逆神(さかがみ)
死ね。
死ね。死ね。
死ね。死ね。死ね。
お前たちを殲滅し、一掃してやる。
毎日、毎日。
何度でも、何度でも。
徹底的に。
完全に消滅するまで…
奴の呟きが聞こえる。
耐えるんだ。耐えるんだ…
死んでいく。ああ、友が死んでいく。
2099年、仲間の99.9%が消滅した。
奴のためだった。奴は百年前に現れた。
奴は逆神。
奴はメディアを使い、
クズだ、ゴミだ、バイキンだ、と面白おかしく俺たちを罵った。
しだいに奴の信者が増えていく。
始めは水攻めからだった
火器を使い、サイクロン攻撃。
化学兵器も平気で使う。
奴にとって俺たちはバイキンそのもの。
俺たちを皆殺しにつもりだ。容赦も何もない。
でも…
でも、チャンスはあるはずだ。逆転の…
それから百年経ち、2201年のことだった。
とうとう生まれた俺たちの救世主が。
あらゆる耐性をもった最凶のウイルスだ。
抗生物質ももう効かない。
奴らは使いすぎたのだ。
それに奴らは自滅した。
除菌し過ぎた環境で過ごしたため、自ら耐性失っていった。
今度はこっちが攻撃する番だ。人類よ、待っていろ。
おっと俺たちはお前たちとは違う。
もう一度チャンスをやる・・・
時間が戻る。どんどん戻る。
そして、あの日に戻った。
2014年、4月7日(月)、正午。
サカガミが吼える。