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 曇り。


 その上、雨まで降っていた。


 だが、そこまで雲は厚くない。


 二月の雨は珍しかった。

 だから、空を飛んでいる翼竜は濡れている。


 当然、その背に乗っているミラモもだ。


 ミラモは雷が心配だったので、いつもより低く翼竜を飛ばしていた。


 翼竜は全身、白に近い灰色をしている。


 下は海だった。


 目指している場所はそう遠くない。


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