こりゃあデスゲームをやるしかない状況だ
「ここは!?……このリュックは?」
男が目を覚ますと男は見覚えのないリュックを抱きしめていた。
部屋には共通点など無さそうな老若男女数十人がいた。
全員リュックを抱きしめている。
彼らの反応を見ると彼らも男と同じ様に、今自分がなぜここにいるか分からない様だ。
(……赤い壁と天井の体育館?)
壇上には大型モニター。
(……絶対デスゲームだ)
(デスゲームだよね?)(デスゲームよねぇ?)(デスゲームでしかない)(逆にデスゲームじゃなかったら嘘だろ)
ザワザワザワザワ。
ブゥン!
モニターに大きな金文字の『М』の文字が映った。
そして赤い帽子を被った老人。
『ヤッホー!僕がこのゲームのゲームマスターだ!君たちには『ゲーム』をしてもらう』
まぁやっぱりデスゲームだった。
一体自分たちは何をさせられるのだろうか?
「ヒィィィっ!」
参加者の一人がリュックを抱きしめて叫んでいる。
リュックからはカッチカッチと時計の針のような音が聴こえる。
このシチュエーションは
爆弾!?
『おぉっとぉ?せっかちなマシーンがあったな!君が最初の犠牲者のようだね!』
「そんな……そんな!うわぁぁ!」
デスゲームが……始まった。
*
ロンテンドーの社長はモニターから参加者の嬉しそうな笑顔を見てご満悦だった。
抽選当選者限定の『ロンテンドースォッチ2お渡し会』は大成功だ。
「クックックッ。皆様がスォッチの起動音を聴いてリュックからロンテンドースォッチ2を一斉に取り出すのは見ものじゃったわ」
参加者達は『マリヌカート8ロンテンドースォッチ2エディション』に追加されたデスゲームモードに夢中だ。
『くらえ!ボム!』『赤ボムはずるいよ〜』
頑張って作った甲斐がある。
モニターに映るお客様の笑顔。
それを肴に社長は酒を飲み、自分のスォッチ2を起動した。
カッチカッチ!ピコーン!
「あやつら全員にフレンドコードを送ってやったわい!」
ロンテンドーは決して子供心を忘れない……。




