攻勢
お待たせ致しましたあ!!
荒れた中庭を一人で、手入れをしていた。
なんてことはない、ただ他の生徒が荒らしてたから、花が可哀想だと思い直していただけだった。
その荒らした当の本人はオレの背中にサッカーボールをぶつけ、
『カッコつけてんじゃねぇよテメェ』
と唾を吐き捨ててきたが、別に気にしなかった。
この花壇を大事に手入れしている女子生徒を、一方的とはいえ知っていたから。
その子が悲しむ顔を見たくなかったから、そんな青臭い理由で花壇を直していただけだった。
……そう、カッコつけてたのだ。
だから、その女子生徒のことが好きだったソイツにオレは敵視されてしまったというわけだ。
『……あの子が帰った時間でよかった。
学校に来て、落ち込んだまま授業なんてオレだけでいいんだ』
『いや、君もダメだよ』
キッパリと言い、オレの横に割ってオレと一緒に荒れた花壇を手入れを手伝う生徒は、当時の藤也であった。
何しろそこそこ広い花壇を直していたのだ、助かると言えば助かる。
けれど、その時は知り合ってない生徒に手伝ってもらうのも申し訳がなく、断ろうと思った。
『あ、言いそうだから先に言っておくけども。
僕はキミに何を言われても手伝うよ。
キミ、意思が固いだろうしさ』
……結局、出鼻をくじかれたオレはただ一言。
『ありがとう』
心の底から、思った言葉を口にしたのだった。
それからだ。
藤也と遊んだり世間話をするようになったのは。
あとから蒼龍も混ざって、オレ達は楽しい高校生活を送れた。
……もう、戻れないのか。
否、
戻してみせる───────!!!!
『───────』
……ふと、ダレカの声が聞こえる。
その刹那、意識はさらに奥深くへと墜ちていった───────
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「……ハハ、玄人さんに殺してくれるのを待つしか無くなるなんてね」
巨大な水の蛇に呑み込まれた未音を見上げながら藤也は呟く。
曇ったいた表情はより一層深まり、歯を軋ませて藤也が蛇に背を向ける。
───────その瞬間、ごぼごぼと煮えたぎる音と共に蛇が破裂する音が聞こえ藤也が振り返る。
ずぶ濡れになった衣服と共に、右腕に『炎』を宿した死ぬはずだった親友、未音が意識を取り戻した様子で自身を睨んでいたのだった。
「───────馬鹿、な」
目を見張り、驚愕を顕にする藤也。
そんな藤也にお構い無しと、未音が藤也の眼前へと一瞬で詰める。
口元を三日月のように歪ませ、男が口にした。
「お返しだよ、友人」
「なっ───────」
ガードは間に合わず、頬に拳を入れられ藤也はまるでボールのように遠く吹き飛ばされる。
「あぁ、ここいらで終いか。
全く、難しいねコレって」
未音の姿をした男が、目を伏せる。
すると腕に宿された炎は消え、代わりに未音の腕に『荊棘』が現れた。
「───────悪い藤也、リベンジだ!」
拳を握りしめ、未音が藤也へと宣戦する。
藤也は、先程の一瞬を覚えていない様子の未音を見て、笑みを浮かべるのだった。
ちょっとスランプ気味?
なんにしろ、多分手直し加えます




