少女の悩みと優男の解決策3
お待たせいたしました
「みんな!先に行け!オイラがなんとかするから!」
鯉太郎は覚悟を決めた、喰われてはやらないが止めてやる…と。
「っ鯉太郎!あんたも逃げろ…俺はダメだ!ダメなんだよ…苦しいんだ、痛いんだよ、胸が…頼む俺が俺でいられるうちに、逃げてくれ…みんな」
巽はいきなり襲った衝動に翻弄されていた、ずっと続く怒りの感情に身を任せてしまえば楽にはなるが、自我が残っている以上は抗うしかなかった。
だがそれも時間の問題であった。
「それにな…鯉太郎、俺は今…あんたの肝も何もかもをも喰らいたくて仕方ないんだ!いい加減にしないと殺すぞ!?」
鯉太郎一世一代の大勝負の開始であった。
「上等だ!巽!オイラだってやるときはやるんだぞ!?」
爪を手に付けて鯉太郎の心臓めがけて突っ込む巽…だが鯉太郎も棒立ちにはならない、誰だって死にたくはないからだ。
「っ死ね!」
ビュンと風を切る音が耳の横で聞こえた、だが鯉太郎にとっては巽を捕まえる絶好の機会であった。
「捕まえたぞ!?」
両腕を掴みそのまま組み伏せて、爪が当たらないようにする…そして。
「っく…こんなものおおお!」
叫ぶ鯉太郎…そして爪を取られた巽は一人怒りに顔を歪めたままだった。
「肝を喰わせろ…俺は龍だぞ!?龍は…肝を…喰らって龍なんだ!」
そして。
「なんでお前…泣いてんだ?」
鯉太郎の一言で巽はさらに激情していく。
「うるさい…俺だってわからないんだよ!いきなり胸が、苦しくなってそしたら、俺の体にいきなりバチバチって衝撃が走って…そんで、体中に虫が這いずり回ったような気持ち悪さがきて…そしたら前までの衝動を超えたのがきて…」
そこまで言い終えた巽は自身の体が冷えていくのをかんじていた。
「巽?大丈夫か?オイラ…実はこれで二人目なんよ、お前みたいな女の子相手にするの…みんな呼んでくるから動くなよ?」
うん…と巽は頷いて返事をしていた。
よろしくお願いいたします<(_ _)>