少女の旅路と優男の思惑5
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九州に行くことがきまり決行の日を伝えに、侍たちは巽たちの宿に足をはこんでいた。
「面倒になってきましたな…はぁ」
「…」
「そ~だね~」
だが主君たる家光の決定ゆえに、頭を抱えていた。
一方その頃龍之介の城では。
「なぁ忠治」
縁側で将棋を指している忠治に声をかける鯉太郎。
「なんだ?鯉太郎さんよ」
一旦、手を止め鯉太郎の方を向いた。
「今度一緒に、徳島行かねえか?」
いきなりのことで駒が二歩を指し、負けてしまうが気付かずに
「へ?」
と変な声が出てしまった。
「一回帰らねえとな、荷物も渡したし次は徳島から能登半島に荷物を届けないと…いけねぇんだ」
すると忠治が、こう言った。
「おぅ当たり前じゃねえか!俺はお前の護衛だぜ?任しとけ!」
ドンと胸を叩く忠治であった。
「面白く無きことも面白く、かな」
龍之介が一言忠治にかけた言葉であった。
「ん?どういう意味なんで?」
聞き返すあたり忠治の耳にも残ったらしい。
「いや、昔の偉人の言葉だ、たしか…意味は」
すると鯉太郎が代わりに言い始めた。
「どんなに困難なことや理不尽なことがあったとしても、楽しく思えたらそれは苦にならない…だったか?」
すると。
「あぁ…それでいつ徳島に戻るんだ?」
こんな平凡な日常こそ愛すべき日々なのだ、と忠治は後に語った
「ん~明日、いや明後日だな」
なぜなら。
一頭の早馬が城に入ってきたところから
。
「伝令!伝令!江戸より伝令!、龍の兄妹が春日の局と嫡子家光様を人質に海路を使って逃走中とのこと!今すぐ捕らえよ!とのことです」
この三人は、これから先、振り回されっぱなしになるのだから。
お待たせしました(^_^;)よろしくお願いいたしますm(_ _)m