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カタログを持って異世界に行こう!  作者: 天野 洋
三章 ダンジョン放浪編
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半魚人の洞窟 5

「さぁ、ついにマイホームだぜ!」


 俺は目の前に建っている建物を見てニヤニヤと笑う。

 住宅を買うに当たって住宅の種類を何にするかコンと多少揉めたが、俺の意見が取り入れられ住宅は日本家屋となった。

 やっぱ日本人としてはフローリングの床とかありえん!

 畳に布団を敷いて寝るのが日本人だろう!

 

 ちなみにフローリングなどの西洋式だったら30万ポイントだったが、日本家屋は40万ポイントした。

 俺としては70万ポイントの近未来式というのが凄く気になったのだが、コンが住めればどれも同じじゃないですか!

 というかポイントの無駄なんで止めてくださいと笑顔で拳を握りながら全身から気を放っていたので、仕方なく日本家屋となった。


 最初から日本家屋にしたかったんだから!

 浮気なんてしてないんだからね!


 そしてこの日本家屋の設備についてだが2階建ての木造で、風呂については拘って別棟で一気に十人くらい入れる大きさの物を買った。

 後悔はしていない、というかこれのせいで値段が高くなった。


 トイレなんかも自動洗浄機能が付いているから汲み取りを気にして水の量を少なめにとか気を使わなくて済む。

 え? 今時汲み取りなんて有り得ないって?

 俺の家は田舎だったし市の端っこだったから放っておかれて水道管がこっちまで来なかったんだよ!

 俺も水道管引っ張って来て欲しかったよ!

 でも例え水道管がこっちまで来ても奥まっている所にあるから、工事費こっち持ちで数百万払わないとできそうになかったし、うちのじいちゃんは反対していたし……。


 まあ、トイレの事に関してはいいわ。


 他の装備について説明しようキッチンについては最新の魔道キッチンでなんか色々便利らしい。

 でも、俺料理とかできないことはないけどめんどくさくて必要にかられない限り作らないしな。

 コンは料理を作れるのか?

 まあ、期待しないでおこう。


 冷蔵庫についても最新の魔道冷蔵庫らしい。

 ぶっちゃけ見てみたけどただの冷蔵庫だった。


 その他生活用品とかも色々揃っていた全部接頭語として魔道がついていたけど。


 それと良かったのがテレビだ。

 残念ながら料金を払わないと他次元世界通信とかいうテレビを見れないらしい、まあ、それはどうでも良いんだけど。

 他次元世界の情報なんていらないし。

 それよりもテレビのビデオ機能だ。

 これが思った以上に優秀らしく他次元世界どの記憶媒体でも使用可能らしく、他次元世界のアニメとか映画とかドラマが見れるらしい。

 勿論それを見るためにはデーブイデーBOXなるものを買わないといけないらしいが、他次元世界のアニメとか楽しみすぎる!

 これで夜の暇な時間が有効に使えるわ!


 気闘術の修行しながらアニメ見まくるぜ!


 それとテレビもあるならPCもあるだろうと思ったのだが、残念ながらPCは別途で買わないといけないらしかった。

 同様に他次元世界の情報を色々見れるらしいが値段がけっこうお高いみたいだった。

 10万ポイントぐらいだって……でも、他次元世界のエロゲーが出来るなら買おうかなと悩んでいる。




 まあ、家についてはこんなものかな。


 え? 昨日あの後コンをどうやって宥めただって?


 思いだしたくないからその話題を振らないでくれよ!


 必死でアレを思い出さないように家の説明をしていたというのにあれはマジでヤバかった。

 今までで一番怖い恐怖体験だった。


 だってコンの奴どこからかともなく包丁出して来て、地面にソレを刺した後。

 

 「切って……切って……切って!!!」


 とか言いながら近寄って来たんだぞ!


 どこをだよ!と思ったけどそんなことを言ったら確実にあそこを切られそうなので黙って土下座してましたが。


 その後も……うん、これ以上は思いだしたくないから言わないことにするわ。

 

 コンに悪戯をする時は細心の注意を払おうと誓ったよ。



 

 さてと恐ろしい話はこの辺で終わりにして、次はスキルを買うかどうかだ、だけどもう少しで50万ポイントになってコンが前に言っていた、体内の魔力を使うのではなくて空気中の魔力を使って発動する魔術が使えるようになるワンドを買えそうだ。

 俺としてはこっちの方を先に買いたい。

 色んな魔術とか使ってみたいしな!

 それにここのダンジョンの魔物の一つのテッポウウオ(仮)に関してはめんどくさくてコンに任せたけど、ああいうめんどくさい様な魔物が現れた時に対処に困らない様に手数は増やしておきたいからな。


 それと魔物使いに関しては後回しにしておきます。

 なるべく早く強くなっておきたいからな!

 決して、決してコンが怖くて言いだせなかったわけじゃないんだからね!


 まだ少しポイントは足らないけど明日の戦闘くらいで貯まって買えるようになるだろう。

 



◇◆◇◆◇◆◇◆




「ふぅ、やっと着いたか」


 私はやっと半魚人の洞窟の入り口に到着した。


 カイナーグから近いと言ってもここまで来るのに2日も掛ってしまった。

 半魚人の洞窟という名前ならカイナーグに近い海辺にあれば海中を通ってすぐに来れたというのに、このダンジョンは山中にあったので仕方なく徒歩で移動してくる以外になかったのだ。


「さてと、さすがに今からダンジョンに潜って攻略を始めるには遅いから、攻略は明日にするとして少し下見をするかね」


 私はそう言って察知スキルを発動させ中に居る魔物の数を調べる。


「おや?」


 カイナーグのギルドマスターは大量の魔物が居るって言っていたけど、ここから私の察知スキルで調べられる範囲にいる魔物の数はそこそこ多いが、大量の魔物といった程ではない。

 誰かがダンジョンに入って倒した?

 奇特な奴がここのダンジョンに入って魔物の数を減らしてくれているとしたら、それはそれで楽が出来て良いだろう。

 まあ、大量の魔物って言っても大して強くない奴ばかりだろうから、あまり楽しくなかっただろうしね。


 残念ながら私の察知スキルではダンジョン全体までを調べることはできない。

 ここのダンジョンの地図と魔物たちの居場所からして大体このダンジョンの3分の1程度までしか調べられないのだ。


 私の察知できる範囲に居ないか、それとも私が来る前にここのダンジョンを綺麗に駆除してくれたのかもしれない。


 もしかしたら、シーサーペントを殺った奴なのかもしれないね。

 シーサーペントの死体を放置していく様な奇特な奴の事だ、この放置ダンジョンを私の代わりに掃除してくれているのかもしれない。

 でもそうなるとこんな短時間にどうやってそいつは魔物たちを処理したんだ?

 

 基本ダンジョンというものは魔力によって成り立っている。

 ダンジョンは常に周りから魔力を吸収していて、その魔力によってダンジョンは魔物を作り出し、宝箱を作り出し、罠を作り出し、ダンジョンそのものを維持している。

 ダンジョンを放置しておくとずっと魔力を吸収し続けてついには飽和してしまう。

 それがダンジョンのボスが魔物を大量に引き連れて出てくるということが起こる原因なのだ。

 つまり、それを起こさないためには定期的に魔物を倒して素材をダンジョンの外に持っていく、間引きをしないといけないのだ。


 ダンジョンで魔物を倒してそのままにしていると消える。

 この現象は倒した魔物が分解され再びダンジョンに魔力として吸収されるため起こるのだ。

 なのでダンジョンで魔物を倒すだけではガス抜きにならない。

 倒した後ちゃんとダンジョンの外に持って出ないと意味が無いのだ。

 しかし、冒険者が倒した魔物の死体を全部持って出るなどは不可能なので必要な素材や魔物の核となる魔石を取り除くだけとなる。

 なので残した死体は再びダンジョンに吸収されるということになるため、ガス抜きを行うとなると大量の冒険者がダンジョンに入り同様な事をしないとダンジョンのガス抜きが成立しないのだ。


 そういうことが行われないダンジョンは放置ダンジョンとなり、魔物の数が増えさらに敬遠されるようになる。

 そういうところはそのまま放置されると困るのでS級以上の信頼できる冒険者に依頼して、魔物を間引くより効率の良いダンジョンボスを倒しその死体を丸ごと持ちかえるということをする。

 ダンジョンボスは放置ダンジョンではかなりの魔力が使用され、強化されているので効率よく間引くことが出来るのだ。


 無論ダンジョンのボスを持ちかえるには大きいアイテム袋が必要になるのだが、これはギルドから貸与されている。

 

 ちなみにこのことは放置ダンジョンのボス討伐をするS級以上の冒険者たちとギルドの上層部しか知らない。




 話が長くなったがダンジョンに大量の魔物がいる状態を減らすには、ただ魔物を倒しただけでは別の場所に新たに魔物が出現するだけで、ダンジョンに居る魔物をダンジョン外に出さないとこんなにも魔物の数が減るわけがないのだ。


 どうやってそいつはこのダンジョンの魔物の数を削ったのだろう。

 私と同様にボスを殺してアイテム袋に入れてダンジョンから出て行っても確かに出てくる魔物を倒して行けば減ることは確かだが、それにしては減り過ぎている。

 私が今からやる方法でそこまで魔物の数が減るとはギルドマスターに貰った資料には書いてなかったのだが……まあ、明日ダンジョンには入ってみればそいつに会えるかもしれないな。


 私は期待を膨らませつつ、ダンジョンの前で野営の準備を始めた。

 


現在のカタログポイントは494328となっています。


すいません話が進みませんでした……大斗が暴走するから()


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