和秀さん
「母さん、誕生日おめでとう」
心臓が張り裂けそうだった
母さんも驚いていた
買ってきた花を渡した
「秀、ありがとう」
「ケーキも買ってきたんだ食べよう」
思いっきり抱き締められた
そして母さんは俺の目を見つめキスをしてきた
なにが起こったのかよくわからないでいると
舌をからませてきた
俺のことを離そうとしない
パニックになって引き離そうとしたら
思いっきり押し倒されて馬乗りにされた
母さんの顔を見上げると
そこには知らない人がいた
俺の知っている母さんではなかった
「和秀さん、和秀さん」
父さんの名前だ
名前しか知らない父さん
母さんは俺と父さんを重ねている
俺は悟ってしまい抵抗をやめた
母さんは和秀を貪るようにセックスしている
母さんはずっと俺を見ていなかったんだ
俺じゃなく父さんを見ていたんだ
母さんは行為が終わると
俺の顔を確かめるようにさわり
「ほんとに出会った頃の和秀さんそっくり
顔も頭がいいとこも雰囲気も、、、
そして私の機嫌が悪いときに花とケーキを買ってくるなんて和秀さんのいつものパターンよ
ほんとに驚いたまさにあの人じゃない、、、
そしてねこうやってセックスをするの
もう秀だと思えなかったわ
ここ一年ずっと我慢してたのに秀が悪いのよ
もう私のこと捨てないでね和秀さん」
俺は秀を無くしてしまった