表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/12

嵐を呼ぶ家族会議の開催のお知らせ

「重大な問題が発生した」

「ええ、極めて重要な問題ですね」

「や、やばいよー」

「確かにまずい」

「定期テスト……これが悪いと部活動解体の約束……!!」


 月曜日の小テストの成績、皆悪かったのよね。大ピンチ。眠かったんだけどさ。

 それを差し引いてもひどかったの。

 まだ一ヶ月あるけど、テスト対策せねば。

 というわけで、ギルチャで黒ちゃんに連絡する。

 

『私達、エイリアン的任務が入ったから、黒ちゃんには三回分一発撮り練習無しで済む企画を考えて欲しい。来週は会議が入るから良いや』

『私が企画ですか?』

『そう。会議の結果どうなるかわからないから、一回一回で考えて欲しい。来週、政見放送たんから方針会議の通達があったし』

『それならば、変身道具を提供した人の取材と歌の発表でもいいですか? 歌は私が用意します。政見放送さんのインタビューに応えなくては会議に出席できない約束ですし、来週は一緒に出させてほしいです』

『いいの? 凄いね! やる気あるね!! いやー、最初乗り気じゃなかったから心配してたけど、ノリノリじゃん』

『アレクセイさんとは交代したんです。アレクセイさんが可愛そうでしたから。決して私が興味があったわけではなく。わけではなく』

『そうなの!? ごめんね、全然気づかなかった。これからよろしくね』

『はい!』


 ということで、俺たちはしばらくテスト勉強に邁進することとなった。


 実は、あのイベントの後、全プレイヤーの会議室が開放されたのだ。

 政見放送が早速その会議室を丸一日抑え、会議がされることとなった。


 日本の魔導ネットアイドルたちが一同に介したのだ。


 政見放送たんは精力的に事前紹介インタビューを撮っている。

 会議は夜の9時からなのに、丸一日抑えてあるのはこのためだ。


 会議では、離脱を宣言することになる。不安だ。


 さて、会議の日が訪れた。


「それでは、ムーンチルドレンさんです」


 呼ばれて、私達は会議室にログインする。


「ムーンチルドレンさんは、ムーンさんの荒々しい面が見れましたね。ただ、司令官の名に相応しく、大活躍でしたね。他にも、皆さん魔法スキルを大活躍させていました」

「ありがとうございます」

「結局、怪我人も0に出来てよかったよ~」

「忍者のレベルも、これからはガンガンあげてくぜ!」

「私も、活躍できましたわ。何名か助ける事が叶いましたのよ」

「さて、今日は黒ちゃんから発表があります。準メンバーの発表とついに初歌を用意出来たんです」

「初歌は白さんの「いたいのいたいの飛んでけバスター」では?」

「そんなものはなかった」

「ひどいよ、ムーンちゃん~」

「歌はこれです!」


 ポップな音楽が流れる。日本の文化をわかっているな……! なかなかいい音楽じゃないか!


「すごーい!」

「いい曲ですわ!」

「俺たちの声を事前に撮って再現してるのか、すげぇな!」

「黒、凄い」


 そこで、コーラス部分を歌いつつ、ピンクの忍者と緑の魔女っ子が登場する。

 ふたなりちゃんである。ふたなりちゃんである。


「めっちゃ可愛くて吹くwww」

「げっほ! げっほ!」

「忍者ならば忍びなさいませwww」

「かわいい~」

「ちょっと待て、忍者と魔法使いはふたなりじゃなくて良いんだぜwww」

「ええー!(棒)」

「ちょっとちゃんと説明してくださいよ―(棒)」


 そこで、俺達は忍者に変身する。

 格好いい、ガチガチの黒尽くめでスマートな忍者だ。もちろん男。


「どういうことなんですか、先輩!(棒)」

「めちゃくちゃガチじゃないですか!!(棒)」

「話が違いますよ!(棒)」


 格好いい魔法使い姿も披露した所で、トークに入る。


「いやー。でも、こんな事になって、キャラリセット掛けられなくなっちゃいましたわね」

「そうそう。まずかったらリセットかければいいやって思ってたけど、この状況でレベルダウンはな」

「僕たちずっとふたなり~」

「その件については誠に申し訳ありません(土下座)」

「全くだ」


 土下座したまま軽くメンバーに小突き回される俺。


 そこで、政見放送たんは口を開いた。


「新メンバーはキャラリセ掛けられるので「あっ 時間だね! さよなら! さよなら!」」


 慌てて口をふさぎつつ、強制終了をさせたのだった。








 宿題をして時間がすぎるのを待ち、21時。

 ついに、会議が始まった。


「ついに会議が始まりました議長は不肖私、政見放送が務めたいと思います。議題は、異世界からの侵入者についてです。それでは、最も魔法使いレベルの高い外交官の笹山さんから報告をしてほしいと思います」


 思わずザワザワする。魔法使いレベルが一番高い? プレイヤーを差し置いて? 嘘やろ。


 眼に隈のある青年が立ち上がった。


「……ビジターについて報告をします。まず初めに……」


 10分ほど報告を聞く。大きな新事実はないな。

 

「ありがとうございます、笹山さん。これについて、対策を考えたいと思います。まず、この件にかかりきりになれる方はどれほどいらっしゃいますか」


 上がった手は思った以上に少なかった。


 むぅ、と腕組みして考える。皆難しい顔をしている。だってねぇ。


「これは流石に少なすぎますね。何が問題となっているのでしょう」

「TS少女隊のアップルだよっ そんなの決まってるでしょ。お金と正体が隠せるか。それと先入先の学校や仕事。この三つは大きいよ」

「最悪、通信教育でよくない? 日本が亡くなったら将来も自動的に消滅するんだし、政府で就職先と生活費斡旋してくれるかもよ」

「日本国首相ですがそれはお任せください。日本防衛に協力してくださるなら手厚いサポートをいたします。政府の管理下に入ってくださるなら、就職も斡旋させていただきます。通信教育の充実だけでなく、望みの学校の望みの授業の受講や資格に対する相談も受け付けます」


 首相いるの!?


 ざわざわざわざわざわ。


「TS少女隊は前向きに考えます」

「異世界の魔法研究に協力してくれるなら、グレイ星人も協力します」

「ぜひ前向きに条約締結を検討させてください」


 ざわざわざわざわざわ。


「不安ごとはとりあえず言ってみてください。私は自衛隊を信じていますが、日本を守る手数を増やすためなら、労を惜しみません。協力してこの事件を解決いたしましょう」


 首相の言葉に、どんどん手が挙がる。

 俺も釣られて手を上げてしまった。


「勉強教えてくれますか?」

「日本が用意できる最高の教師を用意します」

「両親に黙って学校のテストの成績を底上げしてくれますか? それなら放課後全部費やします」

「いっそ、事故や病気を装いませんか? 学歴と資格と就職先はこちらで責任持ってご用意しますし、学業もサポートしますので24時間尽力してください。ただ、親御さんへのご説明は出来る限りするべきですね。一人が心細いようでしたら、話し合いに付き添いをよこします」

「えっ そこまでしてくれるんですか?」

「ああ、それと変身セットは一つ一千万で買い取ります。とにかく、怪獣が市街地に現れることがないように魔法の研究を推し進めてください。それと、手厚いサポートの代わりに、無闇矢鱈と変身セットを政府以外と取引するのをご遠慮願います。どうしてもしたい場合は政府にご相談いただければと」


 すげー。


「では、首相の要求通り、魔法使いの解析を最優先にする、ということで反対者は手を上げてください」

「いないようですね。頻繁に情報共有して全体的に魔法使いのレベルを上げて、協力して転移先の指定の儀式魔術を行いましょう。これで会議を閉会します」


 皆で拍手をする。さっそくチームで相談だ!



























【大体全部日本のせい】エイリアンが侵略してきた件162件目【ツッコミが追いつかない】

 政府が病死や入院・事故を装うことになったよ!

 病院が新しく作られるけどそれとは全く関係ないよ!


 名無しのエイリアン

 弟の部活が全員急病で3ヶ月後に新設される新しい病院に入院するらしいんだが。3ヶ月後に集団入院ってどんな急病だよ


 名無しのエイリアン

 気づかないふりをしてやれ。ふたなりーずかもしれないだろ


 名無しのエイリアン

 それもうふたなりーずじゃん


 名無しのエイリアン

 親御さんに内緒で成績上げてくださいとか、病気ってことにしてくださいとか、全国オンエアしているんだよなぁ。


 名無しのエイリアン

 言ってるレベルからしてまさかの小学生あるかもしれんな。


 名無しのエイリアン

 歩く18禁(7才)とか絶望すぎん?

  

 名無しのエイリアン

 両親に内緒ってことはエイリアンじゃなくて神様転生の線が高くなってきた


 名無しのエイリアン

 これから家族会議する。すごく良い子だと思ってたんだよ。自慢の弟でさ。

 頭が良くて、末は東大だなって。それがプレッシャーだったのかもしれん


 名無しのエイリアン

 やめてやれ


 名無しのエイリアン

 やめてさしあげて

 

 名無しのエイリアン

 追い詰めてる自覚あるならさらなる追撃イクナイ


 名無しのエイリアン

 じゃあどうすればいいんだよ!


 名無しのエイリアン

 (生)暖かく見守る……?


 名無しのエイリアン

 それもきつそう

 

 名無しのエイリアン

 軽く地獄絵図


 名無しのエイリアン

 ざまあ! 政府はチーター共を優遇しすぎなんだよ


 名無しのエイリアン

 あんな巨大生物が市街地に落ちたら絶望しかないんだから、仕方ないだろ。

 首相は頑張ってる


 名無しのエイリアン

 実際、支持率急増したしな。ぱっとしない首相だと思ってたけど、すげー頑張ってる。


 名無しのエイリアン

 外交官も凄い頑張ってるよな。会議終わった後も粘り強く交渉してたし、すげーいろいろ準備もしてたし。外務省頑張れじゃなくて頑張ってるじゃんって思った。


 名無しのエイリアン

 それが出来るように政府と橋渡しした政見放送たんをもっと褒めるべき


 名無しのエイリアン

 それはそう


 名無しのエイリアン

 政見放送たんは一番頑張った。会議出席者達全員へのインタビューは良かったわ


 名無しのエイリアン

 本物の(変態)エリートエイリアンが釣れていたな

 

 名無しのエイリアン

 ふたなりーずか


 名無しのエイリアン

 騙されちゃったなら仕方ない(棒)


 名無しのエイリアン

 一番外見気合入ってるんですがそれは。


 名無しのエイリアン

 勉強の成果です

 

 名無しのエイリアン

 実際、着物のセーラー服とか相当詳しくないと違和感なく出来ないだろ


 名無しのエイリアン

 ふたなりーずがめっちゃマウント取ってたな


 名無しのエイリアン

 実際、他惑星まで来てるんだからふたなりーず新&準メンバーは間違いなくエリート。成績下駄履かせる必要もないくらいにはエリート。

 

 名無しのエイリアン

 あれは凄かったよな。


 名無しのエイリアン

 異世界終了のお知らせ


 名無しのエイリアン

 レイドボスがキャトルミューで一発だもんな


 名無しのエイリアン

 地球人とエイリアンが一同に会した解体祭りは楽しかった


 名無しのエイリアン

 踊るように解剖してはサンプルを削り取っていく科学者達


 名無しのエイリアン

 おかわりまだーとか言ってたもんな


 名無しのエイリアン

 隅っこで焼いて喰ってるやついたぞ


 名無しのエイリアン

 凄いなエイリアン


 名無しのエイリアン

 いや地球人だったわ


 名無しのエイリアン

 凄いな日本人


 名無しのエイリアン

 外国人かもしれないだろ!


 名無しのエイリアン

 ふぐを食べる文化を持つ国の人間が何か言ってる。


 名無しのエイリアン

 それはともかく、アイドル投票誰に入れる?


 名無しのエイリアン

 政見放送たん。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ