人狩り少女と優男12
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鯉太郎と盗賊の戦いの火蓋が切って落とされた…
「悪く!思うなよ!?」
と言うと助走をつけて走り出し持っていた刀を盗賊が振ろうとした瞬間
「お前バカだろ?」
盗賊はつまづいて転んだのであった…
「…」
気まずい空気が二人に流れた
「なんかすまんかった…」
先に言葉をもらしたのは盗賊であった
「いや、別に…」
そして
「俺昔からドジでよ…親分からもいい加減にしろ!とかよく言われててさ…」
「うん」
自分語りが始まり
「はは、笑いたきゃ笑えよ…こんな…」
悲観的な言葉がポツポツでてきてやがて
「なぁオイラもうそろそろ行ってもいいか?」
「っお、おう…てかよこんだけ俺が話してんのに、無視か!?」
無視も何も勝手に言いだしたのお前じゃねえか…とつっこみたいのは我慢した鯉太郎であった
「いやダチに荷物届けないといけないんだけど…」
「そっか…よし俺は決めたぞ!」
何を?と聞こうとしたとき
「お前の護衛になってやる!」
「は?」
こうしてダチが一人増えた…と後に鯉太郎は語っていたがまた別の話になるので割愛させていただく
鯉太郎が盗賊とつるんで歩き始めたその頃、将軍のお膝元である城下町のとある飯屋では
「龍を追いやるみたいだね」
「ですな若」
「龍之介にはあいつらを通じて種を渡したが…正直不安だ、父上はなぜあのような嘘をついたのであろうか…わかるか爺よ?」
「わかりかねますな…殿は若の友人たちを良くは思っておりませんし…最近殿は念仏ばかり唱えておりましたからな」
なぜか跡取り息子とその爺やが城を抜け出し蕎麦を食べていた
その頃その父親は…というと
「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏…仏説摩可般若波羅蜜多心経観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見…」
仏教の経文である般若心経を必死に唱え
「高天原に神留り坐す皇親神漏岐神漏美の命以ちて…」
神道の祓えの言葉である大祓を必死に唱えていた
そして
「どうかどうか…我らが父イザナギよ、我らをお導きください…龍を滅して我ら人間が一番になれますようにどうかどうか、龍は我らが排除いたします…我らが父よ、みずぼらしいイザナミの子たちにはまけませんから…どうかどうか…我らに力を、龍を越えるにあたいする力を…どうかどうか…」
大分壊れていた
よろしくお願いいたします<(_ _)>