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第2章 その③ ~世界の秘密と力の存在~

突然放り込まれた世界は、現実となんら変わりのない世界。

太陽の光、そよぐ風、流れる水、広い大地に生い茂る木々や野草。

呼吸ができ、走ると疲れ、痛みも感じる。


ただ、決定的に違う部分があった。それは、左腕にはめられたバングルと右手に持った剣。そして、胴体が二分されて転がっている怪物。


その異物たちを繰り返し見ながらタケルは呟く。


「ここ、絶対ファイナルウェポンだよな…。どんな仕組みか全然わかんないけど、あのファイルで連れてこられたんだきっと…。」


心臓の鼓動は先程よりは遅くなってきたが、それでも普通じゃない早さで脈打つ音が聞こえてくる。


しばらく黙り込んでその鼓動を落ち着かせながら異物たちを眺めていたが、そのうち怪物が青白く光り始める。


ゲーム同様に光を放ちながら散っていくのだろうと思ったタケルはその現象を見つめていたが、その予想と反して怪物の巨体には縦横に計4本の青いラインが現れた。


いつもと違う現象に一瞬戸惑ったが好奇心からかじっと見つめていると、10本22本と増えて格子状の模様が出来上がり、今度はひかれているラインが各々光り始めると、できた格子状の1マス1マスがランダムに次々と引っ込み始める。


怪物の体はどんどんどんどん小さく削られていき、最後には跡形もなくその場から消えた。


「見事だな。」


突然、後方から聞き覚えのある声が聞こえ、タケルは勢いよく振り返る。


「さすがはタケルくん。君ならそれくらいやってのけると思っていたよ。」


「ゴトーーー!!」


いつか後藤が現れるのではないかと何となくだったが予想していたタケルは、後藤の登場に驚くのではなく、今までの事柄から一気に頭に血を上らせて鋭い剣幕で呼び叫んだ。


「ハハ、今度は呼び捨てか。だが、それも無理はない。突然の出来事で驚いただろう。すまなかった。」


「…!」


後藤が素直に謝ったことに意表をつかれたのか、先程までの勢いは半減して押し黙る。

また、後藤がどこか悲しげな表情をしているように見えたのもそうなった理由であった。


「ちなみに、ファイナルウェポンでのバハムーティアは私だったが、今のミノタウルスは私ではないからな。これがこの世界での必然だ。」


「ここは…何なんだよ。」


相変わらずの激しい剣幕だったが、冷静な口調で質問をした。


「この世界は、ファイナルウェポン・ザ・ネクスト…。今開発中の次世代バージョンのファイナルウェポン。2ではなく、まったく別次元の作品だ。」


「ファイナルウェポンザ…ネクスト…?」


「そうだ。ファイナルウェポンの世界をベースに実際に人間が入り込んでプレイする事ができるまったく新しい本当の体感ゲーム。」


「ここって、やっぱりゲームの世界だったのか。でも、どういう仕組みなんだよ。」


「それは企業秘密ってやつさ。それに、言っても理解はできないだろう。」


「悪かったな!頭が悪くて!」


「いや、そういう次元の話ではないんだが…まあいいさ。ところでタケルくん。ここへは何しに来たんだ?」


その問いかけに、一瞬そう話している当人のせいでここにいるんだろうと思ったタケルは睨みつけようとしたが、すぐさまそれが諭されていると感じ取り、本来の目的を思い出す。


「…!ユウト!」


「行かなくていいのか?彼は今、君の助けを求めているはずだ。」


「どこにいるかわかるのか!?」


「少し、バングルを見せてくれないか。」


そう言われて素直に左腕を前に出すと、後藤は言った通りバングルを少しだけ触った。


「…何かしたのか?」


「ディスプレイを出してみるといい。答えはそこに書いてある。」


タケルが最初に開いたときと同じようにバングルに触れると、空間にはディスプレイが現れる。


「…!日本語になってる!」


「ランゲージ設定を変えておいた。これで画面を理解出来るだろう。そこにマップがある。それを開けばユウトくんの居場所が表示される。」


そう聞くと、言葉を返すのも忘れてすぐにマップを開く。


「この光ってる青い丸のところか!?」


「そうだ。」


「じゃぁこの赤が俺の居場所かな……そうなると……ここまではそう遠くなさそうに見えるけど…」


「普通に走ってここから約10分ぐらいの距離だ。」


「10分か、ちょっと遠いな…。」


「しかし今のタケルくんなら5分ぐらいで着くだろうな。」


「…?何で時間が縮まるんだよ。」


「さっき、死に物狂いでミノタウルスから逃げていただろう。」


「見てたんなら助けろ!」


その言葉には答えず話を続ける後藤。


「ここはファイナルウェポンをベースにした世界。あれだけ死力を振り絞って逃げてたら、何が起こる?」


ことファイナルウェポンに関しては感が鋭くなるタケルは、その質問の答えが分かったのか、表情が明るくなるとともに眼の色がキラキラと輝き始める。


「まさか……熟練度が上がる!!??」


「さすがはタケルくん、察しがいいな。その通りだ。この世界でも経験を積むことで基本能力は上がっていく。と言っても、先程の移動距離の極端な短縮は死という危機感の表れが招いた急速な熟練度アップで、実際はよほどの経験を積む必要があるがな。」


そんな話を聞いているのか聞いていないのか、タケルは目を輝かせたままニヤけた顔で太ももをさすっている。


「…まぁいい、早く行ってあげるといい。」


「よっしゃーー!!待ってろユウト!今行くぜーーーー!!」


ハイテンションで雄たけびをあげると、後藤に何の言葉もかけず、一目散でユウトの方向へと走っていく。


一人残された後藤。


「本当に、元気のいいまっすぐな子たちだ。……すまないな……君たちにこんな重荷を背負わせてしまって……」


すでに見えなくなっていたが、タケルの向かった方を見つめて悲哀に満ちた表情でそう呟くと、体が徐々に透明になっていき、静かにその場から消えていった。


――


今回ちょっと短かったですm(_ _)m

次のも合わせてアップするつもりだったのですが、ちょっと展開を練り直しておりまして…。

ほぼ出来てますんで近々アップします。


あと、そろそろ何かこう……反応……とかね、あると嬉しいなぁ~なんて…ハハハハ。

ま、書くの好きなんでPV1でもあればモチベーション落とさずに書けるんですけどww

暇があったらぜひ宜しくお願いしますm(_ _)m。

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