ep.4 その神童、息子の過去も知る
はい、息子ができて翌日私はいま息子と正面に座って話し合っていた。
「え、庄司って家庭持ちだったの」
「は、はい。ですが、仕事がうまくいかず...」
そこで、庄司が少し言葉を詰まらせていた。
そうか、家族に捨てられたのか。だからあんな服に、あんな見た目だったのか。
「仕事漬けになって働くこと、数日。流石にお腹が減ったのでコンビニでご飯を食べようとしたら、急に大雨が降り出すわ、溝にハマって泥だらけになるわ、しまいにはどこからか脱走した、犬に噛みつかれて財布を無くしてしまいまして。家からも電車で1時間ほどかかる場所ということもあり、路頭に迷っていたのです。会社から電話をかけたかったのですが、見た目が見た目だけに、警備員の人に止められてしまって。身分証も財布の中に入れていて、万事休すってところでメアリーさんに拾ってもらった次第です。」
「そ、そうだったのか。その、大変だったな」
捨てられたわけじゃないらしい。ここまで運がない人は前世を含めて初めてだった。さすがに同情を通り越して色々と考えされるところがある。
というか、何気にその会社どうなってんだよ。ブラックどころじゃないだろ。庄司は私の息子になったのだ。まともな職についてもらうとしよう。
「その、だな。私の息子になったんだ。今よりもだいぶマシな職を入れることも可能だがどうする? 家庭も持っていると言ってるからな、家族を養うためにも、もっと収入がいいところで働いた方がいいだろう」
「た、助かります。」
うーん。 色々大丈夫だろうか。
終わってるよこの作品。