第0話 ようこそ。国立軍事育成機関学校へ。
現在、引きこもり生活中。
そんな俺の名は、高木 悠十。17歳。
彼女いない暦=年齢の高校生である。
両親はどうしたって?それが実際あんまり覚えがないのだ。
母は、俺が幼少期の時に亡くなってるし、父は見たことがない・・・と思う。
なにしろ、9歳ぐらいまでの記憶がない。
だが、記憶はないのに母が亡くなったという事だけは、ちゃんと覚えている。
不思議でしょうがないと思っていたが、まぁ・・・気にしても無駄だな。
「あっ、コーラきれた。」
コーラ買出しの為、久しぶりに外に出る。
「まぶしっ。はぁ・・・。」
こんな日差しだと溜め息が出る。
確か最高気温って、35度だったよな。
「暑い・・・死ぬ。」
そんな事を呟きながら歩いていると・・・。
「君は、高木悠十くんだね?」
「はい。そうですけど・・・」
なんだこの人、暑そうな黒服着てるし。
「何か用っ・・・・・」
痛みと共に視界が途切れる。
目覚めると車の中だった。
「あっ、目が覚めたかい?」
さっきの黒服の男が、話し掛けてくる。
「いやぁ・・・手荒な真似をしたね。すまなかったよ。」
起きて拘束されてないという事は、監禁などが目的じゃないのか。
「どういう事ですか?どうして俺は、こんな事になってるんですか?」
「それは、ある場所に着いてから話すよ。」
「ある場所・・・?」
走行していると、ある港に着いた。
「降りてくれていいよ。」
「なんだ・・・ここ?」
「見ての通り自衛隊の基地だよ。さあ、こっちだ。」
言われた通りについていく。すると、ある建物の中に入った。
「ここは・・・。」
「ようこそ。国立軍事育成機関学校へ。」