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4.序章4
氏姫は、城下から少し離れた農村がよく見渡せる丘の上にいる。
見た目はお城の姫ぎみには見えず、どこにでもいるような村娘のような格好をしているが、よく見ると、所々気品が溢れており、普通の村娘には見えないのであるが…
とにかく、五歳の姫君が何故このような所にいるのかと言うと…
時は少し遡り、氏姫は書庫の出入りを許されて、毎日のように書物を読んでは、この時代の知識を身に付けていった。そして知識が身に付いてくると自然と、この時代のことをもっと知りたいと思うようになった。そして、
「よく考えて見ると、五歳になるこの年まで1度も外に出たことがないなぁ。父上様と母上様に相談して見ようかしら。」
氏姫は、城を出て城下町に行ってみたいと、父親に相談した。
普通であれば、五歳の娘にこんなことをお願いされても許可はされないが、共をしっかり付けることを条件に外出を許可したのである。
義氏は聡明で非凡な才能を見せつつある自分の娘に、外の世界を見せることも悪いことではないと思ったのである。