サフィーナの暴走と空白の刻
基本空いた時間を使って書いて行きますので1200から2000文字程度で更新していこうと思います。
よろしくお願いします。
『お待ちしておりました、お嬢様!
いえ聖女シエラ様!?いいえ聖女シエラお嬢様!?
くっ、なんとお呼びすれば良いのでしょう。私には選ぶ事など出来ません!ええ出来ませんとも!!あぁ〜、せっかく闇の聖女の儀を終えお目覚めになられたと言うのに。。。。。。。。。。。』
私はサナ?と思われた人物を見た時に別人だと思っていた、しかし口を開き聞こえてくる内容で一瞬してサナであると理解し、諦めるのであった。
あの状態はタチが悪い。なぜならあの呼び方を私が決めなければ納得しない、そして矢継ぎ早に増やしているのだ…………、しかも複数の作業をこなしながらだ。眩暈がする、前回あれが普通の状態になるまで丸3日も掛かった。今回のサナを見る限り3日では終わらない………聖女に成ったとしても無理なものはあるのだ。
少女ことシエラは諦め眼をそっと閉じ現実逃避を始めようとする
サナからシエラへ視線を移した神官長がサナを一言
「サフィーナ・エアリアル、主との久方の再会が嬉々としているのは理解したが従者失格である。永きに渡る聖女の儀終え心身共に疲労しているのが分からんか。」
サナはハッとし表情を引き締め、状態異常も消え去り私をソファーへと促す。それを見た神官長は頷き私をソファーへと降ろしてくれた。
神官長は向かいのソファーへ移動していく。サナはブランケットを私に掛け、白湯を出してきた。
私は目を点にしながら白湯を飲む。
うんうん。普通の白湯である。
まあ外は暗いので深夜なのであろうかと思い納得するが、少し小腹が空く私はミルクとクッキーをサナに頼んだ。
すると2人が目を見開き駄目だと言う。サナは申し訳ありませんがと謝り神官長もまだ早いからと言った。
「神官長まだ早いとは??」
私は神官長のお言葉に考えるより先に言葉が出てしまったが、ふと自分が聖女の儀にて3日程篭っていた事を考慮しミルク粥ならと思っていたのだが
「……7年だ。」
「7年?」
神官長が発した言葉が理解出来ずオウム返しの様に私が同じ言葉を発する。
「其方の聖女の儀の期間である。」
「そっ…そんな、てっきり3日か長くとも7日程と思っておりましたが7年経ていたのですね……。不思議に思っていたのです、神官長が大きくなっていたり、サナなんて私と同じでしたのに、すっかり大人の女性ですね」
神官長はともかくサナの成長は危ない。私には分かるのだ、あれは殿方であれば絶対に二度見する、私でさえする。7年経ったとは思えない程のペタペタな誰かとは違う。しかし私は自分の身体を確かめながら違和感を感じていた。私は神官長に許可を得て大鏡の前まで移動した。
そこで私は自分の髪の色が黒髪な事に初めて気が付いたのであった。前の色も気に入っていたが今回の黒髪も上々とポージングをしているとサナは祈り始め、神官長は苦笑いしていた。
「あっ神官長、髪の色が黒なのは聖女の儀に関する情報から知ってましたが私の眼まで黒色ですね」
神官長は無言で私を持ち上げソファへ戻し私の瞼をくわっと開かせ観察を始めた。1人でブツブツと言い、少し時間が経つと「なるほど」と言い自己完結する。私は神官長へ何か分かりましたかと問えば「今までの聖女の情報より、加護をより深く得ていると推察し検証が必要だな」と、ほうほう要するに分からないことが分かったと……。
それから神官長と話し合い今後の仕事や家族への連絡、王への報告などを詰めようと話したところで船を漕ぐ私をみた神官長は「また後日改めるか…」と言いサナに私を寝かせるに言付けた……。
すぴー、すぴー、す『くぅ〜〜〜』ぴー、
ん〜クッキィ〜、すぴー、すぴー