人狩り少女と優男11
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鯉太郎が城に着く少し前にまた早馬が城に入って行った
幕府としての正式な決定を書簡として持ってきたのである
「いよいよですね、父上」
「うむ…では読み上げてくれ」
書簡を持った小姓が読み上げはじめた
「はいでは…僭越ながら申し上げます、幕府として以下の沙汰とす、一つ…戦乱の世も終わったゆえ、龍は脅威にしかならぬ、ゆえに家格取り消しの可能性が有ることを先に申しつける、二つ…酢橘の栽培の目処が立たぬため、龍に種の配布はしない…ただし気の流れを見て酢橘の栽培が可能な土地が見つかれば配布とす、三つ…衝動を制御できない、またはしていない龍を今後は鬼と名称を改めることとし最悪は討伐対象とす…以上です親方様」
まさに龍排除の沙汰であった
「…あの人殺しの里の連中は、助かりませんね」
「あぁ、そうだな龍之介よ…種をあの里に送りつけとけ、一応あれも我らが同朋じゃからな」
一方その頃、巽はというと
「まったくみんな飲みすぎだよな…」
「巽姉ちゃん、俺、眠い」
大人たちが酔いつぶれたため子供たちの世話に追われていた
「まだあんた風呂入ってないだろ!?ちょっと待ってな!」
なんだかんだで平和であった
一方その頃鯉太郎は…というと
「黄昏時ねぇ風流…とはいかねえか」
「おぅ狐仮面の兄ちゃん!身ぐるみ全部置いていきな!」
盗賊と遭遇していた
「へへ、今日は厄日かねぇ」
「俺にゃあ大安吉日よ…この前って言っても大分前だが龍のやつらに親分やられて踏んだり蹴ったりだったんだ、逃がさねえぜ?」
まだまだ先は長いか…と思う鯉太郎であった
よろしくお願いいたします<(_ _)>