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17 殲滅作戦開始

「どっかその辺に居るのか?」


 そう言って周りを見るモフモフうさぎ。


 誰かと話している様子を側で見ている男も一緒になって、綺麗サッパリと切り刻まれてしまった周辺を見回している。


「いや、今はアクエリアの監視ルームに居る。特別に通信出来る様にしたんだ。それはともかく、お願いがある」


 スワンは知っている。モフモフうさぎならあのモンスタートレインを止める事が出来る、いや、消し去ると言った方が正しいがそれが可能だという事を。


「まずい事が起きてね、ゲートに向かってモンスターの群れが押し寄せているんだ。モンスターにゲートが壊される恐れもある。そうなった場合、今そちらに居るプレイヤーは一時的だが、そちらのフィールドに閉じ込められる事になってしまうんだ。それだけは避けたい、急ぎだっ。そこからゲートに押し寄せて来ているモンスターを殲滅してくれっ。多少の人的被害も構わない、ゲートが壊されない様に頼む」


「あの音か……地面も揺れてるし火山でも噴火させるのかと思ってたぜ。言ってる意味は良く分かった。第2のラヴィちゃんが生まれない様にゲートは残しとけって事だな、人は死ねば強制離脱するからうっかり殺っても目をつぶるって事で。赤ネにならないようにしてくれよー」


 そう言ってモフモフうさぎが画面から一瞬で消えた。残された男が、狼狽えた様子でオロオロしている。

 スワンがポインタをこの男に合わせて、回線を開いた。


「マッテオ、スワンだ。君はそこで待機してくれ、下手に動がない方がいいだろう。もうその辺りにモンスターは居なさそうだしな」


「モフモフはどっか行ったぞ。ラヴィちゃんが見つかったのか?」


「いや、そうじゃないんだが。ちょっと手伝ってもらっている。後で説明するから、ではまたっ」


 通信を切って席をミュラーに譲るスワン。ミュラーは直ぐにポインタをモフモフうさぎに切り替えて、モンスタートレインとモフモフうさぎの動きが見れるようにした。


「1人でやれるって事か?」


 後ろからハルトが言った。


「モフモフうさぎの持っている武器は、ユニークアイテムのライジングサン。本来ならば、先々に導入する闇の魔王のクエスト、又はイベント、暗黒の不死者 カニバリズマーからの、レアドロップアイテムだ」


「まだ未実装だろう、じゃあなぜこのプレイヤーが持っているんだ?」


「GM バッドムR、彼が原因です。隕石を落としたのも彼で、その時に使ったのが何故か "暗黒の不死者 カニバリズマー" しかも、あのモフモフうさぎに倒されてしまうという失態を犯したのも、バッドムR」


 リアルでは友達であるが、仕事であるからここの所ははっきりさせておくスワン、皆もそれを聞いて納得したようだ。何せバッドムRは社長の息子、取り敢えず追求しようのない事、そういう事であった。


「もうモフモフうさぎがモンスタートレインに辿り着いた。ってあいつ何をやってんだ、モンスタートレインの進路の真正面に立って何かやっているぞ、気は確かかっ!」

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