バスで立ち乗車するくらいなら次の奴を待つよ、俺は。
学校帰り。私はバスに乗る。今日は人が多かったから、席は余らないかと思っていたけれど、優先席が一つ余っていたので、そこに座ることにした。立つのは気だるくてしょうがないし。足腰ふにゃふにゃだし。
横にはいっぱい人が来たけど、途中の駅でどんどん降りていって、あとは熱気に満ちた横の汗だくのデブキモすな奴が降りれば私は晴れて自由の身となるのだ。ぱああああ。
デブキモすがバス停止ボタンを押す。私の前に毛深くてキモすな毛深い太しな腕がきた。うわっ、くさっ、はんぱなっ。イカとタコとスミの臭いがするよ、ちかっぱヤバし。
バスが止まり、たぷんたぷん百パーセントのデブキモすウンコは消えた。ミストとなって消えた。口元に入れていた無意識な力に気付いて口を開いた。深呼吸。すーはー、すーはー、気楽です。
しかし悲劇は突然やって来させられるのだ。デブキモすが降りた次の駅から人が良さそうなおばあちゃんが入ってきた。私は優先席だが、他に何席か空いている。別に避ける必要は無いね。でも言ったんだよね、運転手がね。「学生さん。そこは優先席ですよ」知ってますよ。「学生さん。そこは優先席ですよ」だから何ですか。「学生さん。あなたに言ってるんですよ髪の長い学生さん」いや、だから他にもいっぱい空いてるでしょう。「学生さん」私は学校カバンを膝から退けて床にバンと落とした。おばあちゃんを探すと後ろの方の二人用席に座っていた。こ、このやろう。
という心境なんだろうなぁ。




