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カタログを持って異世界に行こう!  作者: 天野 洋
二章 イスカの街編
19/68

冒険者ギルド

「さてと行きますか」


 俺とコンは少女に教えて貰った冒険者ギルドの行き方を忘れる前に、急いで冒険者ギルドに行くことにした。

 歩くこと10分で俺とコンは冒険者ギルドの前に着いていた。


「ここが冒険者ギルドか」


 冒険者ギルドは思っていた以上にでかかった。

 普通に市役所ぐらいの大きさで、さっきから冒険者ギルドへの出入りは激しい。

 想像していたのはなんか小汚い建物だと思っていたのに何か違う。

 取り敢えず、建物の前に立っていても仕方がないので入ってみる。

 冒険者ギルドの中はけっこうなスペースがあり、待ち合わせをしている人や、受付の前に並んでいる人、何か掲示板の様な前に居る人たちなどけっこうな人数が居た。

 しかも思っていた以上に清潔な感じだ。

 冒険者ギルドって小汚くて、荒くれ者ばかりで、新人は先輩に脅されて金を取られるものだと思っていたのに……。

 

 まあ、想像は想像でしかなかったということだろう。

 俺は取り敢えず空いている受付を探す。

 人が並んでいる受付は美人のお姉さんがしているもので、捌いても捌いてもそこに並ぶ人たちが増えているので、あそこは止めておこう。

 つか、あんなことしてたらそのうちお姉さんがキレるぞ。

 お姉さん笑顔で捌いているけど笑顔若干引きつっている気がするし。

 そもそもBBAには興味がないのであそこは却下だな。


 俺は一番隅にある誰も並んでいない受付に行くことにした。

 隅に居るのは中学生くらいの少女だった。

 中学生くらいのせいもあるのか、あまりカウンターから体が出ていないのがなんとも可哀そうだ。

 ポニーテールに他の職員と同じような制服を着ているが、制服は残念ながら学生服の様なものではない。

 地味な作業着だ。

 隣のたくさん並んでいる受付を見てもの寂しそうにしている。

 残念ながらロリコンはいないようで彼女の席には一人も並んでいない。

 この世界にはロリコンは少ないのか?と不思議に思いつつ、その少女の受付に行く。


「すまないが、冒険者登録をしたいのだが」


「あ、は、はい」


 人が来るとは思っていなかったのか少女はビクんと体を震わせると、すぐに姿勢を正してこちらを向いてくれた。

 

「えっと、新規の方ですね。こちらの空欄を埋めてください」


 俺の肩にいるコンに視線をちらちら送りつつ、少女は用紙を渡してきた。

 俺はそう言われて用紙を受け取る。

 あまり質が良さそうでない紙ではあるけど、これって高いのかなと思いつつ俺は空欄を埋めた。


「はい、ではこちらの水晶に血を一滴ほど垂らしてください」


 そう言って少女は針を手渡しして来た。

 俺は指先に針で穴を開け血を垂らした。

 そして、血が落ちた瞬間水晶の色が変わった。

 魔法文明って以外に凄いなと思いつつ。

 少しすると水晶の下にあった箱から鉄のプレートが出てきた。


「こちらが冒険者カードになりますね。えっ」


 俺に少女が冒険者カードを渡そうとしたところで、なぜか少女は声を上げた。

 どうかしたのか?

 少女はカードを見たときに声を上げた感じだったから原因はカードのせいだと思うが。


「すみません、大斗さんのレベルが思った以上に高かったのと、スキルに見慣れないものと、普通ではあり得ないほどの高レベルのスキルがありましたので」


 少女が申し訳なさそうにしてカードを渡してくる。

 カードを見て見ると。



冒険者ランク:F

名前:犂宮(すきみや) 大斗(だいと)

年齢:18

レベル:29

<固有スキル> なし

<スキル>   異世界共通語 剣術Lv1 射撃Lv1  狙撃Lv1 毒耐性Lv3




 俺のステータスモロばれじゃん!

 さすがにこれはまずいだろ。

 異世界共通語とか普通のやつ持ってなさそうだし。

 というかさっき言ってたのは毒耐性Lv3か、まあ、これって毒を飲み続けないと絶対上がらないから、普通じゃ上がらないよな。


「ああ、大丈夫です。こういう情報などはギルドは絶対に洩らしませんので安心してください。それとその冒険者カードで隠したいところは念じれば隠せますので、大抵の方はレベルと少しのスキルだけしか表示されていませんので」


 俺は少女に言われたようにカードに念じて見るとちゃんと消えてくれた



冒険者ランク:F

名前:犂宮(すきみや) 大斗(だいと)

年齢:18

<固有スキル> なし

<スキル>   剣術Lv1




 おそらくこれで良いだろう。

 レベルもギルド初心者にしては高いので、面倒事になることを避けて隠すことにした。


「それにしても大斗さんは年齢にしては凄くレベルが高いですね、頻繁に魔物狩りでもしてたんですか? それにしてはレベルの割にスキルがあまり育っていないような気もしましたが」


「企業秘密だ」


 さすがにこんな人ごみの中で言うわけにもいかないし、この少女に話す気もない。

 しかし、やっぱスキルは低い方なのか……。

 もうポイントで上げちゃおうかな。


「し、失礼しました。こういうのを詮索するのはマナー違反ですよね」


 少女がしゅんとしつつ、説明を続けてくれる。


「で、ではギルドの大まかな説明をさせて貰いますね」



 冒険者のランクは下からF<E<D<C<B<A<S<SS<SSS

 ランクは1つのランクに付き同じランク帯の仕事を十回成功させれば上がるらしい。

 それとランクはレベルにより縛りがあり、それ以上のレベルがないとランクを上げられないらしい。

 FとEはレベル制限が無くDからレベル10以上、Cがレベル15以上、Bがレベル25、Aがレベル40以上、Sがレベル60以上、SSがレベル80以上、SSSがレベル100以上。


 それと依頼については自分より上のランクの依頼は受けることができないが、パーティーを組むと一つ上のランクまでを受けることができるらしい。

 依頼が失敗した場合はギルドに違約金を払わなければならないらしい。

 ランクDから魔物との戦闘が主になるので1ランクずつ試験が有るらしい。

 それに高ランクになるとギルドから高待遇になるらしい、Bランクから待遇が良くなり、Sランク以上はほとんど貴族と同じ扱いになり、SSSランクは小国の王様くらいの権限があるらしい。

 SSSランクになれば平気で小国程度なら潰せる実力があることがその原因らしいが。

 そこまで上がったら絶対面倒事に巻き込まれまくるのでそこまでランクを上げるつもりはない。


 大体はユニス村で聞いたことなので気にしないで良いと思う。


「以上でギルドの説明は終わりです。簡単な依頼をこのまま受けますか?」


 時刻は大体3時頃だから簡単な依頼は済ませられるだろう。


「じゃあ依頼を受けることにします」


「では依頼は依頼ボードに張ってありますからあの中から自分が出来そうな依頼を選んで受付に持ってきてくださいね」


 早速俺は依頼ボードのFランクの依頼のとこまで歩いて行って、何か良い依頼がないか見てみる。


 『家の雑草の草抜き』『屋根の修理』『物品運搬』『新薬の実験体』『薬草採集』『家の解体』


 色々あるけどほとんど雑用だな。

 てか新薬の実験体って絶対まずいやつだろ。

 誰が出したんだよ、こんな依頼。

 あれだな、ここは定番の『薬草採集』でいこうじゃないか。

 俺は『薬草採集』と書かれた紙をボードから取って受付に持っていく。


「はい、では『薬草採集』の依頼ですね、期限は今日中になってますけど良いでしょうか?」


「ああ、それで構わない」


「では依頼内容はギモヨの葉を30枚採集して持ってくることです。ギモヨは分かりますよね? よく薬草として使われていますし、村なんかでは子供に取って来させる物ですから」


「えっと、一応見せてくれるかな」


「はい、こちらがギモヨになります」


 俺は絵を見てみると普通にヨモギだった。

 つか、ギモヨってヨモギを反対から呼んでるだけじゃん!

 これなら楽勝だなと思いつつ、少女にもう覚えたと言う。


「これなら大丈夫だと思います」


「そうですか、ではギモヨは南の平原の森の手前に群生していますが、森にあまり近づかないでくださいね。魔物が森から時々出てきますので、まあ、大斗さんほどのレベルであれば敵じゃないと思いますけど」


「そうだな」


「では冒険者カードをお借りしてもよろしいですか」


 俺は少女にカードを手渡す。

 少女はさっきとは別の箱に入れて、すぐにカードが出てきた。


「では依頼の受領をしましたので、期日は今日中となっていますので急いでくださいね」


 さてと初依頼頑張りますかね。

 俺は少女にお礼を言うと冒険者ギルドから出て南門へと向かった。


物語が進まない……。


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