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常磐の香りに想いを馳せて

掲載日:2025/11/24

いらっしゃいませ。

カタンコトン…カタンコトン……………


比較的軽い通過音と共に窓の外の景色が後ろに飛び去ってゆく。


最近の通勤電車にしては珍しい、ボックス席の背もたれに身体を預けながらぼんやりと外を眺め、明るい青空を目に映す。


都内の人だかりを抜けて、運良く座れてから早くも30分が経とうとしているが、すでに郊外すらも出ようとしていた。


低い建物の上から覗いている青空と雲が、妙にくっきりと目に入ってくる。


ふっと列車が速度を落とし始める。


目の前の景色も徐々にゆっくりになっていって、すーっとホームに入線する。


人がいないのか、ホームの上は不気味なほどに綺麗だった。


無意識に顔を戻してふと車内を見ると、ほとんど人はいない。


ガチャッ、ピロン、ピロン……


ドアが開いて、涼やかな青い風が車内に流れ込んでくる。


かすかに蕎麦の香りと、草の香りとが混ざったような香りのする独特なその空気は、瞬間的に私を昔に引き戻した。


土のついたプラスチックケース片手に草むらを、畑を駆け回り、はたと気付いたように地面の何かに飛びつく。


その瞬間の草と、土と、水の香りが再現されたような気がした。


あの頃の幼心(おさなごころ)童心(わらべごころ)はもう二度と帰ってこないだろう、と少し惜しく思いながらも、どこか戻ってきて欲しくないな、とも思っていた。


だって、意味もなくただ生きる、遊ぶことを強制されるのだから。


そんな長い想いに浸っていると、列車は気づけば発車していた。


青いラインを模った長編成の列車がゆっくりとホームを滑り出てゆく。


そして、そのまま常磐(ときわ)の海を臨むまで、走ってゆくのだった。

最近こういうの多いですがご勘弁ください


二つの方の続きも引き続き執筆しておりますので……


本日もお読みくださってありがとうございます!

ぜひご感想やご評価もお願いいたします!

それではまた次もよろしくお願いいたしますー。

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