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あなたの天職は《大妖怪》です  作者: カブキマン


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虎の尾、或いは龍の逆鱗①

 週明けの月曜日。

 昼休み、新たに仲良くなった美咲も誘い屋上へと向かったのだが……。


「ぐるるるる……!!」

「「「……」」」

「フシャー!!」


 猫のように威嚇する百望に威吹らは何とも言えない感情を覚えていた。

 誘うのを思いついたのが直前で、

 購買に行った美咲を追ったから百望は美咲が来ることを伝えられていなかった。

 それでもまあ、同性だし大丈夫だろうと考えていたのだが認識が甘かった。


「大丈夫、怖くない! 怖くないよ!! 似非委員長だけど中身は普通だから!!」

「暴走族染みた集団に入ってるけど初心なネンネだぞ!!」

「麻宮くんは良いけど狗藤くん!!」


 三人で囲みじりじりと距離を詰める。


「変なことはしないわ。雨宮さんと仲良くなりたいだけなの」

「嘘よ! 私は騙されないんだから!!」


 キッと涙目で美咲を睨み付ける百望。


「どうせ私のこと、寂しいからって身体で男を釣るふしだらな奴だとか思ってるんだわ!!」

「被害妄想酷過ぎない!? というか私そんなこと考えてる奴だって思ってるの!? 酷くない!?」

「え、あ……ご、ごめんなさい……」

「そこで素直に謝られても……やだ、この子、すっごくめんどくさい……」


 とは言うものの、美咲の顔に嫌悪の色はない。

 百望もトーンダウンしたようだし、これなら大丈夫そうだと威吹も胸を撫で下ろす。


「えっと、その……改めてよろしくね? 雨宮さん」

「こ、こちらこそ……」


 間に男二人を挟むように、二人は腰を下ろした。

 野郎どもはクッションになれということだろう。


「ね、ねえ威吹……麻宮はともかく、あなた……どこで中原さんと仲良くなったのよ……」

「ああ、土曜の夜中に百鬼夜行に参加したんだわ。そこで色々あったのよ」

「……暴走族染みた集団ってそういうことだったのね」


 得心がいったと百望は頷く。

 どうやら彼女も百鬼夜行についての知識はあるらしい。


「――――それで何人殺したの?」

「待って。俺、どういう目で見られてんの?」

「危ない奴」

「シンプル且つストレートな評価だなオイ」


 と言うか、そんな奴と友達やれるのに何故美咲にビビってしまうのか。

 ボッチの精神構造は実に複雑怪奇だ。


「あ、あー……大丈夫よ雨宮さん。本当に誰も殺してないから」

「ホント? 殺し殺されの妙味も知らない羽虫がイキってるのを見てついイラッとなってプチっと……」

「やんねえよ!」

「まあでも現世で重犯罪コンボ決めた奴が否定しても説得力ないよね!」


 ぐうの音も出ない正論である。


「…………重犯罪コンボって一体……い、いえ……私は何も聞いてない」

「そう言われると俺、逆に教えたくなるんだけど。何なら幻術使って臨場感タップリに」

「「「昼食時に止めろ!!」」」

「じょ、冗談だよ」


 目を逸らしつつ、弁当箱を開く。

 甘辛いタレを絡めた牛の焼肉、しょうが焼き、唐揚げ、豚カツ等の多様な肉類とたっぷりの白米。

 栄養バランスなど考えてもいない、ある種清々しさを感じるラインナップだ。

 普通なら見るだけで胸焼けしそうなそれも成長期真っ只中の威吹にとっては軽食のようなもの。

 弁当箱の容量は見た目と比例せず、量もかなりあるのだがそれでも足りない。

 なので威吹は購買でもパンやら弁当を買い付けていた。


「あの、狗藤くん……ホントにそれ全部食べるの?」

「最近の威吹は何時もこれぐらい食べてるよ」

「何でも成長期らしいわよ――ああ、人間の方じゃなくて妖怪のね?」

「えー……それにしたって……いや、規格外のこの人を常識の枠に当て嵌める方が間違いか」


 失礼な奴らだと威吹は顔を顰める。


「つーか君らこそ何だい? 随分と小食じゃないか。女子ってのを差し引いてもそれはちょっとどうなの?」

「午後から戦技の授業なんだし当然でしょ。あーあ、威吹は良いわよね。授業免除で……」

「免除の方が私としてはありがたいかな。この人に混ざられると怖いし」

「あのさー、別に俺手加減が下手なわけじゃないんだよ?」


 力を周囲に合わせろと言うのなら完璧に合わせてみせる。

 何なら誰かに化けたって良い。

 寸分違わぬ性能を再現してみせよう。


「才能の暴力止めて。同じクラスの妖狐の子とかがすっごい凹んじゃうから」

「え、うちのクラスに俺以外にも狐とか居たんだ……」


 初耳だった。


「ま、それはともかくとして。地味に気になってたんだけど授業って何やってるの?」

「体育の方は主に肉体作りと、息抜きに集団でやるスポーツをって感じね」

「戦技は?」


「そりゃもう徹頭徹尾戦いに関連するものばかりよ。実技も座学もね。

命“だけ”は保証されてるけど……下手な軍人の訓練よりよっぽどハードだわ」


 陰鬱そうに語る百望。

 性格上、そうだろうとは思ってたがやはり体育も戦技も苦手なようだ。


「中原さんはどうなの? 雨宮は人間だからキツイと感じるかもしれないけど妖怪なら……」


「正直、辛いわよ。体力的にはそうでもないけど精神的にね。

そりゃ私も喧嘩ぐらいなら平気よ? でも、戦技の授業はね……。

明らかに殺し殺されを想定している感じで、正直重いわ」


「なるほどねえ」


 これは美咲が特別軟弱――と言うわけではないのだろう。

 都市部に住まう若い化け物は程度の差はあれ、大体がこんな感じなのだと思う。

 無論、中には誰に教えられるでもなく化け物の在り方を身に着ける者も居るだろう。

 が、それはあくまでも例外だ。


(情けない……とは言えないよねえ)


 人間社会を模倣し築かれた秩序(とりかご)の中で生まれ育ったのだから仕方のないことだ。

 動物園に囲われてる動物に野性がないぞと文句を言うようなものである。

 とは言え、そのままにはしておけないのも事実だ。

 だからこそ先生方は心を鬼にして皆を鍛えているのだろう。


「ちなみに無音は?」

「おれ? おれはそうでもないよ! 身体動かすのは楽しいからね!!」


 骨をガジガジ齧りながら笑う無音。

 これもまた威吹ほどではないが例外の一つだろう。

 現世から来た人間なのにここまで図太く在れるのは稀である。


「威吹も一緒にどう!?」

「いや、俺は先生から直々に迷惑だって言われてるし」


 興味がないわけではないのだが……見学ぐらいなら良いかな?

 などと考えていると、


「――――では指導する側で参加してみないか?」

「「「「黒猫先生?」」」」


 屋上の柵を飛び越え、黒猫先生が音も無く威吹の傍に降り立つ。

 どうでも良いがこの先生、未だ本名を名乗っていない。

 生徒にも同僚にも黒猫先生と呼ばれていて、噂では本名を知るのは学院長だけだとか。


「えっと、指導する側って言うのは……?」


「いや何、どうも最近授業がマンネリ化して来たからな。

ここらで一つ新しい刺激が欲しかったんだ」


「どうだ? 家に帰ってもやることがないならやってみないか?」

「良いですよ」


 何をするかは知らないが、どうせ放課後の予定は空白だったのだ。

 それなら暇潰しがてら授業に参加するのも悪くない。


「で、俺は具体的に何をすれば?」

「そう難しいことはさせんよ。耳を貸せ」


 肩に飛び乗った黒猫先生がぼそぼそと囁く。

 その光景を百望と美咲は顔を青くしながら見つめている。


「と言うわけだ。頼めるか」

「分かりました。しかしまあ、随分と楽な授業ですねえ」

「お前にとってはな」


 言うだけ言って黒猫先生は屋上から出て行った。


「ね、ねえ……何を頼まれたの? わ、私にだけは話して良いんだから……」

「いや、それは流石にな。贔屓をするわけにはいかないよ」

「うう……不安だわ……仮病使おうかしら……」


 どんよりとした空気のまま昼休みは終わった。

 三人は準備のため教室に戻り、屋上には威吹だけが取り残された。


「さぁて、上手くやれるかねえ」


 ぼんやり校庭を眺めていると、ちらほらクラスメイトたちが集まってきた。

 程なくして黒猫先生もやって来て、戦技の授業が始まる。

 最初は軽いランニング。次いで二人一組を作って実戦形式の訓練。

 妖怪としての力や異能、魔法などが入り乱れた中々に面白い光景が眼下では繰り広げられている。


「んー……なるほど、先生が言ってたことも頷ける」


 最初はそうでもなかったはずだ。

 しかし、時間が経つにつれある程度慣れてしまったのだろう。

 授業に取り組む生徒らの半分ぐらいは、必死さが欠けているように見えた。

 説教すれば一時は引き締められる。

 が、黒猫先生はそれでは意味がないと考えたのだ。

 それであんなことを頼んだのだろう。


「お」


 授業開始から二十分ほどが経過した頃、首筋に刺さるような殺気を感じた。

 そろそろ準備をしておけという先生の合図だ。

 威吹はその場で透明化し、屋上から飛び降りた。


「さて、いつもならこの後は諸君に学院で管理している化け物と戦ってもらうわけだが……」


 今日は少し趣向を変えてみようと思う。

 黒猫先生の言葉に一部の生徒がどよめく。


「実はな、今日は特別ゲストに赴いて頂いたのだ」

「特別ゲスト……ですか?」

「うむ」


 黒猫先生の視線が威吹の座る朝礼台に注がれる。

 生徒らも釣られて視線を向けるが、誰一人として見えていない。


「紹介しよう――――狗藤威吹くんだ」

「ハーイ、調子良い?」


 紹介と同時に透明化を解除。

 するとどうだろう? 一瞬にして生徒らの顔が引き攣った。


「いやな? 私は常々思っていたのだよ。

新入生は軒並み狗藤を恐れているが君らは狗藤の何を知っているのかと」


 台詞だけ聞けば孤立しがちな生徒のために一席を設けた素晴らしい教師のように思うだろう。

 が、ここは幻想世界。ここは相馬高等学院。

 優しい普通の教師なぞそれこそ幻想である。


「やれ入学式でいきなり同級生をぶち殺しただの、

やれ学院で一番強い生徒である伊吹紅覇を有象無象諸共捻じ伏せただの、

そんな噂が蔓延っているのは私も知っている」


「先生、前者は噂じゃありません。ただの事実です」

「僕らの目の前で名も知らぬ彼は弾けた石榴になりました」

「あれ見た後、一週間はお肉が食べられませんでした」


「ん? そうだったか」


 コテン、と小首を傾げる黒猫先生は卑怯なぐらい愛らしかった。

 猫派の生徒らはこの仕草だけでノックアウトされてしまったらしく、顔をふやけさせている。


「まあそれはどうでも良い。私はお前たちは狗藤の何を知っているのかと言いたいのだ」


 同級生を肉片に変えても平然としている男が大きな力を持っている。

 なるほど、確かにそれは恐ろしいかもしれない。

 しかし、威吹を恐れる者らは本当にその恐ろしさを理解しているのだろうか?

 黒猫先生が呈した疑問に、生徒らの顔が更に引き攣る。


「自分が敵意を向けられたわけでもないのに、何が分かるんだ?

表層だけをなぞって知ったような気になっているだけじゃないのか? そこで私は考えた」


 バッ! と飛び上がった黒猫先生が威吹の頭に着地。

 そして前足でポンポンと頭を叩きながら、絶望を告げる。


「――――実際に狗藤の恐ろしさを体験してみようじゃないか」


 ちょうちょうに気を取られている無音を除く全員の顔が絶望に染まった。


「と言っても私だって鬼じゃない。猫だからな。

いきなり狗藤と戦えなどと言う無茶振りをする気はない。

最初に言っておくと今回の授業はこれまでのどの授業よりも安全だ。

命の危機は絶対にない。万が一は決して起こり得ない」


「先生! それだけ念を押されると逆に不安です!」

「内容! 内容を教えてください!!」


 悲鳴染みた声が上がった。

 黒猫先生はしょうがないなと首を振り、授業内容を口にする。


「狗藤には君らへ軽く殺気を浴びせてもらう。

勿論、手は出させない。あくまで意をぶつけるだけだ。

重圧を乗り越え朝礼台まで辿り着けた者はその場で授業終了――どうだ?」


「…………まあ、それぐらいなら」

「殺気って言っても実際に手を出されないって分かってるなら」

「出来なくもない、と言うか出来なきゃ恥ずかしいかも」


 殺気をぶつけられるだけならば。

 これまでの絶望はどこへやら、楽観にも似た空気が漂い始める。


「……本気で警戒しているのは雨宮だけか」


 黒猫先生の呟きが聞こえたのは威吹だけだった。


「それでは全員、そこの白線に並べ」


 全員が白線に並んだのを確認すると、黒猫先生はポンと威吹の頭を叩いた。

 肉球のえげつない柔らかさに頬を緩ませつつ、威吹は指示通りに殺気を放った。

 その結果、


「屈しなかったのは一人だけか」


 顔面蒼白でガタガタと震えながら両膝を突く生徒たち。

 唯一、その枠組みに入っていないのが無音だ。

 四足歩行だからとかそういうことではない。

 ただ、その無音にしても平気の平左というわけではなく……。


「グルルルルルルル……!!」


 平時の愛嬌を感じさせる間抜け面は消え去り、

 警戒心も露に牙を剥き唸り声を上げ威吹を威嚇する無音。

 断言しよう。

 今の彼は完全に威吹が友人だということを忘れ敵として認識している。


「■■■■■■■■■!!!!」


 一際大きく吼えたかと思うと、全身の毛が波立った。

 そしてボコボコと肉体が膨れ上がり姿形が変化する。


「ほう、犬ってよりは狼だなこれは」


 体長六メートルはあろうかという白銀の化け犬に成り果てた彼を見て、

 一体誰が麻宮無音だと分かるのか――威吹も目の前で変化しなければ気付かなかっただろう


「狗藤の殺気にあてられたか。

生存本能を刺激されて潜在能力を発揮するのは人間ならではの強みだな……来るぞ」


 傍目には突如、姿が掻き消えたようにしか見えなかっただろう。

 それほどの速度で威吹に接近した無音だが、


「手を出すなとは言われてたけど、このまま放置しとくと不味そうだしね」


 威吹の数十センチ先で見えない壁に阻まれたかのように制止する無音。

 必死に自らを縛る力を振り解こうとしているようだが、実力が違い過ぎる。


「おやすみ」


 威吹がそう告げた途端、ボフン!

 という間抜けな音と共に無音は元の柴犬に戻り地面に倒れ伏す。

 険しかった表情も直ぐに解れ、十秒ほどで鼻提燈を膨らませ始めた。


「さて……生徒諸君。君らが動けないのは狗藤の力が圧倒的だから、などと思ってはいないかな?」


 それは見当違いだと黒猫先生は笑う。


「言っただろう? 軽い殺気だと。狗藤は見事にリクエストに応えてくれたよ。

ハッキリ現実を教えよう。この程度の殺気を放つ奴なぞ、そこまで珍しくはないよ。

そりゃあ誰もが誰もと言うほどではないが……そこそこの“秀才”ならこの程度はやれる。

君らの中でもそれなりに鍛えればこの領域に至れる者は十人ぐらいは居るだろう」


 帝都だけ、それも悪意を持つ者だけに限定しても百は優に超えるはずだ。

 黒猫先生の言葉を受け、生徒らの顔に浮かぶ絶望が更に色濃くなった。


「では、次だ。狗藤、少しばかり真面目に殺気を放ってやれ」

「了解」


 威吹がカッ! と目を開いた瞬間、信じられないことが起きた。

 全員が何かに突き動かされるように自傷……いや、ハッキリ言おう。

 自殺するため各々が行動を起こしたのだ。

 とは言え実際に死んだ者は居ない。

 こうなるのを予期し、自らを傷付ける寸前で止まるよう黒猫先生が金縛りをかけたのだ。


「え……あ、な……な、何で……?」

「わ、私……何をして……」

「は、はは……い、いみわかんねえ」


 困惑の声が上がる。

 皆、泣いていた。理解の出来ない、だが恐ろしい現状を前に涙を流していた。


「特別、不思議な術を使ったわけではない。普通に殺気を放っただけ。

ただ、君らの本能が屈服したのだ。狗藤の殺意にね。

死ねと、殺すと意を向けられた。ならばそれに従わねばならぬと。

もしも私が手を打っていなければ君らは今日、ここで、死んでいただろうね」


 防ぐ手立ては二つ。

 一定水準の力、或いは強靭な精神を持っていれば防げていた。

 欲を言うなら力も心も備えているべきだろうが、どちらか片方だけでも構わない。

 しかし、グースカ寝息を立てている無音以外はそれを持っていなかった。

 だから死にかけたのだ。


「こんな芸当が出来る奴は、そう多くはない。一握りの者だけだろう。

だが、仮に大妖怪の癇癪に巻き込まれたらこの比ではないぞ?

奴らなら殺気を認識するよりも早く――――死ぬ」


 頭がそれを理解するよりも早く膨れ上がった恐怖が自らを殺す。

 恐怖したという事実を認識すら出来ぬまま、死ぬ。死んでしまう。


「しかし何だね。最近、君らは妙に余裕があり授業にも身が入っていなかったようだからね。

私の教えが温いのだと思っていた。私の想像よりも成長したと思っていた。

最初の軽い殺気ぐらいならば鼻で笑って受け流せると思っていたよ……いやはや」


 弛んでいる! 気を引き締めろ!

 などと優しい説教はしない。

 嘲笑うかのように生徒たちの不足を刺す黒猫先生は悪魔のようだ。


「ま、何にせよだ。朝礼台まで辿り着けたのは麻宮だけ。

他は動くことすら出来なかった。となると授業は続行――そうだな、狗藤?」


「ええまあ、そういう条件でしたしね」


「では、授業再開だ。今から終業時間まで狗藤の殺気に耐え続けてもらう。

無論、途中で朝礼台まで辿り着けたのならばその者は帰っても良い。

長時間、殺気に晒されるからな。馴染ませることが出来ねば恐怖のあまり漏らしてしまうかもしれない」


 だがまあ、と黒猫先生は満面の笑みで続ける。


「それも“良い経験”になるだろう」


 地獄の釜が開く……。

今回の話で50話到達……早いもんですね

執筆の燃料になるのでお気に召したらブクマ、評価等よろしくお願いします



ちなみに覚醒無音(仮)ですが

イメージとしてはあれです“黙れ小僧!”みたいな?

走れ、そなたは美しい(騎空士並みの激励)

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