」
窓の子どもたちが、ひゅう、と口笛を吹いた。オスカー爺が、薪割りの手を止めて、白い髭の下で笑っていた。
*
その夜、校舎の玄関の石段に座って、雲の厚い夜空を見上げていると、殿下が隣に腰を下ろした。
「怒ってますか」
「呆れています」
「同じようなものですね」
殿下は、膝の上で指を組んだ。
「先生。十年前、僕に灯りの魔法を教えてくれたとき、覚えてますか」
「……覚えています。わたくしは、何も教えられませんでした。見て覚えなさい、としか言えなかった」
「僕は、毎晩、先生の手を思い出して練習しました」
殿下は、少し笑った。
「先生の手は、速くて、きれいで、何をしてるのか全然分からなかった。でも、半年かかってできたとき、先生がすごく嬉しそうな顔をしたんです。それが、見たくて」
わたしは、何も言えなかった。
「今日、窓から見てました。あの子が結界を張ったとき、先生、同じ顔をしてた」
殿下は、わたしのほうを向いた。
「先生が速かったから、好きになったんじゃありません」
わたしは、立ち上がった。
「……もう遅いですから、休みなさい。明日の授業に遅れたら、新入生でも廊下に立たせますよ」
「はい、先生」
殿下は、素直に立ち上がった。けれど、扉を閉める直前に振り返った顔は、ちっとも素直ではなかった。
わたしは、冷たい石段に、もう少しだけ座っていた。頬が、夜風のわりに熱かった。
*
その日の夕方、王都から、早馬が二通の手紙を届けてきた。
一通目は、宰相閣下からだった。
『大結界に裂け目が生じた。筆頭魔導師ミリアムが魔力を注いだが、裂け目は広がっている。前筆頭リンドホルムは、至急、王都に戻られたし。これは命令である』
わたしは、手紙を机に置いた。
大結界は、魔力では直らない。ほつれた糸を、元の編み方どおりに編み直すしかない。魔力を注げば注ぐほど、ほつれた糸は引っぱられて、裂け目は広がる。
十年前、宮廷の魔導師たちが何十人もかかって、ほつれを広げたように。
そして、大結界の編み方を知っているのは、エルゼ先生が亡くなった今、わたし一人だった。
二通目を開いた。
震えた、幼い字だった。
『リンドホルム先生。ミリアムです。わたしは、速く撃つことしか知りません。結界の裂け目に、毎日、魔力を注いでいます。注ぐたびに、裂け目が広がります。胸の奥が、焼けるように痛いです。叔父様は、もっと注げと言います』
手紙の最後の一行は、インクがにじんでいた。
『先生。結界の編み方を、教えてください』
*
わたしは、窓の外を見た。
夕暮れの校庭で、ハンナが、ゆっくりと結界を張る練習をしていた。トマスが、その隣で、強すぎる魔力を抑える練習をしている。ルーカス殿下が、なぜか子どもたちに混ざって、一緒に詠唱していた。
宰相閣下の命令には、従うつもりはなかった。筆頭に戻るつもりも、もうなかった。
でも。
「エルゼ先生も、よくそうしてましたよ」
いつの間にか、戸口にオスカー爺が立っていた。夕食のスープの鍋を抱えている。
「王都から手紙が来るたびに、その机で、長い返事を書いてました。宮廷の若い魔導師たちに。結界の編み方とか、魔力の細くし方とか」
「先生が……」
「筆頭を退いても、先生は先生でしたよ。王都の大結界は、四十年間、この机から編み直されてたようなもんです」
オスカー爺は、鍋を机の端に置いて、出ていった。
わたしは、机の引き出しから、新しい紙とペンを取り出した。
ミリアムへの返事の、一行目を書いた。
『ミリアム。まず、魔力を注ぐのを、今すぐやめなさい。それから、裂け目の縁の、いちばん太い糸を三本、探してください』
速く撃つことは、もうできない。
でも、教えることなら、できる。
わたしの魔法は、もう若い頃のようには走らない。
――でも、教えることなら、今のほうがずっと上手い。
お読みいただき、ありがとうございました。
大結界は、魔力では直りません。編み方を知っているのは、もうグレータ一人です。
胸を押さえて笑う十七歳の天才を、遅い先生はどう救うのか。続きは連載版で書く予定です。
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