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創造神の嫁探し  作者: 下手の横好き
124/181

アリア編、その33

 「奇麗な所ね。

森の奥に、こんな素敵な場所があったのね」


オリビアは、アリアに案内された場所を見て、感嘆の溜息を漏らす。

6階層の森の奥深く、アリアに転移で連れて来られたその場所は、様々な花の咲き誇る、秘密の花園であった。

木々で囲まれた、約50m四方の花畑。

その少し手前には、テントとテーブルが置ける程度の空き地があり、花園の1m程上空には、花々を鑑賞する際、その花を踏みつけないよう、魔法の通路が拵えてある。

花園の周囲には、和也によって張られた結界があり、風や日の光、花々の花粉を運ぶ虫たち以外は入れないようになっている。

それには、和也がここを見つけた際の、ある出来事が関係していた。


 オリビア達の為に、キャンプに相応しい場所を探していた和也の瞳に、美しい花園が映る。

そこに転移してみると、直ぐに1人の魔物の気配に気が付いた。


「自分には、君に危害を加える意思は無い。

勿論、ここの花々にも。

だから、姿を見せてくれないか?」


そう和也が問いかけると、暫く和也を観察していたその女性が姿を現す。

大きな花に擬態していたその女性、彼女は、花の魔物であるアウレイアであった。


「・・何で分かったのですか?

今まで見破られた事ないのに」


身体の節々は植物のようでも、その顔は人間の女性とあまり変わらない彼女が、自分をじっと見つめながらそう口にする。


「自分に隠し事はできない。

君の場合は、そこに漂う魔力で分かる」


「魔術師達が姿を見せなくなってから、人間は来た事無かったのに・・。

何の用ですか?」


「ただ花を愛でに来ただけだ。

それと、後で野営をするための場所探しだな」


彼女の顔が強張る。


「花園に入るつもりなら、容赦しませんよ?」


「・・それは、自分と戦う意思があると言っているのか?」


「ここまで1人で来れるくらいだから、貴方は強いのでしょう。

ですが、ここだけは荒らさせない。

やっと確保できた場所だもの。

たとえ命を危険に晒してでも、私はここを守る」


言いながら、僅かな風に載せて、強烈な麻痺効果のある花粉を飛ばしてくる。

だが当然の如く、和也には何の効果も及ぼさない。

それが分かったのか、今度は無言で魅了の魔法を放ってきた。


「どうしても戦いたいと言うのなら仕方ないが、自分はここを荒らすつもりはないぞ」


和也が上げた右の掌に、青い魔力が集まる。

魔法が効かないと分かった彼女は、今度は地中から根を伸ばし、和也の両手両足を拘束し、その胸に向けて、鋭く尖った腕を伸ばしてくる。


「だから自分にはその気が無いと言っているだろうに・・」


和也は無造作に身体に巻き付いた根を千切り、向かってくる、長く伸びた腕目掛けて、魔力を集めた掌を当てた。

その瞬間、彼女の身体が青く光り、そしてそれと呼応するように、花園の花々に活力が増す。


「!!」


「傷ついたその身体で、あまり無理をするな。

ここを守るために、他の魔物と戦い続けたその身体では、もう大した力が残っていないだろう?」


「・・何で助けてくれるの?」


自身の身体に蓄積していた毒や傷が消え去り、魔力と生命力が満ちてくる事を実感した彼女が、訝し気にそう尋ねてくる。


「君はもっと人の言う事に耳を傾けた方が良い。

自分は最初から、ここを荒らす気は無いと言っている。

当然、君を傷つける積りもない」


「だって、今までそんな事言う人いなかったし、折角咲いた花を踏みつける魔物ばかりが来たから・・」


気のせいか、何だか拗ねたような物言いに、思わず笑みを漏らす和也。


「貴方、変な人。

私達魔物と向き合って、そんな風に純粋に笑える人は初めて。

・・本当にここを荒らさない?」


やっと彼女の顔から緊張が抜けてくる。


「ああ、約束しよう。

ただ、この花々は鑑賞させてくれ。

花を傷めないよう、空中に通路を創るから」


そう言いつつ、花園の上空に、散策のための通路を拵える和也。

魔法で作られたそれは、まるで透明なガラスの如く、足元が透けて見える。

花園の入り口付近の木々を少し伐採し、そこにテント用の空き地を作り、花園全体を結界で覆う事で、そこを荒らす魔物や人の侵入を阻む。

出来上がった通路を和也が歩くと、その下に咲く花々が、まるで彼を歓迎し、喜んでいるかのように、その花びらに艶を纏わせる。

まだ蕾でしかない花たちは、それを僅かに震わせる事で、嬉しさを表現していた。


「・・貴方、何者なの?

ここの花たちがこんなに喜ぶなんて、有り得ない。

まるで、親を慕う雛鳥のよう」


和也はそれには答えず、花園に魔力を撒き与え、そこに流れる時間を進めながら、花々の乱舞を引き起こす。

季節ごとにしか咲かない花、昼夜の何れかにしか開かない花、特定の条件下でしか開花しない花たちが、花園のあちこちでその美しい姿を見せていく。

1日に1度だけ、同じ時間にその演出が見られるように、周囲の魔素を強化し、ここに居る各精霊達に申し付ける和也。

また拗ねられると困るから、念のため、精霊王達にも後で伝えておく積りだ。


「・・奇麗だわ。

毒を持つ花も、滅多に花を付けない植物も、土の中で出番を待ってる種でさえ、貴方の心に応えてる。

ずっとここを守ってきた私ですら、こんな光景見た事ない。

・・教えて。

貴方は一体誰なの?」


花々を愛でている和也が、視線はそのままに、徐に口にする。


「御剣和也、この世界を創った神だ」


「・・そう。

それじゃあ、勝てないわね。

花たちが喜ぶのも、無理もないわ」


少し寂しそうに微笑む彼女に、和也は視線を向け、問いかける。


「ここの花がこうして美しく咲くのは、君がずっと守ってきたからだろう?

花たちもそれに感謝している。

だが、同時に心配もしているな。

ずっと戦い続けてきた、君の身体を。

仲間がいない、君の境遇を。

自身の成長と繁殖に使うための魔力を、全て戦いに注ぎ込んでいるみたいだな。

・・ここはもう心配ない。

自分がしっかり守ってやる。

だから、自分の創った安住の地に行く気はないか?

そこで仲間を増やし、かの地を花々で満たしてくれると嬉しい」


「貴方が創った場所?

地下迷宮から地上に出ろという事かしら?」


「違う。

別の世界に行くという意味で言っている。

・・魔獣界といってな、戦いに疲れた者や、静かに安心して暮らしたい者達が、身を寄せ合い、楽しく暮らせる場所なのだ」


「他の魔物と居れば、争いは起きるでしょう?」


「いや、その世界は、互いを傷つけ合う事は出来ない。

他愛無いじゃれ合いは出来ても、身体に傷が残るような攻撃は出来ないのだ。

口喧嘩や、棲み分けは可能だけどな」


「じゃあ、肉食の魔物なんかは、何を食べてる訳?」


「その世界は果物や魚介に事欠かないから、それである程度は代用可能だし、肉自体は、自分が時々他から用意してやっている」


「そんな事までしてるんだ?

どうしてそこまでするの?

魔物なんか、保護して何になる訳?」


「そこに理性と感情があるなら、人と区別して扱う理由は無いだろう?」


「・・・貴方のお勧めの世界に行ってみる。

そこで仲間を増やしてみるわ。

でもそうしたら、もうここへは2度と戻れないのかしら?」


「大丈夫だ。

もし戻りたくなったら、自分が何時でも戻してやる」


「有難う、それを聴いて安心した。

そこまでしてくれる貴方の為に、奇麗な花を沢山咲かせてくるわね。

・・じゃあ、お願い」


送られた彼女を出迎える皆の姿を遠視しながら、彼ら(彼女ら)が元気でやっている事に、僅かに目元を緩める和也であった。



 「今日はここで野宿します。

夜になったら、とても素敵なイベントがあるので、今の内に色々やってしまいましょう」


空き地にテントとトイレを出したアリアは、オリビアに尋ねる。


「お腹空いてる?

それとも少しお昼寝しますか?」


「あのねえ、子供じゃないのよ?

・・少し汗をかいたから、出来ればお風呂に入りたいけど、流石にそこまでは無理よね?」


「大丈夫ですよ?

和也さんが特別に用意してくれたんです。

何日も旅に出る場合、人には必要なものだろうからと。

好評なら、幾つか作るとも言ってました」


そう言いながら、リングから扉を取り出す彼女。

人一人が通れるくらいの木製の扉の上部には、『女湯』と書かれた暖簾が垂れ下がり、扉の後ろは何もない。

それを地面に立てると、その前面に魔法のパネルが浮かび上がる。


「ええと、露天と内風呂のどちらが良いですか?」


唖然とするオリビアに、そう聴いてくる。


「分かってはいたけど、あの人、少し変よ。

神様って、そこまで他人の事を考えてくれるものなの?

もっとこう、泰然としていて、人の暮らしや気持ちになんか、あまり関心がないものだとばかり思っていたわ」


「・・和也さんは、ずっと独りでいました。

誰からも気に掛けて貰えず、誰にも話しかける事さえ出来ずに、人々の暮らしを眺めては、その寂しさを紛らわせていたんです。

あの人に出会う前の私には、人に何かをしてあげたいと感じる事は少なかったので良く分かりませんが、人嫌いでもない限り、孤独な人ほど、心で色々と考えてるようです。

人の行動や振舞いを見て、自分だったらこうするのに、こうしてあげられるのにと考え、本を読んでは、その筆者や主人公に自分を重ねて、彼らの言動に裁きを下す。

評論はともかく、物語では、大分読む本が偏りそうですが・・。

人と環境に恵まれた者から見れば、たわい無い遊びのように感じるかもしれませんが、彼らにとって、少なくとも和也さんには、とても大切な心の拠り所みたいです。

・・貴女達は幸せですよ?

何といっても和也さんが創造主なのですから。

彼が、人間をゲームの駒のように使い、飽きれば放り出す、使い捨ての操り人形としか考えない人でなくて、本当に良かったですね」


「他人事のように言うけど、貴女はそんな彼でも愛せるの?

散々抱いておきながら、飽きたらポイ捨てされても許せるの?」


「勿論愛せますよ。

というか、私はあの人しか愛せません。

意見の食い違いで喧嘩はしても、最終的には彼の考えを尊重します。

ポイ捨てを許す気はありませんが、彼には無用の心配です。

和也さんは、自分だけのものをとても大切にする人ですから」


「・・露天にして頂戴!

屋外で、全てを曝け出して、お湯に浸かりたいわ」


「はい。

でも安心してください。

向こうからは、こちらが見えませんから」


パネルを操作したアリアが、タオルを渡してくる。


「ごゆっくり」


「貴女も一緒に入らないの?」


「私は結構です。

それに、ここの風景を、少し描いてみたいですから」


「ケチ」


「そんな事言ってる間は、危なくてご一緒出来ませんね」


「フンだ」


勢いよく扉を開けると、そこには別世界が広がっていたのだが、和也のする事に段々と慣れてきたオリビアは、その驚きを心中で噛み殺し、ゆっくりと風呂を堪能するのであった。



 少し早めの夕食を終え、アリアは、和也に予め教えられた時間になると、テントからオリビアを連れ出す。

人工の月が辺りをぼんやりと照らす中、花園の上に設えられた通路を2人で歩く。


「一体何が始まるの?」


「内緒にしておいた方が、きっとより楽しんで貰えると思います。

・・ほら、始まりますよ」


アリアが指差す方向を見ると、薄暗い花園の一部が、僅かな光を帯びている。

手を繋ぎ、そこまで歩く2人。

透明な通路越しの一部の花々が、精霊と魔素の力を借りて、ゆっくりと、その花を開かせる。

月明りを浴び、魔力を帯びて淡く輝く花びらと花弁。

花の種類ごとに、少し時間を置いて、次々に開花していく。


「わあ!

奇麗~。

それにとても良い香り。

あ、今度はあっちで咲くみたいよ。

早く行きましょ」


興奮して、己の手を引っ張るオリビアを見ながら、アリアの表情もまた緩む。

まだ子供と言っても良い歳なのに、随分と大人びた考えをするオリビア。

高貴な生まれだから仕方がないのかもしれないが、せめて自分と一緒にいる時くらい、年相応の表情を見せて欲しい。

それはこれからの彼女にとって、必ずプラスになるから。


「何ぼーっとしてるの。

ほぉら、次はあっちみたいよ?

遅れたら折角の開花を見逃しちゃう」


「もう、そんなに引っ張らないでくださいよ。

転びますよ?」


「また子供扱いして!

・・奇麗~、私この花初めて見た」


僅かな時間だけ、幻想的なショーが繰り広げられるこの場所は、2人にとって正に秘密の花園。

余程嬉しかったのか、オリビアは、その後寝る前までずっと、夜風に揺れる花々を眺めていた。




 「おめでとう、良くここまで頑張りました。

今日でとりあえず、貴女方はわたくしの指導から卒業になります。

今の貴女方なら、旦那様のご期待に、十分応えられるでしょう。

・・これは、頑張った貴女方への、わたくしからの細やかな贈り物です」


マリーがリングから2つの武器を取り出す。

1つは長剣。

シンプルだが、鞘には丁寧な細工が施され、中々に高価な代物である事が分かる。

もう1つはロッド。

金属製の持ち手の上に、透明な水晶が載っている。


「2つ共、わたくしが直々に魔力を込めました。

素材は鋼ですが、ミスリル同様の切れ味や魔法耐性がある上に、氷の属性が付いています。

強度も十分でしょう。

この世界でなら、どんな魔物相手でも、刃こぼれすらしないと思います。

ロッドには、上級魔法である氷雨が仕込んであります。

かなり魔力を消費しますが、威力は申し分ありません。

ここぞと言う時に使ってください」


「有難うございます。

8か月に及ぶご指導をしていただいた上、このような贈り物まで頂き、どうやってご恩をお返ししたら良いか分かりません」


「本当に有難うございます。

非力だった私が、自信を持って戦場に立てるのも、全てマリー先生のお陰です」


ユイとユエの2人が、深々と頭を下げながら、マリーに感謝の言葉を述べる。


「貴女方はきちんと努力をし、やるべき事から逃げずに、旦那様の為に、己に鞭打って励みました。

口先ばかりの人間が多い中、言葉よりもその行動で以て、わたくしのモチベーションを保たせました。

誇って良いです。

僅か8か月の訓練ですが、その中身は、通常の10年分以上に相当します。

これからしっかり、旦那様の為に働いてください」


「「はい」」


マリーが帰ってから少しして、今度は和也が姿を見せる。


「無事にマリーの訓練を終えたようだな。

ご苦労だった。

自分からも、お前達に褒美をやろう。

だが、その前に風呂に入って疲れを取るが良い」


訓練後のままの状態なので、2人とも汗が髪や衣服に染みついて、落ち着かないだろう。


「あの、それなら御剣様も如何ですか?」


「・・何故だ?」


「私達2人だけが入っていては、御剣様をお待たせしているので、のんびり出来ません」


「なら自分は暫く何処かに行っていよう」


「それはもっと駄目です。

折角お越しいただいた御剣様を追い返すなんて、有り得ません」


「別に追い返されたとは思わないが・・」


「お願い致します。

何なら、これがご褒美でも構いません」


「・・まあ、良いだろう。

ただし、褒美はきちんと別に与える」


ユイとユエの2人がかりの説得に、渋々応じる和也。

風呂自体は好きなので、3人で入る事にする。

その際、風呂場を少し拡張した。


「お前達の今後について話しておく」


身体を洗い終え、和也の対面に浸かる2人に、話を始める。


「お前達には、今後9年ちょっとの間、主に2つの仕事を任せる。

1つは、ギルドにおいて、駆け出しの女性達を助け、欲にまみれた男共の魔の手から、彼女らを救うこと。

もう1つは、仕事の際に立ち寄った村や町、若しくは店などで、奴隷として売られそうであったり、現にその身分に窶している者達の中から、これはという者を厳選し、ここに連れて来ること。

その際の資金は全て自分が払う故、真に価値のある者なら、金に糸目は付けない。

ここまでで何か質問はあるか?」


2人が驚いた顔をする。

てっきり、ここのダンジョンか何処かで、戦闘要員として働くものだとばかり思っていたようだ。


「ギルドで女子を助けるというのは、共にパーティーを組んで、仕事をするという事ですよね?

1度組んだ相手が、ある程度成長するまでずっとですか?

それとも、毎回違う相手でも良いのでしょうか?」


「その辺りはお前達の判断に任せる。

未だ力なく、稼ぎも覚束無い者達が、仕方なく意に添わぬパーティーに入り、理不尽な目に遭う事を少しでも減らせればそれで良い」


「奴隷をお買いになって、どうされるのですか?

購入する奴隷は、女性限定でしょうか?」


「確かに金を払って引き取る以上、『買う』という表現を使う事になるが、別に奴隷のままで居させる訳ではない。

ここに着いたら直ぐに奴隷から解放し、お前達のように訓練をさせたり、教室で授業を受けさせたりして、独り立ち出来るための技量を磨かせる。

故に年齢や性別には拘らないが、本人の人間性や意欲、根性は重視する。

ここで言う真に価値ある者とは、何も容姿や能力に優れた者だけを指す言葉ではない。

お前達のように、(容姿は別にして、)たとえ持っている能力はそこそこでも、己の誓いを裏切らない、常に向上心を失わない者を指す。

そういう者こそが、実は1番伸びるのだ」


話を聴いていた2人が、次第に下を向いていく。

汗とは異なる何かが、ぽつりぽつりと湯に落ちていく。


「・・どうした?」


「御剣様、・・有難うございます」


「礼を言われる事ではないぞ。

エリカ、妻の1人だが、あいつも教師が板についてきた。

今教えている子供達が卒業した後も、きっと授業を続けたいと思うだろうしな。

・・まあ、お前達の姿を見て、この仕事を与える事にしたのは否定しないが」


2人が湯の中で移動し、左右からそっと抱き付いてくる。

それから各々が和也の肩に頭を載せ、静かに泣き始めた。

和也は身動き一つする事なく、暫く、そのままの状態で時を過ごした。


 2人が落ち着いた後、風呂から上がり、和也は彼女らに褒美を与える。

1つ目は白銀の鎧。

上半身と両腕、両足を守る軽装備だが、身体全体をカバーする防御障壁が付いているので、不意打ちにも効果がある。

軽くて動き易い特殊金属で作られており、その防御力はミスリルと同等だ。

2つ目は、リングへの機能追加。

転移の制限を、ビストー王国全土へと拡大し、魔物などが使う、あらゆる状態攻撃への耐性を付加する。

和也に連絡するための通信機能を設け、魔力の泉と万能言語能力を付加する。

3つ目に支給品。

携帯トイレと防御テント、そしてアリアにも持たせた携帯浴場を、2人で1つずつ与えた。

最後に、今後正式に仕事に就くので、彼女らの給料を月に1人金貨1枚ずつに変更し、送り出す。

住む場所が決まるまで、ここを使う許可も与えて。

己が創った世界が、また少し良くなる事を確信して、家へと帰る和也であった。


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