少女の旅路と優男の思惑6
遅くなり申し訳ないです更新です
時間はさかのぼり忠治と龍之介が将棋を指す三日前。
「…」
「…」
二人の男女が一人の男を狙っていた。
「まだか?」
「…」
「早すぎるね家光様」
「あぁ」
さらわれる機会を探る四人の男たち。
次の瞬間。
「行くよ若様…」
「うん」
近づいてきた巽の一言に合わせる家光。
「逃げろ!」
こうして六人の逃走劇が始まるのであった… 一方その頃城では。
「…」
家光の父君、秀忠公が妻のお江代の方の法事の準備に追われていただがその顔はいつもの様な壊れた様子もなく、ただ、ただ…妻の喪に服す立派な夫に見えていた、らしい。
「あの女が死んで早四年がたつか…ククク、クククククク…クハハハハハ、ワーハハハハハハ」
実際は見ての通り妻の死を喜んでいるのだが、理由もある。
「あの、龍の一大一族!織田の孫娘が、くたばってはや四年、ククク…たまらない、たまらないなおい、やはり私は人なのだ…龍一匹の死に 四年がたってもここまで心踊り胸が高まっているのだからなぁ!」
とのことである。
そして
「伝令!伝令!」
「なにごとじゃ」
ここでも
「家光様と春日の局様、さらわれました」
一人の男の
「ぬぅわぁんだとおおおお!」
絶叫がこだましていた。
「探せ!探して龍は殺せ!まだ遠くには行ってないはずだ!さぁいけ!」
かなり焦っているように見えるが、いつもこうなのでまわりはいつものこと、と割り切って動き出していた。
「さぁ我らが父イザナギよ、今こそ我らに力を…オォオオオオ」
よろしくお願いいたしますm(_ _)m