人狩り少女と優男6
用事のため早めに更新です
ただ船を待っていた鯉太郎…暇を持て余した彼は、港町を散策していた
「…ん~」
「おいしい干物!どうだい?一枚たったの25文だ!安いよー」
「蒲鉾いかがですか~?」
「柿の葉寿司!おいしいよ!そこの兄さんおひとついかが?」
そう今日は年の瀬の大市の日、結構騒がしいのだ
(ったく…これから一回徳島帰って、荷を卸さないといけねぇのによぉ、はぁどうしたもんかねぇ船が出なけりゃ…食い扶持が、ねえのによぉったく…)
彼にとっては死活問題である、だがそう考えてはいても腹は鳴るのであった…こう、ググゥ~と
「腹…減ったな」
「飯屋、行くか…」
こうしてこの男は飯屋に向けて足を進めた…
一方その頃、龍の里では…
「なぁ兄ちゃん、今年の巫女舞、誰がやるんだ?」
年末奉納で誰が巫女をするのかが気になるあたり女の子である
「ん…たしか、ことしは辰夫んとこの妹だったかな…今年で9つになるし、そろそろだろぅとは思ってたからな」
「そっか…」
昔は巽も舞ったものであった…
こうして龍の里も年の瀬を迎える…
「母ちゃん!」
「なんだい?巽」
「腹減った…」
こうして平和な1日が過ぎて行くのであった
場面は戻り
「うまうま…グビグビ…プハァ」
鯉太郎はヤケになっていた
「なんだって…ゴクン、船が…ガツガツ、出ねぇンだよ!」
「お客さんあんま無理したらあかんえ?」
「るっせ!…俺は腹減ってんだよ、まぁもうそろそろ八分目だけど…」
船がでたのはこの日から二日後のことであった
ちょうど徳島についたら大晦日前日になる日であった…一方その頃…どこかの城では
「面白く無きことも面白く…良い言葉だとは思わんか?爺よ」
「えぇまったくですな」
なんか怪しげな二人である
「まぁなんだ爺よ…」
「はい」
「来年はまた龍が動くと思うかい?」
「どうでしょうな…」
こうして年をまたぐのであった…
暇があったら連続投稿します