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ページ20

骨の獣を倒したところで観客席の世に端にいたガイコツどもが下へと降りてきた。その中に一体だけ他のガイコツとは違う個体がいた。他のガイコツどもはフード付の黒色の外套を着込んだ骨が白色のガイコツなのだが、そいつは頭に王冠のような冠をのせ、宝石がちりばめられた赤いマントを羽織っている。そして白い普通の骨ではなく魔石のような紫色で艶のある骨格をしていた。手には魔法使いが使うような杖を手にしている。


「ガイコツどもの王ってところか・・・ 直々に俺に引導を渡す気か?」


だがガイコツの王からは微塵も殺気を感じない。それだけでは無く周りのガイコツ共に限っては俺に向かって拍手をしている。骨の獣の所為で耳が聞こえないので、拍手をしているのかは本当に定かではないけどな。ただ敵対心が無いのは良く分かった。


ガイコツの王が俺の目前に来ると手に持っていた杖を掲げた。魔法で攻撃をしてくるのかと身構える。しかし、ガイコツの王が発動したの攻撃魔法ではなかったのだ。白く光る魔力が杖に流れ、杖に刻まれていた魔法陣が起動する。見たことのない魔法陣の文字を見るとどうやら古代魔法のようだ。

俺の身体が白く光る。すると闘って負傷した切り傷や、疲労感が吹っ飛んだ。聴覚も元に戻った。信じられないほどの回復魔法だ。

此処まで完璧に回復させる魔法は、勉強した限りでは知らない。きっとガイコツの王は古代魔法使いでもかなり上級者だったのだろう。


「お! 聞こえるようになった」


『試練ヲ乗リ超エタ強者ヨ、貴殿ノ欲スル物ハナンダ?』


声帯もないガイコツの王が喋ったのかとおもたっが。俺の脳に直接話しかけているようだ。たぶんコレも古代魔法か何かだろう。


「試練ってなんだ! 急に襲ってきた癖によ。まぁいい。望むものならなんでもくれるって言うのか?」


『左様 我ガ宝物庫ニハアリトアラユル物ガ眠ッテイル 神器、魔道具、聖遺物、呪道、無イ物ハ非ズ』


なんか良く分からんが、兎にも角にもビックリ仰天な物をなんでもくれるってことか。欲しいモノなら何でもか。


「たとえば・・・アンタを殺したらその宝物庫の中身は全部俺のものになるってことはあるか?」


回復してくれたのは良いが、ガイコツ共を叩き潰さないと気がすまんのだよ。しかもそのトップがのこのこと姿を現してくれたんだ。しかもトンデモ宝物庫付でだ。鴨がネギ背負ってきたようなもんだぜ?


『左様ダ ダガ其ノ選択ハ誤リダ 我ヲ相手ニシテ勝利ヲ掴ンダ者ハ居ラン』


「く!?」


ガイコツの王の言葉に嘘はなさそうだ。言葉の最後に俺に向けてきた、たった刹那の殺気で俺は体が動かなくなった。鋭く尖った刃物のような何かが、俺を切り裂いた。そんな幻覚を見せられた。絶対強者であるあのイヴ・ジャバヴォックと変わらないほどの強者かもしれない。ノートの街で俺を鍛え上げてくれた冒険者たちでも、勝てないだろう。


『ソレデモ、我ニ挑ムカ?』


「いや まだ時期が早かったみたいだ」


だがいずれは倒してやる。ノートの街の冒険者の後はお前だ。「やられたら完膚なきまでにやり返せ」は少し後になるが、良い目標ができた。俺の返事にガイコツの王が少しだけ笑ったようにも見えた。


『シテ 欲スル物ハ有ランカ?』


「なら魔法の全てが載ってる本をくれ 古代魔法とか竜魔導とかについて詳しく解説してる本だ!」


『イイダロウ 暫シ待テ』


杖を掲げると今度は杖の魔法陣が紫色に淡く光る。円を描くように杖を振ると、紫色の光の残滓が何処かへとつながった。円の向こう側が黄金色に輝く財宝でいっぱいだった。きっと宝物庫とやらに繋がったのだろう。骨の王が手を伸ばしてガサゴソと探り出した。意外と宝物は適当な扱いだな。


取り出したのは広辞苑のような分厚い本ではなく、片手で持つことができるサイズの魔水晶だった。骨の王はそれを手渡すと、ガイコツ共を引き連れて建造物の奥へといなくなってしまった。


「本だって言ったのに魔水晶か 使い方ぐらい教えろよ」


イヴ・ジャバヴォックも骨の王も魔水晶をくれたが、古代は魔水晶を良く使っていたのだろうか。不思議だ。

使い方が良く分からんが、普通の魔水晶のように魔力を流してみる。すると文字が浮かび上がった。よかった古代文字じゃない。よく読んでみると、検索とか索引とか書いてある。文字を書くのにペンはないし、取り敢えず検索して調べてほしい魔法を思い浮かべてみる。魔力の動きを阻害する・・・・


「あ! 魔力の流れが元に戻ってる」


魔力の動きを阻害する魔法を検索すると、魔水晶の表示が変わった。一斉にたくさんの魔法が検索してヒットしたようだ。どうやら使い方はあっているみたいだ。そのうちの一つを閲覧してみた。


【魔法名】魔方陣推敲(リヴァイス)

【属性】 古代

【形式】 詠唱、魔法陣

【魔力消費量】 30

【展開された魔法陣を消すことなく、魔法陣を描きかえる魔法 他者が展開した魔方陣への訂正修正も可能である】


どう魔法陣を描くのか、展開するときのコツなど他にも色々な情報が書かれていた。【記憶10】で覚えきろうとしたら、頭の中に情報として大量に流れ込んできた。強烈に頭が痛い。自分の実力以上の魔法を使うと起こる頭痛だ。耐えきれずに頭を抱えてその場にしゃがみ込んでしまった。そして役目を終えたかのように、魔水晶が砕け散った。


「痛った なんなんだよ」


イヴ・ジャバヴォックから貰った魔水晶で異変が無いかをすぐに確かめてみる。


【名前】レッド・ジャバヴォック

【年齢】10歳

【種族】ヒューマン

【出身地】深淵深緑の魔境

【身体】身長142.5cm、体重34.2㎏、etc

【魔法属性】

火詠唱5、炎詠唱1、水詠唱5、氷詠唱1、雷詠唱5、土詠唱2、風詠唱5、光詠唱2、古代詠唱10(new)


火魔法陣5、炎魔法陣2、水魔法陣5、氷魔法陣1、雷魔法陣4、土魔法陣2、風魔法陣2、光魔法陣2、古代魔法陣10(8up)

 

竜魔導1、魔導書10(new)


【スキル】

思考10、記憶10、学習10、探究10、算術10、検索10(new)

短剣8(1up)、長剣4、槍3、盾3、拳術6(1up)、蹴術6(1up)、

望遠3、跳躍10、回避10、歩術4、騎乗3


【称号】紅の狂竜の名を継ぎし者 魔法の叡智を極めし者

【加護】紅の狂竜の加護 骸帝の加護




「はぁああああ!? 何がどうなってんだ!?」 



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