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カタログを持って異世界に行こう!  作者: 天野 洋
三章 ダンジョン放浪編
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半魚人の洞窟 7

「えーっと、リザードマンの方が冒険者と分かったのは良いけど、どうする?」


 元の調子に戻ったコンにこれからの方針を決めようとしていた。


 リザードマンの冒険者に会いに行ってみるか、それとも無視してボスを倒しに行くか、そして、一番楽な撤退をするかの3つのどれにするかだ。


 俺としてはぜひとも生リザードマンに会いに行きたいのだが……当然の如くコンは不安要素が一番少ない撤退を勧めてくることは聞かなくても分かる。

 どうにかしてコンを説得しなければならないな。


 俺はコンをどうやって説得しようか悩みつつ、コンの返答を待つ。


「言わなくても分かっていると思いますが、私は撤退を勧めます。できればボスと戦うのも良い経験になると思いましたが、もしも戦闘が長引いてリザードマンに出会う可能性もありますから」


 コンは常識で考えれば分かるでしょうという目でこちらを見てくる。


 いや、それは言われなくても分かっているけど……う~ん、コンを説得する良い方法が思いつかない。

 仕方ないがここは本音を話して説得をするか。

 まあ、説得とは言えないかもしれんが。


「コン、俺はリザードマンに会って話をしてみたい!」


「はぁ、言うと思いましたけどここまで真っ正直に来るとは思いませんでしたよ」


 コンは俺を呆れた様な目で見てくる。


 やはりコンも俺がそう言ってくると予想していたのだろうが、ここまで真正面から来るとは思っていなかったみたいだ。

 よし、このままの調子で行ってみよう!


「そろそろ俺も……俺も、もふもふの仲間が欲しいんだ!」


「いや、リザードマンは全然もふもふじゃないですし、仲間にはならないと思うんですが」


「もふもふもペロペロもスリスリもカミカミも一緒なんだよ!」


「いや……どこが一緒なんですか?」


「俺の中では獣に対して行う行為は全部愛情表現だから一緒なんだよ!」


「うわー、そうですか」


「なんでそんなに興味なさげで棒読みなんだ! コンもケモナーになるにはまだまだだな、テレビもあることだし俺がケモナーになった原因でもある神アニメ、しあわせソウ○おこじょさんを見てみるんだ、今日の狩りが終わったらDVDBOXを買おうじゃないか! あのシャ――ッ!は良いぞ! シャ――ッ!は」


「あのう、大斗話が脱線しているんですけど」


「……すまん」




「えっと話を戻すが俺はそのリザードマンの冒険者に会ってみたい!」


「さっきも言いましたけどそれは危険が伴いますよ、私たちが会った冒険者ってあんまり良い様なタイプのものじゃない人たちばかりだったじゃないですか」


「うう、確かに」


 確かに今まで会った冒険者は大体がごろつきみたいなのだったからな、イスカの街で俺を襲ってきた奴や黒猫の庭で助けられたのにも関わらず襲ってきたのとか……例外は黒猫の庭で会った二人組くらいか?

 一人は仲間に欲しい犬耳メイドさんとついでにけっこう可愛かったような(うろ覚え)少女の二人組だ、しかし、あの二人冒険者だったのだろうか?

 普通の冒険者はメイドを伴ってダンジョンなんかに来ないし、あれは例外かな。

 俺が召喚トラップを発動させたのに気づいて助けに来てくれていたみたいで良い人たちのようだったけど。

 

 まあ、それはいいとして、いくらなんでもいつまでも俺たち二人だけで戦っていくというのも厳しいだろう。

 これから先強い敵と戦う事になったら絶対に強い仲間が必要になる。

 だからいつかはパーティーの人数も増やさないといけない。

 ダンジョン系のゲームでも強い仲間を増やして行かないと、中級ダンジョン以上に進むのは厳しくなるのは常識だったしな!

 ぼっち大好きな人はソロのまま特級ダンジョン行くのだろうが、俺は違う。

 もふもふなパーティーに囲まれて幸せな状態で特級のダンジョンに行くのだ!


 これは俺の偉大な野望の第一歩である。

 高レベルで冒険者の先輩だろう人から、色々な話を聞いてみるのだ!

 一級とか特級ダンジョンの話とか聞けたりするかもしれないからな。

 俺はパーティーを組んだことがないからパーティーを組む上での常識とかも聞いてみたい。

 会って話をする前からわくわくしてきたぜ。

 まあ、でも悪い奴の可能性もあるが俺とコンの二人がかりなら倒せないでもないだろうからな。


「まあ、そのリザードマンが良い人でも悪い人でも会ってみるのは良い事じゃないか? 俺たちはこのカタログのせいで他の人とはパーティーを組みにくくなっているけど、二人で行ける所なんて限られているから、そろそろ他の冒険者と話でもしてみるとか良い機会じゃない?」


「それはそうですけど……そんなことをすれば確実に怪しまれますよ。私は冒険者カード持っていませんし、大斗はEランクでここのダンジョンとか普通は入れないでしょうし、厄介事が目に見えています」


「う、そういやそうだったな」


 俺の冒険者のランクはEでコンの方はと言うと冒険者ギルドに登録すらしていない。

 確実に怪しいよな。

 俺でも普通に怪しいと思うわ。


 まあ、そこはギルドのランク上げるのが面倒だからとか言って、このダンジョンに居るのも冒険者カードの提示を求めるどころか見張りの人もいない放置されている様なダンジョンだからということにしておけば万事オッケーな気がしてきた。

よし、それで行こう!


「そこはあれだ、ギルドのランクを上げるのが面倒で見張りの人が居ないこのダンジョンでレベルを上げていましたとか言っておけば万事オッケーだ」


「まあ、それなら一応納得できるような気もするけど……」


 それでも心配なのだろうコンが悩ましげに眉をひそめている。


「大丈夫だって、いざとなれば二人がかりでボコボコにしてカタログで記憶消去系のアイテム買って処理すれば大丈夫だよ!」


 俺はサムズアップしてコンに笑顔で答える。


「一般的に言えば大斗の発想自体が危険と言われても仕方が無いと思いますが……まあ、そう言うことなら良いでしょう。いつかは他の人と付き合うことも必要になって来るかもしれませんし」


 そう言ってコンは俺の意見に賛同してくれた。

 やったね!

 これでリザードマンをペロペロしに行けるぜ!

 俺は満面の笑みでコンにリザードマンの居る場所を聞きそこへと向かって行った。


現在のカタログポイントは493028となっています。


ご迷惑かけてすみません、今日から毎日投稿を再開します。

相変わらず話が進んでませんけどw


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