『別れと決意』
投稿頑張ります〜
「うっ、、、ここは、、、何処だ?」
「アルト!起きたんだね!心配したんだから〜」
「ん?俺は、、、あぁそうか。」
「俺は冒険者には、、、なれないんだな。」
そうだ。俺は冒険者にはなれない。
何せ適性が全てFなのだから。
「そんな事ない!アルトならぜったいぜったいなれるもん!」
「適性オールFを同情してくれるのか?冒険者になんかなれないさ。」
「お前は良いよな。剣聖だし。選ばれた職業じゃないか。」
そうだ。彼女は同情しているんだ。
良いよな、、、剣聖なんて。
「アルトなら、、、なれるって言ってくれると思ったのに。信じてたのに。」
そう言うとサーシャは走り去ってしまった。
「おいサーシャ?サーシャ!」
(何故だ?何故彼女は、、、?)
混乱している俺に、サーシャの母であり、産まれたばかりの俺を引き取って育ててくれた恩人であるリーシャさんが語りかけた。
「サーシャはね、学園に行くの。」
「アルトに、勇気を貰いたかったんだと思うよ。」
「あの子は剣聖だから、選ばれた職業だから。」
「あの子はずっとアルトと冒険する事を楽しみにしていたんだよ。」
「学園は危険な訓練もしていて、命の危険もあるらしいの。」
「...................」
「...................」
(学園って、、、あの学園か?上位の職業でさえ命を落とすと言われている、、、あの?そこにサーシャが?上位職業だから?嘘だろ?)
途中から俺は、リーシャさんの声が聞こえなくなっていた。そして自分が何故、『冒険者』になりたくなったのかを思い出した。
あれは俺が3歳になったばかりの頃。
「「うわぁぁぁぁぁ」」
俺とサーシャは泣き叫んだ。
目の前にいるのは1匹のCランクの魔物、『ポイズンスネーク』
ポイズンスネークは、うねりを効かせて俺たちに近寄ってきた。
《ズルズルズル》
地を這う音が、恐怖をより倍増させた。
「ヒッ」
腰を抜かした俺たちは、もう死ぬしかない。
そう思った瞬間だった。
《ザッ》
瞬間、ポイズンスネークは切り刻まれた。
全長3Mはある、巨大な魔物が、だ。
「おいおい。無事か?」
俺たちは何も答えることが出来なかった。
その冒険者の名前はボル。
その冒険者はAランク冒険者だと言っていた。
それを聞いた時、俺たちは決意した。
「「ぜったいにぼうけんしゃになる!!」」
その時俺は同時に、『何があってもサーシャの隣でサーシャを守ってやる』
と決意した。
詳しいことは覚えていない。だが、俺は確かに彼女を守ると決意した。
次の日サーシャは、俺に顔を会わせることなく、この家を去った。
加護者連載は終了という形になりましたが、新しく執筆を始めましたので、こちらの作品を読んでいただけると有難いです。https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/1801089/