第十八駆
琵琶湖一周タイムトライアルチャレンジ大会、略してビワイチトライアルの参加申込みもできたので、大会に向けて練習を続けていた。そんな中で少年が
「住職、夢を叶えられる人と諦める人の違いってなんだと思いますか?」
「少年、私もどんな質問でも答えられるわけではないよ。」
「気になっても質問できる相手って少いじゃないですか。それに住職なら聞きやすいなと思いまして。」
「まぁ、そう言われたら難しいけど答えよう。
夢を叶える人と諦める人の違いは実は本質的には一緒だと思う。ただ、分かれ道で違うほうを選んでいるだけなのではないかな。」
「どういう事ですか?」
「夢を見る人はたくさんいるけど、そのまま夢を追いかけるままでは叶わない事が多い。
そこから夢を目標に変えて達成させた先に夢を叶えた人になるか、自分には無理だと判断して違う事に変えた事で夢を諦めた人になるかの違いなんだよ。
結局はいったん夢に対して区切りをつけて、進んだ先の話なんだよ。
夢はきっかけであって、ずっと見続ける事はできないんだよ。だから、きっかけを得た所から小さな目標に切り替えて達成しながら当初の夢を叶える事が理想だね。
でも、夢を諦めたからと言って悪いわけでもない。
例えば夢で空を飛びたいと思ったとして、人が単体で飛ぼうと思ったらどれくらいだったかな胸筋が200kgくらいないといけないらしい。それも現在の体重に対してだから、胸筋を増やしたら更に筋肉が必要にならから結局は飛べないんだよ。だから、現実的に飛行機やヘリコプターの操縦士になったりする方を薦めるよ。
無理な事は無理だし、現実的に叶えられない夢も存在するからね。人には得意不得意があるからみた夢を必ず実現できる訳じゃない。
でも、最初から諦めてたら何にもなれない。
人生には分かれ道がたくさんあるからどれが正解かなんて考えながら歩いてないわけだよ。
夢を叶える人も諦めた人も道の選び方が違うだけで一生懸命に生きてる点では同じだからね。」
「住職って、いつもこんな話を考えてるんですか?」
「私も少年の2、3倍生きてるからもう夢を見る年齢ではないから、夢を見てる人達に一つの答えとして用意してるだけなんだよ。
まぁ、用意してても聞かれる事はそんなにないわけだけどね。少年にはきっかけを大事にして成長を続けられる人になってほしいね。」
ジジ臭い感じになったが、先に生まれた人が自分の成功や失敗を踏まえながら一つの道筋をたてる事ができたら良いなと思った。




