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ギルティカフェ第二話「化粧」

 ギルティカフェでの初日のバイトは、カラにとって大変な時間だった。二日目の朝を迎え、与えられた私室で目覚めたものの、いつも以上に疲れが体に残っている気がした。


「カラ、起きろ。」

アノンの冷静な声が耳元で響きました。カラは寝ぼけたまま、目をこすりながらベッドから起き上がる。

「おはようございます、アノンさん…」

カラはまだ眠そうな顔をしていました。

「顔を洗ってくるんダ。その後、化粧をしてやる。」

アノンは無表情で言いましたが、その瞳にはなんだか穏やかなモノを感じた...まるで家族のような?カラは緊張しながらも顔を洗い、鏡の前に座りました。アノンが手際よくメイク道具を取り出し、カラの顔に軽く化粧を施し始めました。

「ア アノンさん? なんで化粧をわざわざしてくれるんですか?」

カラは不思議そうに尋ねました。

「店の評判を守るためだ。清潔感を保つことが重要だからな。」

アノンは淡々と答えましたが、その手つきはとても丁寧でした。

「ありがとうございます。」

カラは微笑みました。

「でも、アノンさんがこんなに上手にメイクできるなんて、少し意外です。」

「ハッハッハッハッ! そりゃそうだ! このアノンにできぬことなど...んん少しはあるか?」

アノンは笑いながら答え、カラの口から笑い声が漏れた。

化粧を終えたカラを鏡の前で確認させました。

「これで良し。さあ、仕事に行くぞ。」


 カフェが開店すると、カラはいつものようにお客さんを迎え、注文を取っていた。二日目なのに順調に仕事をこなしていた時、店内に一人の男が入ってきた。彼は明らかに不機嫌そうな顔をしていた。

「おい、店員!ここに座るぞ!」

男は大声でカラに指示しました。カラは怯えながらも、席に案内しました。

「ご注文は何になさいますか?」

カラは丁寧に尋ねました。

「コーヒーだ。そして、グラスは正方形のやつにしろ。」

男は無茶な要求をしてきた。男の容姿は初日の客よりは見た目はマシだが、少しカメムシのような匂いがした。カラは困惑したが、

「申し訳ありませんが、当店には正方形のグラスはございません。普通の丸いグラスでよろしいでしょうか?」

と尋ねた。

「は?お前、何言ってるんだ?俺は正方形のグラスが欲しいんだよ!」

男は怒鳴り声を上げました。カラは一瞬怯みましたが、心の中で勇気を振り絞りました。

「申し訳ありませんが、他のお客様の迷惑になりますので、大声は控えていただけますか?」

 男は一瞬驚いたような表情を見せましたが、さらに激昂しました。

「おい、クソ野郎!俺に命令するつもりか!」

 その瞬間、アノンがカラの後ろから現れた。

「カラ、下がっていろ。」

アノンは冷静な声で現れた。そして、男に向かって冷ややかに言い放った。

「私以外の大声はおぞましくて仕方ない、この店で私以外は怒鳴ってはいけないルールでね?」

 男はアノンの圧倒的な威圧感に押され、一瞬後退したが、最後に毒づいて店を出て行った。

 カラは心臓がドキドキしていたが、アノンの冷静な対応に感謝した。

「ありがとうございます、アノンさん。でも、私がもっとしっかりしなきゃいけないですね。」

 「...ふ、昨日よりはよくできてたぞカラ。少しずつでいいから、自信を持て。」

アノンはそう言って、カラを励ました。


 リリーも後から駆けつけてきて、

「おお、カラちゃん、今日も頑張ったね! でも、あんな客、どこにでもいるから、気にしないでいいよ。」

と笑顔で言いました。


 その日の終わり、ベッドで寝転がりながらカラは少しだけ自分の成長を感じながら、また新しい日を迎える準備をしていたのだった。

最後まで読んでくれてありがとう。ああ僕だ!リリーだよ!僕たちのギルティカフェの物語、楽しんでくれたかな?


カラは、ここでたくさんのことを経験して、少しずつ強くなっている。彼女の成長を見守るのは、僕たちにとっても喜びなんだ。最初は何も分からなかった彼女が、自分の力で問題を解決しようとする姿勢に、僕たちも実は勇気をもらっている。


ギルティカフェの名前や僕らの正体について、まだまだ謎は残っているだろうけれど、それもまた一つの楽しみだよね。これからも一緒にこの世界を探求して、カラと共に成長していってくれると嬉しいな。


次のエピソードでも、また新たな冒険が待っているから、楽しみにしていてね。それでは、またカフェで会おう。次の物語まで元気でね。

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