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バケモノ


「あちゃ〜」


流石にやり過ぎてしまったか?いや周りの顔が物語っている、やり過ぎた。

目の前で気絶している女子生徒、どうしたものか。

何故こんな事になっているかと言うと、遡ること数時間前…



私、アカリと幼馴染(?)のレンは入学式を迎えようとしていた。


「うぉー、すげぇな」


「んね、さすが名門校。」


予想以上の大きさに圧巻されつつ、私達の3倍以上の大きさのある門を抜けた。

門を抜けるとそこにはとても広い中庭に沢山の人、中庭の真ん中で何かやっているみたいだ。


「いってみよー!」


私達が人だかりに近ずくと真ん中にいた怖そうな先生が、全員が揃ったことを確認し口を開く。


「静粛に!」


その瞬間、ザワついていた辺りが静まり返る。

今の、音の魔法と言霊を掛け合わせたんだ!中々だね

先生はさらに話を続ける。


「まず、入学おめでとうございます。そして今から皆さんには2人組を作ってもらいます」


すると、丸い眼鏡の男子生徒が手を挙げ言う


「何故ですか?入学式を行うのでは?」


たしかに、私達は入学式に呼ばれてきたのだ。理由を聞かなければ批判が出るのもわかる。さて、どう返すのかな?


「えぇ、これはれっきとした入学式です。これから皆さんには2人1組で戦ってもらいます。」


再び辺りがザワつきはじめる。


「理由は簡単、それぞれの能力を知り、寮分けの参考にさせてもらうのです。」


「そして、この学園に相応しいかどうかを試すもの。無論、手加減は不要、殺す以外何をしても良しとします!」





「うーん」


出番が来るまで他チームの試合を見てて思ったのは、みんな手練って感じだけどまだまだ発展途上ってこと私達の相手はもっと骨がある奴らだといいな。


「うわぁ、次のチームどっちも名家の出だぞ!」


「まじか〜、相手チーム可哀想だわぁ」


………。


「相手ってうちらだよね?」


「だな。」




ピーーーーー



「レン、男の方よろしく。」


「りょーかい」


開始の音とともに二手に分かれ、1対1に持ち込む。私の相手はハーフアップの子、開始早々無数の矢が飛んでくる。


「すっご!」


見入っていると、足元には魔法陣!

凄い、全然気が付かなかった。


「いやぁ〜、危なかった!私じゃなかったら死んでたよ!」


咄嗟に上に逃げてそう言うと、ハーフアップの子は唖然としていた。いや、周りの反応もなかなか、


「は、ね?」


そうだよ、見ればわかるでしょー?あれ?変かな。


ーレン視点ー

俺の相手はコイツか、持っているのは剣だな。なら、剣で対抗しよ。

カキーン


「随分と急だな」


急に剣振り下ろしてくるやついるか?いや、戦ってるんだし攻撃するか?ま、いいや


「こっちからも行かせてもらうぜ?」


さっきの攻撃て間合いがだいたい分かった、これで大まかな予想は簡単。

カキンッーカキーン

右。上。下からの不意打ち。突き技。そんで、

大ぶり。

カキンッ


「へぇ、今のも止めるんだ?なかなかやるね!」


コイツずっとニヤニヤして、ムカつくな。そろそろ反撃するか。


「君は俺といい戦い出来るかもしれないけど、君のチームメイト大丈夫かなぁ?」


「下手したら死んじゃうかも?」


………。

…………………は?


「ふーー」


「心配すんな、先に死ぬのはお前だから。」


剣に炎と光の魔法を2:1でのせて一気にふる!

凄まじい衝撃音とともに男が吹っ飛ぶ。


「あ、力み過ぎた。」


ぶっ飛ばした方に駆け寄る、死んでないといいけど、

期待どうり、死んで無かった。死にそうではあるけど。気絶してるだけみたいだ。


ーアカリ視点ー


「ねぇねぇ!次は何見せてくれるの?」


最初は矢で、次は爆発。そんで炎!まだ有るのかな?

前を向くと、ハーフアップの子は酷く顔を顰めていた。その時、レンの気配が近寄ってくるのを感じた。

もう終わったんだ、私もそろそろ終わりにしなきゃ。


「そろそろ終わりにしよ、」


ヒュンッー


「あ。」


目の前、鼻の先に触れるか触れないかのところまで燃える矢が迫っていていた。そして、止まった。


「はやかったね?」


手のひらで炎の矢を折ると少しキレ気味で言う。


「お前、今の避けられただろ!なんで躱さなかった?」


「だってレン来てるのわかってたし。」


それにしても、すぐだとは思ってたけど予想以上。


「ッ?!、なんで?!アクは!」


「お前のチームメイトなら向こうで伸びてるぜ?」


うわぁ、余計早く終わらせなきゃいけなくなっちゃったじゃん。レンも待ってやるから早くしろって顔してるし。やるかー!


「…られない、負けられないのよこんなところで!」


そう叫ぶとなにか呪文を唱え出す。え!まだ有るの?

どんな魔法かとワクワクしていると、彼女の手から出た火の玉が周りのものを飲み込むようにブクブクと大きくなっていく。放たれたと思うと私のいる場所にあっていう間に到達した。

ードッカーンーー


「や、った?」


立ち上る煙、その煙が晴れはじめたとき、衝撃が走った。


「な、んで、なんで生きてんのよ!!」


「バケモノ!!!!」


「バケモノ?やめてよ〜、同じ人間でしょ?」


次は私のターンだよね、なんの魔法にしよう?炎系使ってきたから、水にしよ!


「水圧」


水で相手を覆うようにして、水圧をかけていく。

そろそろ気絶したかな?と思い魔法を解除すると、あれ?思った以上にやばい?やりすぎ?レンのほうを見ると呆れてため息をついていた。


あんたも気絶させてただろ!!





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