表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
248/467

132 LVとスキル

【9番目のギルドの皆さん、移動して下さい】


 先程のギルドが出て行ってから5分程しか経っていなかった。大部屋の控え室に残る他のギルドのメンバーたちも、どうせまた失敗か……と、思った矢先


【先程の結果をお伝えします、ギルド 夜の豹は、第1クエストチャレンジをクリアしました】


 アナウンスを聞いて、大部屋の中がざわめいた。


「おおぉ、凄え。さっきのギルドってナイトパンサーだろ」


「ガチな奴らじゃん、俺達の装備見てみろよ。ぬははははっ、笑ってしまうわ」


「だよなぁ、基本スキル制だけど、HP、MPはそれなりにLVに依存してるし、あいつら高いんだろうな」


 △▽△▽△▽△▽


 少しだけ、アンタレスの世界のレベルとスキルのお話をしておこう。


 アンタレスの世界では、よくあるロールプレイングゲームで採用されているレベル〈LV〉制は、あくまで体力〈HP〉と、魔力〈MP〉の上昇にしか影響を及ぼさない。


 つまり、レベル〈LV〉が上がっても、攻撃力や防御力が上昇する事は無いのである。では、例えばの話、攻撃力を上げるためにはどうすれば良いのか? その答えがスキル制なのである。


 スキルとは、一言で言うと技能。技術と言っても良いが、専門的な要素をスキルとして括って扱うのがアンタレスである。


 弓矢を例に出して話をすると、威力の高い弓ほど高い攻撃力を持つ事になる。ただし、そのような威力の高い弓を使いこなすには技術〈スキル〉が必要であって弓を射た事も無い人間がいきなり最強の弓を手にして100発百中ですっ! などと言う話は、一部の例外を除いてアンタレスの世界では無い。


 技術〈スキル〉を上げるという行為は、つまり同じ作業を繰り返して熟練度を上げて行くしかなく、弓の場合は、その時点で持てる弓を射まくって、更には獲物に当てた回数が増える事で命中度も上がっていき、スキルLVが1つ上がる事で、1つ上のランクの弓を手にする事が出来る。


 その作業の事をスキル上げ、略してスキらげなどと言うのであるが、最高ランクのスキルの事をマスタークラスと呼び、マスタークラスのスキルを持つ者は通常の弓であっても、その弓の持つ攻撃力を上回る威力で弓を射る事が出来る。


 スキル〈技術〉が高いとは、そういう事なのである。


 ちなみに、GMのスワンはモーション〈体術全般〉スキルのマスタークラスに自分で設定を変えている。他のGMも、必要に応じてスキル値を変更する事が出来る。


 付け加えると、現時点のGM以外のマスタークラスを持つ人物と言えば、モフモフうさぎの〈 双剣 〉、ラヴィアンローズの〈聖魔法〉、白刃のロビー〈モーション〉の3人だけである。モフモフうさぎとラヴィアンローズも〈モーション〉スキルはマスタークラスである。


 2人については、モフモフうさぎは龍の加護と、金剛の加護という超レアな加護持ちであり、ラヴィアンローズは、リサと同じ緑の加護持ちであり、役に立たない煽り耐性という加護も持っている。


 スキルと加護が相まって、その人独自の特性ができてきて、それぞれのオリジナリティが生まれてくるのだ。


 というわけで、スキルLVを上げるには鍛錬しかなく、加護を得る条件ははっきりしていないというのが、今のところのアンタレスの世界の仕組みである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ