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星空の後継者  作者: IMU
序章 継承編
1/12

第1話 死亡そして...

2021/05/27本文修正

2021/06/07タイトル修正

2021/06/12本文修正

「君、危ない!」

いつものようにどの本を読もうかと考えながら本棚の前に立ってい

るとそんな声が聞こえた。

ーーん?動けない

体に何か重いものが載っていることは理解できるが激痛のせいでそ

れが何かまで考えることができない。

ーーあれ?

ーーなんだ?

視線を少し動かそうとしても動かず、赤く染まった本が散らばって

いるのが見える。

そこで本棚の下敷きになったことがわかった。

体が動かない。

何が起こったんだよ。

誰か教えてくれよ。

ーーなぁおい誰か...

ーー死にたくねぇよ。

ーー誰か助けて。

その瞬間僕の意識は闇に落ちた。



「・・・きて、起きて」


微かに声が聞こえる。

だんだんと意識がはっきりしてきた。

視界のぼやけがとれできた。

起き上がる。すると目の前に12〜3歳?の美少女がいた。


「あ、目、覚めた?」


美少女が問いかけてくる。


「あ、えっと...」

「混乱するよね。自分の名前、言える?」

音波拓(おとなみたく)と言います。ここは?」

「拓くんね。私はクリスタ。ここはね、所謂死後の世界。界渡の間。拓くん。君は死んだんだよ。」

「死んだ?何かのドッキリですか?冗談きついですよ。」

「まぁ、信じられないよね。でもね、拓くん。今、君は魂だけになっているんだよ。その証拠にほら。これ持ってみて?」


そう言いながら一冊の本を差し出してきた。

言われるがままに受け取ってみるが、その本は僕の手をすり抜けて下に落ちた。


「なんだ…これ…」

「言ったでしょ?今、君は魂だけの存在なの。だから物質世界に干渉できない。わかりやすく言うと幽霊だね。」

「でも体はありますよ?」

「あるように見えているだけなの。天界ではその魂の記憶に刻まれた姿が映し出されるの。」

「そんな...」


落ち着いてもう一度周りを見てみる。

見渡す限り一面白の世界にぽつんと椅子が一脚置かれているだけの世界。

そんな場所が地球にあるはずがない。

ここはこの美少女改め、クリスタの言う通り死後の世界なのだろう。


「僕はこのまま消えるんですか?」

「消えたくない?」

「それはもちろん。」

「なら異世界で生きない?」

「異世界って、ラノベとかでよくある?」

「そうそう。今までも何人か行ったよ?」


異世界、想像の産物だと思っていたのに本当に実在したなんて。

そんなバカなと思いつつも、信じる以外道がない。それに本音を言えば少し異世界に憧れる。数分悩んだ末に、僕は答えを出した。


「お願いします。僕を異世界に連れていってください。」

「りょーかい。じゃあ適性検査とステータスチェックしようか。」


そう言うとクリスタはどこからともなく宝石が嵌め込まれた円盤を取り出した。

おぉ。これが転生の第一ワクワクポイントたるステータスチェックか。


「ここに手をかざして。」


言われた通り手をかざす。すると円盤に嵌め込まれた宝石の中に金色と黒色の粒子が舞う。


「嘘...星空への適性...」


驚いている?

これはまさか選ばれし者とか勇者候補とかだった?

期待を胸に聞いてみる。


「どうかしましたか?」

「拓くん。今のはね、《創星級神器(ジェネシス)》って言う今から君が行く世界、名前はルーンていうんだけど、そこで最強クラスの武器の適性あるなしを見るものなの。転生者は適正者が多いからね。創星級神器は《星空》《霊珠》《虚空》《時断・空断》《紅桜》《氷華》《風突》《雷拳》《闇夜》《聖天》の10本あるんだけど今《星空》と《時断・空断》は使用者がいない状況なの。だからこうやって見るんだけど、《星空》その中でもかなり特別つで使える人がかなり限られてるんだけどね、その適性があなたにはある。」


キターー!

落ち着け、落ち着け僕。

今はクリスタの話を聞くんだ。


「とりあえず後で封印状態の星空を抜きに行ってもらうからその時

に話すわ。次はステータス見てみましょうか。【鑑定】」


そう言ってクリスタはまたどこからともなく一枚のプレートを取り出した。どこから取り出しているんだろう。なにせ、便利そうだ。


「これはステータスプレート。自分のステータスが見えるからこれに手をかざしながらステータスって唱えてみなさい。」


ワクワク♪ワクワク♪


「ステータス」


するとプレートに不思議な紋様が刻まれた。


「これに魔力を通すとステータスが見えるわ。まだ魔力操作はできないと思うから私がやってあげる。」


プレートに刻まれた紋様が光だし、やがて空中に光の文字が浮かび上がった。

魔法陣だったのだろうか。

そこには日本語でこう書かれていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前: 音波拓

性別: 男

年齢: 16歳

種族: 人族

Lv: 1

属性:無

称号: 無

職業:無

HP:150/ 150

MP:200/ 200

筋力: C

俊敏:B

知才: S

《クラススキル》

職業未確定のため取得不可

《スキル》

【基礎魔法】・・・初級魔法を使用することができる。

【言語理解】・・・自身が知らない言語を一番理解している言葉に変換する。

《耐性》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

剣に選ばれたんだよね?


「見てもらったらわかるけど、剣に選ばれてるのに何故か魔法特化の能力なのよね。」 


一旦おいておこう。


「あの、HPとMPはわかるのですがそれ以外は?」

「筋力、俊敏、知力はそれぞれ力の強さ、素早さ、魔法の才能と思ってもらっていいわ。これはレベルアップじゃなくて筋トレなどで肉体を鍛えた時に上がるものね。逆にHPとMPはレベルアップで成長するわ。」

「スキルは?」

「その人の才能や能力の底上げができる特殊な能力のこと。拓くん

は魔法の才能があったから初めから基礎魔法を持っているのね。」


大体予想通りだ。

魔法。使ってみたいなぁ。

そう思いつつ、ステータスを見ているとクリスタが魔力を送るのをやめたのか光の文字が消える。

「さて、話を戻そうか。さっきも言ったけど、君には《星空》という剣に適性があるの。だから今封印されている《星空》を君に抜いてもらいたい。」

「抜いてどうするんですか?」

「君に使って欲しい。先程話した創星級神器は神をも殺すことができるものなの。だから私達は適正者を探していた。掻い摘んで話すとね、星空は特別って話はしたよね?あれはこの世で初めて作られた武器なの。星を作ったとされる竜が宿ると言われる、というか実際宿っているんだけど、とにかくそれを使っていた人が星王としてこの星の守護をしていたんだ。その力をも欲した欲張りな神がその力を奪おうとしたんだよね。その争いの果て星王は死亡。神に奪われるという最悪の事態を避けるため、星空を異界に封印したの。これ以降の話はまたするけど。」


星の守護者とか俺は無理だよ?


「僕は星王とかは絶対無理ですよ?」


あ、口に出してしまった。

クリスタはキョトンとした後、急にくすくす笑い出した。


「そうじゃないわ。今の星王という存在には星の守護者とか神の代わりとかそんなものはないわ。そもそも星王というシステム自体なくなっているの。今あるのは他の創生級神器保持者たちと変わらない。まぁ、簡単に言えば普通の人となにも変わらないって許容量超えちゃったかな?」


…つまり特に気にするようなことはない、ということだろう。急にスケールが大きくなりすぎてわからないが。

そんなことを思っていると。クリスタは苦笑しながら言った。


「ま、とりあえずここまででいっか。詳しくは星空抜いた後で。じゃあ早速星空を抜きに行きましょうか。」


あ、説明諦めた。

まぁいいや。また話してくれるつもりのようだし。


「はい。」

「じゃあ転移するから私の肩を持っててね。」


言われた通りに肩に触れるとクリスタは呪文の詠唱を始めた。

魔法使うところ初めてみるな。


「隔たりを超え世界を超え望みし場所へと導きたまえ。【転移魔法(テレポート)】」


その言葉が紡がれた時、視界が純白に染まった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

その時、拓は気づいてなかった。

転移の瞬間、こんな言葉が、無機質な女性の声で微かに聞こえたことを…


>-魂魄だけでの転移を確認、■■からの干渉を確認。竜の因子の保持を確認。肉体の構成を開始。完了。-<

>-肉体の構成に伴いステータスの更新を開始-<

>-新たなスキルを獲得。スキル【術式理解】を獲得-<

>-スキル【術式理解】の効果で転移魔法の構造を理解。失敗。-<

>-魔法構造を一部理解したことにより、スキル【基礎魔法】がスキル【中級魔法】へ進化。完了。-<


このステータスの変化に気がつくのは少し先の話…

初めまして。IMUと申します。読者の皆様、この小説をお読みいただきありがとうございます。初めの方は投稿ペースが遅いと思いますが読み続けて頂けたらと思います。

ここから始まる物語をどうかお楽しみください。

これからもよろしくお願いします。

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