少女の旅路と優男の思惑15
お待たせしました
九州に向かう船の中、巽と鯉太郎は話をしていた。
「なぁ…あんたやっと俺に説教しなくなったと思ったら今度はなんだ?」
少女は優男に疑問をかんじていた。
「なんだ…と言われてもなぁ、お前が変わらないのはよくわかったからな、だから楓と同じと思って仲良くしようかと…」
と、諦めた顔で少女に話かけた。
「そうかよ…もういい、それより九州ってどんなとこなんだ?」
「ん~水がおいしいのと、温泉がある」
「温泉!?」
二人は他愛ない会話を九州につくまで続けていた。
「仲いいですね」
忠治はそんな二人を横目にしながら、刀をくっつけたりはずしたりを繰り返していた。
「だな」
兄の龍太は釣り糸をたらして暇をつぶしていた。
そのころ遠野では。
「ぬぅうぅおぅをぅおうぅ…」
家光が見つからないことに苛立ちを隠せない秀忠公が、さらに怒りを募らせ永遠と呪いの言葉を幕府、朝廷、八百万の神々にむかってさけんでいた
「ふざけおって…ふざけおって!!っうぅ…」
秀忠四天王は驚いていた。
「そんなにも…そんなにも余が憎いか、神よ、イザナミよ…惚れた女には先立たれ、息子二人は淫蕩にふけ…未だに孫の顔すら見えぬ…千は影武者が無事なだけで消えよるし、余は…許さぬ…許さぬぞ!」
血涙を流しながら叫んでいた。
どこまでも壊れていき、歯止めがかからない秀忠であった。
「殿は、お江様を恨んでおらぬのか?」
「いや違うだろうな…壊れてんだよ大将はさ」
「…」
「まだまだ…だな」
そのころ九州では。
「お袋、金」
四郎時貞が千姫に金をたかっていた。
「いいかげんにしろ!」
秀頼が止めに入り、
また親子喧嘩が始まろうとしていた。
よろしくお願いします<(_ _)>