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あとがき

 ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

 『gift ~迷子羊への贈り物~』は、身内宅用に考えた自作のTRPGシナリオをベースにしたお話でした。


 ここでは補足や裏設定をつらつら書いていきます。

 本編の雰囲気は保てないので、ご了承くださいませ。


【リィリオン】

 身体が少女な、そばかすがチャームポイントの少年でした。

 紀元前の古代ギリシャのような国に住んでいました。

 名前の必要性を感じずドリーに自身の名前を教えていなかったため、死後にドリーから「リィリオン」と名付けられました。生前好きだった花であることは確かですが、ドリーのような思い入れがあったかどうかは、定かではありません。

 エンディングを迎える時などのナレーションも彼が担当してくれていました。


【蔡 封】

 200年頃の三国時代の中国のような国に住んでいました。

 『梁冀跋扈』という回の由来もそうですが、自分の欲望に素直で周囲の人々を振り回す少年でした。彼と出逢わなければ、ドリーが自ら『リィリ』を探すことはなかったかもしれません。

 ドリーの目をあまり見ていなかったのは、人外であるドリーを恐れると同時に、怪物であるドリーを嫌悪していたからです。

 逃げ出す選択肢のNORMAL ENDを迎えてもらいました。


【レナード】

 1000年頃のヴァイキング時代のイギリスのような国に住んでいました。

 『リィリ』の中で唯一、ドリーからの狂愛を受けなかった少年でした。一方、ドリーの狂気を促進させた少年でもあります。彼のドリーを助けたいがために放たれた言葉は、真意がドリーに伝わることなく、より多くの少年達を悲劇に導いてしまいました。

 ドリーの目をあまり見ていなかったのは、彼が誰かの瞳に映っている時は、女達に存在を否定したくなるようなことをされていた時だったからです。故に誰かの瞳に自分が映っていることが彼には恐怖でした。その傷が癒えたのかどうか、知っているのはドリーだけです。

 ハーバリウム以外の贈り物を贈る選択肢のNORMAL ENDを迎えてもらいました。


【リィリエ】

 1500年頃のドイツをイメージした国に住んでいました。所々に童話を連想させるエピソードが入っているのも、それをイメージしていたからです。

 様々な矛盾を抱えた、少年でも少女でもない子どもでした。「レオナード」という少年の名を捨て、曖昧な存在である『リィリ』に近付こうと「リィリエ」と自身で名付け直しました。

 どの『リィリ』よりも愛に飢えていたので、ドリーが真っ直ぐこの子を見ていれば、この子の心がコクバに向くことはありませんでした。ですがドリーはリィリだけを見つめ、そばにいるリィリエを見てくれませんでした。そして嫉妬に駆られたドリーから狂愛を受けたことで、出逢った頃に抱いていた小さな恋慕と混ざり合い、激しい愛憎をドリーに向けることになります。コクバには幸せになってほしいと望み、ドリーには永遠に自分を求めて苦しんでほしいと願ったわけです。ドリーに心を完全に壊されてしまいましたが、目論見は成功し、ドリーの心にはリィリエが『リィリ』として深く浸透し、『リィリ』の条件を書き換えることとなりました。

 ドリーは最期まで自覚することはありませんでしたが、手間を掛けたからでしょうか、リィリより深く、醜く、リィリエを愛していました。

 ハーバリウムを知ったうえで別の贈り物を贈る選択肢のTRUE ENDを迎えてもらいました。


【桜庭 莉斗】

 2010年頃の日本に住んでいる、普通の少年でした。

 リィリエが『リィリ』の条件を書き換えたおかげで500年くらいは犠牲者が0でしたが、彼はリィリエと全く同じ特徴を持っていたためドリーの毒牙に掛かることとなりました。

 第5章では伏線の回収をほぼほぼせず、贈り物を贈ることも出来なかったのでBAD ENDを迎えることになりました。

 ですが読者が過去を遡ったことでイレギュラーが生じ、第6章ではハーバリウムのギフトを贈り、もう一つのTRUE ENDを迎えました。

 第4章を書きながら第6章を誰にするか考えていたのですが、彼のコンテニューにして良かったと思います。

 莉斗はリィリエの生まれ変わりでしたが、ドリーはそのことに気付いていませんでした。最期に、そうであったらと、願いはしましたが。

 莉斗とリィリエは魂が同じものですが、他の『リィリ』は全て別人です。『リィリ』の中にリィリは勿論、『リィリ』として生まれ変わった少年は、莉斗以外はいませんでした。


【ドリー】

 紀元前から現代まで生きていた迷子羊の人外でした。

 一輪のユリに囚われた、哀れな羊さんでした。狂愛に至るスピードがかなり早かったのは、リィリから本当に欲しかったものをもらえていなかったからです。ドリーは「ドリー」という名を与えられましたが、ドリーが本来欲しかったものは「生きていても良い」と認めてくれる誰かでした。その「誰か」を『リィリ』として、ずっと探していたのです。

 『リィリ』として葬られた少年達は52人ですが、返された少年達を含めると、犠牲者は5000人を超えます。『迷子羊の見た夢』の「*」「⁑」「⁂」は『リィリ』として犠牲となった少年達です。

 作者は話が進む度に変態度が加速するこの羊さんが怖くて堪りませんでした。無事に終わりを迎えられて良かったです。おやすみなさい。


【コクバ】

 紀元前から現代まで生きていたカラスの人外でした。

 烏天狗のイメージだったので、迷子を家に帰すことを信条とする人外となりました。烏天狗は逆なのですが。

 リィリエと両想いで、莉斗がリィリエの生まれ変わりであることにも気付いていました。ですがリィリエの未来よりドリーとの友情を選んだ過去や、生まれ変わりを信じていないとリィリエに告げていた手前、生まれ変わりの事実を誰にも告げられませんでした。ですが今度こそ莉斗リィリエを助けようと説得を試みることにし、憤慨したドリーに殺害されました。


【夢言葉】

 今までの章が「TRPGシナリオ風」「漢字二文字」「目を使った慣用句」「四字熟語」と縛って決めていたので、リィリオンの第1章は夢占いから付けました。

 浮き草は「不安定な精神状態」や「自身が不安定なことに対する劣等感」、宿り木は「誰かに依存したいという願望」、芝生は「憩いやくつろぎ、人の温もり」、藻は「自身のどろどろとした感情」、枝のない木は「他との繋がりを拒否している状態」、そしてユリは「心の気高さや、純粋で穢れのないこと」を意味しています。


【ハーバリウム】

 ドリーを永遠に眠らせるためだけに作られた贈り物です。

 英語で「gift」というと「贈り物」という意味ですが、ドイツ語では「毒」となります。なのでタイトルで「毒を贈る話」と分かる人には分かるお話でした。


【\マダナイヨ/】

 次に書く章の最初だけに載っていた、本編の更新時に消されるSSRなページでした。別名「黒歴史量産スペース」。

 言い訳や小話にも満たない小さな囁きを書いていました。


 つい長く書いてしまいました。

 このお話が、少しでも引っ掛かってもらえると嬉しいです。

 それでは、ありがとうございました。


【参考文献】

『ズバリ的中! 夢占い事典』/武藤安隆 著/2009年7月 発行/株式会社日本文芸社 出版

小説投稿サイト ノベルアップ+にも掲載しています。

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