『速記者と髪の毛のない人』
速記者は、日常的に、非速記者から、いろいろ言われます。何の役に立つのか、とか、そんな変な文字読めないよ、とか、何でそんなもの学ぼうと思ったの、とか。
非速記者から見れば、当然の疑問かもしれません。しかし、君がおめかしなんかして何の役に立つの、とか、ロシア語は読めないよ、とか、君みたいな人が何で生きているの、とか聞かれても答えにくいように、お互いに理解し合えないものというのはあるものなのです。
ある速記者が、髪の毛がない人から、失礼なことを言われました。普通の人なら、その外見をつらまえて、悪口を言うところですが、速記者は人間ができていましたので、その人の頭から去っていった髪の毛のほうを褒めてあげました。
教訓:速記者は、大抵人間ができているとか。