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カタログを持って異世界に行こう!  作者: 天野 洋
一章 アザレスの森編
10/68

分岐点

「大斗から見て4時の方向600メートル先にブラックベアーです」


 俺はコンの指示通り4時の方向に魔導銃AK-47を構えスコープを覗く。

 覗くのだが。

 敵影が見つからない。

 移動したのだろうか?

 俺はスコープを必死に覗いて敵影を探す。

 だが敵影が見つからない。

 おかしいなあ、ここら辺のはずなんだが。

 俺は敵が動いてないかコンに確かめる。


「コン、敵は動いていないか?」


「敵は動いていません。というか相変わらずまだ敵を見つけられていないんですね、さすが大斗です」


「うるせえ!」


 俺はよく高台とか高い建物で100円を入れて見る双眼鏡が好きでよくやってみるんだが、そこの有名どころを覗こうとして動かすけど一向にその場所が見つからなくて、ついには100円分の時間が終わって視界が真っ暗になって終了するのがいつもというやつなのだ。

 この魔導銃AK-47を買ってからすでに5日が過ぎているが、未だにスコープを覗きこんでの狙撃が一向に上手くならない。

 いや、狙撃そのものじゃなくてスコープを覗いて敵を見つけるのがどうしようもなくヘタなのだ。

 言い訳をさせて貰うとここは森でどこも似たような感じだから、スコープを覗くとそれがどこなのか分からなくなるというのが原因だと言っておこう。

 なら家が立ち並ぶ街中でやってみろと言われて、それができるかと言われるとできないと言うしかないのだが…

 と、とにかく俺のスコープでの発見の仕方は銃を適当に動かし敵が見えたらそれに合わせるという超適当なのだ。

 ちなみに大体の敵の捕捉時間は3分から5分かかる。

 そのせいで敵が逃げたとかはよくある。

 というかその後のコンの小言がしつこくて堪らない。

 いつかコンの尻尾をめちゃくちゃにしてやる!


 俺は銃をめちゃくちゃに動かしてようやく敵を捕捉できた。

 掛かった時間は4分とまあまあだっただろう。

 敵が逃げないでほんと良かったわ。

 俺は慎重に照準を合わせたのちトリガーを引く。

 銃口から光が複数連続で飛び出し、風切り音がする。

 俺は敵であるブラックベアーに弾が当たったことを確認すると、トリガーを引くのを止める。

 そのまま、スコープを覗いてブラックベアーが起き上がらないことを確認したら、俺は一応魔導銃AK-47を構えて死体となっているであろうブラックベアーの元へと近づいて行く。


「うわぁ、相変わらず穴だらけで超えぐいんだけど」


 そこには穴だらけになりなんとか原形を保っている? ブラックベアーの死体があった。

 まあ、10cm台の弾で連射されたら普通原形なんて保ってないからな。


「コン、物納を頼む」


「はいはい、分かりました」


 ブラックベアーの死体が光の渦に飲み込まれていき、すぐにばらばらに散っていた部分も含めて消えていく。


「ブラックベアーの討伐ポイントは150ポイントですが、物納の方が相変わらず破損が多いので100ポイントの加算になりました」


「やっぱそんなもんか、確かにあれだけ死体の破損がひどいとそれぐらいになるよな」


 物納は多少の破損ならばポイントが全部貰えるが、あまりにも破損がひどいと元々貰えるポイントから破損具合を見て差っ引かれる。

 ぶっちゃけこの魔導銃AK-47で狩ると大体穴ぼこになるので物納のポイントが大体3分の1は引かれている。

 さらにこの銃で小さい魔物を狩ったりすると、それはもう残念な具合になり物納は期待できないほどになるので、仕方なくショートソードで倒している。

 まあ、スキル上げのために両方使わないといけないから仕方ないんだけどな。

 ちなみに現在のステータスはこうなっている。




名前:犂宮(すきみや) 大斗(だいと)

年齢:18

レベル:27

<固有スキル> なし

<スキル>   剣術 Lv1 射撃Lv1  狙撃Lv1




銃を手に入れる前はレベルが14だったはずなのにたった5日でレベルが2倍近くとか……。

 まさにチート武器です。

 それにスキルも増えた。

 射撃に狙撃だ。

 これは銃を使っていたのと狙撃をしていたので増えたのだろう。

 とくに狙撃の項目が増えた時はこれで敵の捕捉が楽になる勝つる!

 と思っていたのだが残念ながら敵の捕捉には補正が入らないようでヘタなままだった。

 銃は良いんだよ、銃は。

 それよりも剣術レベルが上がる兆しがねえよ!

 頑張って雑魚はショートソードで倒しているというのに全く上がらない。

 まあ、一朝一夕で上がるとは思わないけどそろそろ上がっても良いのではないかなあ。

 やはりスキルレベルの上げ方を教えてもらわないと無理か。


 それと話は変わるが銃が本当にチート武器なので、このラザレスの森でもはや敵なしという状態になった。

 1日でかなりの数を狩っているのだが銃を手に入れてから2、3日目は良くレベルが上がったのだがすでにレベルは上がりづらくなっている。

 コンによればこのラザレスの森で一番強い魔物が、レベル20~25のブラックベアーらしいが、レベルの高い奴は片っ端から狩りまくったのでこの森にはもはやレベル20~22のブラックベアーしかいないだろう。

 つまりはこのラザレスの森をそろそろ卒業して人間の街に行くか、もっとレベルの高い魔物が居る場所に行って狩りをするかのどちらかにしようということだ。

 俺としての意見では襲われたことは非常に残念だったが、それでも人と交流したいという思いがある。

 コンは居るとは言ってもそれじゃ寂しいからな。


「なあ、コン。そろそろレベル上げもここじゃ限界になってきたから街に行かないか?」


「街ですか? ですが襲われた原因が分かっていないのに」


「その原因はこの世界の人に接触して聞いてみないことには分からないだろ? ここでうだうだ考えていてもその問題は解決しないし」


「確かにそうですが……大斗は強くなったとはいえ、それはほとんど銃の力ですし、不意を打たれたり、大斗よりレベルの高い人が相手となると……」


 コンは心配性だな。

 もっと楽観的に考えようぜ。


「大丈夫だって、それなら襲われた原因を知る為に人が多い街じゃなくて村に最初に行って、そこで襲われた原因を探ってみるのが一番じゃないか? 村とかならレベルの高い奴とかいないだろうしな」


「うう、確かにそれが適切な様な気がしますね、大斗もたまには良いこと言いますね」


「俺はいつも良いことを言ってるよ!」


「はいはい、では近くに該当する村がないか探しますね」


「おう!」


「適合する条件の村がここから歩いて6日というとこですね」


「6日かちょっとかかるな、まあ、いいや、そこに向かう方向で」


「はい、分かりました」


 さて村に行くことが決定したのはいいことだが、これを先にコンに確かめておかなければ。


「それでコン重要な話があるんだがいいか?」


「なんですか? 改まって」


「今から向かう村には獣人がいるかどうか教えて欲しいんだ!」


「はいはい、さっさと行きますよ変態」


 コンは俺を無視して村への方向に歩いていき始めた。


「ちょ、待つんだ、コン! ほら心の準備ってものが必要だろ?」


「なんで獣人に会うのに心の準備が必要なんですか? ああ、答えなくていいです、どうせ変態な理由でしょうし」


「そこは言わせてくれないのか!」


「だって変態な答えしか返ってこなさそうですし」


 ぐぐぐ、最近のコンはほんと容赦がないな。

 とりつく島がない。

 俺(変態)の扱いに慣れてきたということだろう。

 俺(変態)に慣れてきたということはコンとの仲がより親密になったということで嬉しいのだが、俺のもふもふらいふを邪魔だけはしてくれなくていいのに。


「一応言っておくと、1家族ほど獣人が居ますね」


「はっはっはっー、コンくん。急いで村へ行こうではないか。尻尾が俺を待っているううううぅぅううう」


 俺が勢いよく走りだした。

それをコンは相変わらずの変態だなという目で見た後、コンは仕方なく大斗に付いていく。




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[気になる点] 主人公が幼稚で頭悪すぎなのが気になる なんか厨二の中2みたい あと穴だらけになるって 過剰火力な上に反動なしのエアガン仕様なんだから フルオートで撃ったら穴だらけになるのは当たり前…
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