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カタログを持って異世界に行こう!  作者: 天野 洋
三章 ダンジョン放浪編
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半魚人の洞窟 12

「それで大斗たちはこのダンジョンのボスについて知っているか?」


「いや、一応ボスが半魚人らしいってことだけだな」


 実際はレベルもスキル構成まで知っているが勿論そんなことは言わない。


「そうか、ここのボスは基本的には二級ダンジョンでも低い方だからレベル25程度のはずなんだが、放置されているダンジョンのボスは放置するだけボスがどんどん強くなっていくんだ。ギルドの予想ではここのボスのレベルは60位、だからこそ私の様なS級冒険者が退治の依頼を任されるんだ、それとこれは一応ギルドでもS級以上の者しか知らないから秘密にしておいてくれ」


 おいおい、初対面の俺たちにそんなことを話していいのかよと思いつつも、しゃべったりしたら碌な事にならないだろうから黙っておくのだけどな。


 俺たちは道中に現れる魔物たちを倒しながら最奥のボスがいる場所へと向かっていく。


 リザードマンじゃなくてエリアがいるので残念ながら物納はしていない。

 俺としては別にいいじゃないかと思うのだがコンはしないでくださいと言ってくるので仕方なくやっていない。

 俺のポイント源たちが……。




「やっと着いたか」


 俺たちは雑魚どもを倒しつつやっとボスの居る場所へと辿り着いていた。

 かなり広い場所だ。

 一本道を除いて四方を水に囲まれていて中央には玉座に座った髭が超長い半魚人が座っている。

 見るからに偉そうでけっこう強そうなあの髭が長くて自ら踏んで転ぶ様なコントができるような半魚人がおそらくはボスなのだろう。


 俺たちは堂々と半魚人が居る場所への一本道を通り、半魚人の前まで来た。


 半魚人は余程自分の力に自信があるのか俺たちが近づいて来てもその玉座から動こうとはしていない。


「私があの半魚人を倒すから大斗とコンは雑魚たちを頼む」


 そう言ってエリアが腰の2本のカットラスを引き抜き、ボスに突っ込んでいく。

 事前に察知スキルでここの水中には結構な数の魔物が居ることは調査済みだった。


「んじゃ俺は右側のやつをやるから、コンは左側をお願いね」


「分かりました」


 俺とコンも二手に分かれ水中から上がってきた魔物の相手をする。




◇◆◇◆◇◆◇◆




 私はカットラスを抜き半魚人に突っ込んでいく。

 

 ギルドの資料によると放っておいた期間によって強さは変わるが相手の大体の戦い方は分かっている。

 相手の得意な戦いは水中戦または水辺での戦い、水の近くであればその水を操り攻撃してくる、魔法使いタイプなのだ。

 だから近接攻撃で一気に仕留めるというのが一番効率の良い倒し方なのだ。

 近接攻撃で相手に隙を与えなければ魔法を使うこともできずに倒すことが出来るだろう。


「クロススラッシュ!」


 私のスキルを使用しボスに攻撃する。

 このまま畳み掛ける!


 半魚人は玉座に立て掛けてあった槍を掴むと私に向かって一気に突きだした。


「くぅ」


 私の2本のカットラスと槍がぶつかり合う。

 一瞬のせめぎ合いの後私は後方へと吹き飛ばされた。


 私が力負けするだと

 これは、魔法使いの力ではない。

 もしかして、この半魚人は近接タイプなのか?

 

 私が半魚人が魔法使いタイプではないと分かって距離を空けようとするが、半魚人は距離を詰めてくる。


「アクアブレッド!」


 水の弾丸を飛ばし牽制するが悠々とかわして半魚人は距離を詰める。


 このままでは奴のペースだ。

 固有スキルを使うか?

 私がそう思った瞬間。


 半魚人が持つ槍の先端がぶれた。


 その瞬間私は自分の直感を信じカットラスを自分の眼前で交差させる。


 次の瞬間にはカットラスは2本とも折られ砕け散っていた。

 私は全力で後方に飛び半魚人から離れる。


 半魚人の方はニヤニヤと笑いつつ追撃はしてこなかった。

 完全に私の事を舐めているな。


 しかし、今のはかなりヤバかった。

 運よく防げたが次は確実に避けられないだろう。

 最初から出し惜しみなどしなければよかったな。

 それにギルドの情報も全く役に立たないな、何がボスは魔法使いタイプだ。

 完全に近接タイプじゃないか。

 私も近接戦闘が得意な方ではあるが、一番得意とするのは固有スキルを使った中距離戦闘、あのような奴に近接戦闘を仕掛けるなど死にに行くようなものだ。

 ギルドには追加料金を請求しようと決意し私は本気を出す。


 私は容赦なく固有スキル水鎌すいれんを発動させる。


 私の周囲に水で作られた大鎌が作られる。

 その数は5つ。

 私が現在生成できる限界の数だ。


 さあ、半魚人。

 今度はこちらの番だ。

 私は3本を攻撃に回し、2本を防御に私の周りに残す。


 3本の大鎌はゆっくりと速度を上げつつ回転していく。

 半魚人を両断できるだろうと思えるスピードまで行くと私は命令をする。


「行け!」


 大鎌たちは物凄い勢いで半魚人へと向かっていく。


 半魚人の方はまだこちらを舐めているのか、こちらのさせたいように見ているだけだった。

 その油断、命取りになるぞ。


 半魚人は槍を構え大鎌を迎え撃とうとするが――。


 1つ目の大鎌に槍を弾き飛ばされ。

 2つ目の大鎌になすすべもなく首を吹き飛ばされ。

 3つ目の大鎌により胴体を両断される。


 呆気なかったな。


 私は大斗とコンの方を見るが二人とも大して苦戦もせずに雑魚たちを全員倒していた。


 二級ダンジョン、半魚人の洞窟の攻略はこうして呆気なく終わった。


現在のカタログポイントは523290となっています。


ヤバイ、最近小説を書くやる気が出なくてry


今回は今まで一番文字数が少ない話になってしまった……。


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