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衝動
───たまたま、抑えられなかった。
友達に必死に励まされてきて、耐えられていたのに、初めて、境界線を越えてしまった。
ごめん、ごめんね▉▉。
もう、みんなの元へ戻れない。
ざあざあ、ざあざあと雨が降る。
まるで、今の心境を表しているかのように。
カツカツ、カツカツと足音が響く。
ふと、視線を上げると。
そこには赤い傘を差した、道化の仮面を被った、人形がいた。
「“───あぁ哀しいかな青年よ”
“キミはもう、こうするしかない”」
手を掲げる男に警戒する。
しかし、男は一瞬にして眼前に現れ───
「“その殺人衝動、もっと解放したまえ”
“開演だ、君は殺人劇の主人公だ”」
そう、仮面の下で醜い嘲笑をするのだった。




