表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【王国内屈指の公爵家の令嬢ですが、婚約破棄される前に婚約破棄しました。元婚約者は没落したそうですが、そんなの知りません】  作者: ナロー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/30

【婚約破棄と没落】 1


 エインズ公爵家の応接室。

 ソファに座るアイラ=エインズの前には、同じくソファに腰を下ろす婚約者のザイアの姿。

 ザイアが口を開く。


「僕は君と婚約破」

「婚約破棄させていただきます」


 ザイアはびっくりしたが続ける。


「実は僕には他に愛す」

「愛する恋人と末永くお幸せに」

「君との婚約は」

「貴方との婚約は親が決めた政略結婚です。最初から愛などありません」

「婚約破棄の慰謝料は」

「もちろん慰謝料はお支払いします。ざっと一千万ゴールドほど」

「今後は僕達には」

「貴方達には二度と関わりません。貴方達も二度と関わってこないでください」

「もしかして怒って」

「当たり前でしょう。貴方は私が何をされても怒らない女神に見えるんですか?」

「…………。さっきから僕の」

「貴方の言いたいことなど容易に分かります。とても浅はかな人間ですから」


 彼女のその言葉にザイアはとうとう怒りを見せた。


「それは当て付けか⁉ 僕だって我慢の限界があるぞ! 大人しくしてたら図に乗りやがって!」

「逆ギレですか? みっともない。当て付けの使い方も間違ってませんか? まぁ貴方の頭ですからね」

「帰る! この無礼は償わせてやるからな!」

「婚約者がいるのに浮気した貴方の方が無礼でしょう?」


 あほくさと思うアイラを残して、ザイアは屋敷から出ていった。


「塩でも撒いておきなさい」


 メイドにアイラは言った。



「まぁ、これで私達一緒になれるのね、ザイア」

「そうだよベリンダ。僕達は永遠に一緒さ」

「嬉しいわっ! んー、ちゅっ」

「おいおい……もっとしてくれないかい?」

「もうっ、ザイアったらっ、んーっ」


 楽しそうに話す二人。

 ドアの外に控えていたメイドは呆れていた。

 盗み聞きをしていたわけではなく、部屋を片付けようとしたらベリンダに追い出されたのだ。

 勝手に私の物に触らないで!と。


 室内は物で溢れかえっていた。

 高価な衣服、装飾品、宝石、雑誌、食べかけの食べ物、弾くこともできない楽器、話題だったから買っただけで読みもしない本、などなど。

 傍目にはゴミ部屋にしか見えなかった。


「ザイア、実はね、嬉しいニュースがあるのよ」

「何だい?」

「お腹、触ってみて。分かる?」

「え、もしかして?」

「うん……♪」

「わぁっ、ベリンダっ、僕すっごい嬉しいよっ!」

「私もよ、ザイア! これからは三人でずっと幸せに暮らしましょうね♪」


 二人は心から嬉しそうな声を出していた。

 ドアの外で聞いていたメイドの全身に、怖気が走っていった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ