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第4話:魔導工房、初めての戦場

「……なんだ、この気配は」

ライオが低く唸る。

「闇の魔導具……狙われてるわね」

アリアは義肢を握りしめ、手首の魔導器具を調整する。


「レオン、前に出ろ。俺は横から援護する」

ライオの声に、レオンは剣を抜き、構える。

「了解……アリア、君は後方で指示を」

「分かった。でも、私も戦う」

義肢の動作確認をしながら、アリアは強く言う。


黒い影が工房に迫る。小型の魔導具が飛び回り、窓ガラスを砕く。

「まずは分析……」

アリアは動きを読み、義肢で防御用の盾を展開する。小さな金属板が光を帯びて衝撃を吸収。


「……やるな」

セリウスが闇の魔導具を呪文で封じる。瞬間、動きが鈍くなる。

「今だ、攻撃!」

ライオが飛びかかり、拳に組み込んだ魔導器具で衝撃波を放つ。


アリアは義肢の先端に魔力刃を形成し、飛んでくる魔導具を正確に斬る。

「完璧……でも、まだ油断はできない」

鋭い眼差しで、工房を取り囲む闇の魔導具を次々に無効化する。


「アリア……お前、体弱いんじゃなかったのか?」

レオンが驚きの声。

「もう、そんなの関係ないわ」

アリアは笑みを浮かべ、義肢を自在に操り、戦場を縦横無尽に駆ける。


「……これが、最強の職人令嬢か」

セリウスも静かに感心。彼の呪文とアリアの魔導具が連携し、工房を守り抜く。


最後の敵が崩れ落ち、静寂が戻る。

「……終わった」

ライオが息を整え、レオンは剣を戻す。


「工房は無事ね」アリアは義肢を外し、微かに息をつく。

「君の力……信じていいんだな」

レオンが肩越しに微笑む。


「ええ。これからも、私の作る魔導具で、みんなを守るわ」

アリアの目は、強く、確かに未来を見据えていた。


仲間たちとの絆と、工房の力――小さな場所から、世界を変える戦いが始まったのだった。

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