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第4話:菊一文字と盗賊ギルド

11/2…菊一文字とカノンとジェイクとステラのステータスに補正

冒険者ギルドでミーシャさんを保護したのは朝の事。

まだまだ時間があると言う事で、いっその事ボクたちを【ブレッドファミリア】のメンバーと言う事にしてしまおう、と言う話に纏まった。


そこでボク、カノンちゃん、ミーシャさん、そしてステラさんとリーダーであるジェイクさんを加えて五人で盗賊ギルドにやって来た。


今日知り合ったばかりのミーシャさんもブレッドファミリアに入れてくれるのは、

能力的には問題ないし、何より冒険者ギルドからは追われる身になってしまったからとのジェイクさんからの配慮なんだよね。

ジェイクさん…本当に良い人過ぎるよ…



そうして到着した盗賊ギルドは、中世ヨーロッパ~なシュレイドの街並みに合う喫茶店(カフェテリア)…だった…

と言うか―



「なんでこの世界の盗賊ってのは堂々と店構えてるんですかねぇっ!?」


「ん?何言ってるんだ?キク。」


「あ…いえ、なんでもないですよ?」



うん、これはあれだね。

突 っ 込 ん だ ら 負 け 。

って奴でしょ…?;


中に入ると、当然の様に普通の喫茶店で、ウェイトレスさんが席に案内してくれた。

その際にジェイクさんはウェイトレスさんに何か見せていた…



「…では、少々お待ちください。」


「おう。」


「ジェイクさん、今何を見せていたんですか?」


「あぁ、バッヂだよ。」



そう言ってジェイクさんは胸元に何時も着けている、食パンを象った様なバッヂを指差した。



「これが盗賊ギルド公認の盗賊団、【ブレッドファミリア】所属の証になるんだ。

まぁ、俺様に関しては顔パスだから形だけだがな?」


「なるほど…



因に、ミーシャさんとカノンちゃんはと言うと、ステラさんと一緒にはしゃいでいる。

喫茶店が珍しいらしいね。



「まっ、今のでギルマスでも呼んだんだろーし、俺様達はノンビリ待とうぜ?」


「…ですね。」


「おう。

とりあえずキクも好きなもん頼め!!」


「ありがとうございます♪」



最早気心の知れた間柄。

ボクは素直に甘える事にして、コーヒーとケーキを頼んだ。


そうしてしばらく、カノンちゃんと遊んだり、ミーシャさんとおしゃべりしたりしながら待って、コーヒーを2杯程おかわりした頃にギルドマスターさんが現れた。



「お待たせしたね、ジェイク。」


「よぅアキラ~!昨日ぶりだな~!!」


「ったく、お前は何でそう毎回直接俺を呼ぶんだ?

そこら辺のギルドメンバーにやらせとけよ!!」


「良いだろ~?

どうせ最終的にお前が処理すんだしよ~。」


「それはそうだがなぁ…;

はぁ…まぁ、お前には言っても無駄か…


「はっはっはっ♪」



…うん、ジェイクさんなんなの!?;

有名とは言え、中規模盗賊団のリーダーが何でギルドマスターさんと気さくに話してるのさ!?;


そんなボクの心の突っ込みは誰も分かるはずがなく、ジェイクさんは早速本題に入った。



「アキラ。

今日はうちのメンバーを増やす事になったからそいつらを登録に来たんだ。

それに、修練場を使いたいから許可をくれ。

手続きを頼むぜ?」


「ん…なるほどね、確かにそれは俺がやった方が面倒がかなり少ないか…

よし、ならマスタールームへ案内しよう。

お前等ブレッドファミリアの活躍は皆から一目置かれているから特例だぞ。

………“運”が良かったな、お嬢さん。」



わぉ、いきなりこっちに話振ってきたね。

このマスターも中々に食えないヒトだ。



「そうですね。

まぁ、妹にとってはジェイクさんとステラさんは両親みたいな者ですから。」


「…ふぅん…あの二人を掴まえてそう抜かすか…お前の“()”とやらは見掛けに依らず大胆だな?

…主に幸運を授ける【ラッキーブレイド】、【菊一文字】殿?」


「…えっ…?;」


「おや?本人なのに知らないのか??

お前の文献は結構残っているぞ。

他にも“ブレイド”と呼ばれる異国の剣に宿る精霊も居るが、お前は少々特殊なんだよ。

…まぁ、それも含めてお話ししようか?」



…と言う訳で、マスタールームへ来たボクたちは盗賊ギルドマスターのアキラさんからボクについて聞くことになった。



「その前に、ジェイク達は菊一文字が上位武具精霊だと知っていたか?」


「私は精霊魔法も使えるからすぐに気づいたわよ?」


「まぁ、俺様もステラ経由で知ってたな。」


「えっ!?キクちゃんはそんなすごい子だったのですか!?」


「あ…ごめんなさいミーシャさん。

どうせ登録する時に分かるからその時に話そうと思ってました…;」


「可愛いから許しましょう。」


「あーぅー…



うん、はからずもミーシャさんを騙してた様なものだし、モフモフなでなでされるのは甘んじて受け入れよう…



「…いちゃつくのは結構だが、そろそろ話して良いか?」


「お気になさらず~♪」


「一応このままでも聞けますので…;」


「…ジェイク、相変わらずお前の所にはクセの強い奴ばかり集まるな?」


「ん?そうか??」


「ん…むにゃ…おと…しゃん…♪zzZ」


「…肝心の主様が寝ちまってるじゃねーか…;

しかも、ステラならともかく何故お前の膝の上!?;」


「夜も俺様と同じベッドだぜ?」


「あー…うん、もう良いよお前等…;」



アキラさんは何かを諦めた様にため息をついた…

なんだかごめんなさい…?;


アキラさんは気持ちを切り替える為にわざとらしく咳払いをして本題に入った。



「それじゃ、【菊一文字】について話そう。」


「よろしくお願いします。」


「ああ。

そもそも、ジェイク達は『武具精霊』についてどれ位の知識がある?」


「スゲー強い武器にしてくれる奴。」


「可愛い子供、かしら♪」


「モフモフですね♪」


「…ステラさんは絶対ふざけてますね、分かります。

実はボク自身、まだ生まれて1週間も経ってないので、イマイチ分からないんですよ…;」


「…はぁ;

他の奴等はともかく。

ステラ、お前は精霊使いでもあるんだから知ってるだろうが!!;」


「あらあら♪

まぁ、そうね。

武具精霊…その名の通り、武器や防具に宿る精霊の事よ?

精霊が宿る条件は様々だけれど、ダンジョン産の武具に宿っている事が多いわね。」


「あぁ。

恐らく菊一文字もその口だと思うが、どうだ?」


「はい、ボクは目覚めた時にダンジョンに居ましたね。」


「もしかして、俺様と会ったあの場所の近くにあるダンジョンか?」


「バーカジェイク。

普通、『上位武具精霊』が宿る様な武具は大規模ダンジョンの地下50階層以下だと相場は決まってる。

あのダンジョンは初心者向けで精々30階層。

そんなダンジョンに『上位武具精霊の部屋』何か出現しねーよ。

例え最奥のボスを倒しても30階層程度のボスドロップじゃ下位精霊憑きの武器でも引き当てる確率は1%以下だ。」


「だがよー、カノンはまだ10歳だぜ?

ならコイツ、今何レベルな訳?」


「…Lv.13、ですよ?

しかも、ステータスは平均以下です。」


「はぁぁっ!?;

何でそんな…あー…言い方が悪いが雑魚冒険者が『上位武具精霊憑き』なんて規格外武具何か所持してんだ!?」


「いや…あの…ボクが、そのありえないダンジョン出身だから…ですけど…;」


「はぁぁぁぁっ!?;」


「うにゅ…うるさい…zzZ


「静かにしろよアキラ。

カノンが起きちまうだろ?」


「うっ…すまん…;」


「…あのね、アキラ。

精霊使いから言わせればそんな相場だとか常識、何て人間のこじつけよ?

精霊は自由なの、浅い所に上位精霊が居たっておかしくはないわ。」


「・・・。」



わぉ。

なんかアキラさんかわいそう…;



「あの、アキラさんはギルマスさんだから仕方無いですよ!!;

精霊使いじゃないんですから!!;」


「ううっ…菊一文字は優しいなぁ…


「あの、良ければアキラさんも菊と呼んでください♪」


「ありがとう…菊…


(((ありゃ落ちたな(わね)(ましたね)…。)))



あれ?

何で皆苦笑いを…?

それはともかく、気をとり直したアキラさんが話を再開した。



「…で、だな。

精霊憑きの武器ってのは通常より遥かに強力になるんだ。

『魔剣』何て呼ばれる事もある。

だから、ジェイクが言った『強い武器』ってのもあながち間違いじゃあ無い。

が、精霊憑きの武具の凄い所はそこじゃない。」


「可愛い子供、ね♪」


「あの…ステラさん…?;」



何まだふざけてるのこの人!!;

そう思ってステラさんを見ると、茶目っ気たっぷりにウインクして話を引き継いだ。



「うふふ♪

精霊全員がそう、と言う訳では無いわよ?

だけれど、何故か武器に宿る精霊は女の子の姿になる事が多いの♪

勿論、男性の姿や、獣の姿…様々な姿で現れる事もあるわよ?」


「そうだな。

菊も例によって女の子の姿の様だ。

主が更に小さな女の子だから、意外だけれどな。」


「…?

と言うと…?」



よく分からないからステラさんに話を振ると、ステラさんはニコニコ顔で返す…



「ほら、冒険者って男性が多いでしょ?

そうなると、精霊憑きの武器を手に入れるのは男性である事が多くなるのよ…

そして、明確な姿を持たない武具精霊達は、一先ず手に取った人の理想の姿で具現化するから…


「…必然的に女の子の姿になる…?」


「そうよ~…

で、一度具現化して契約となると口付けをするでしょ?

それでそのまま…まぁ、[ピーッ]しちゃったりとか…ね…?」


「…ボク、つくづくカノンちゃんが主様で良かったよ。」



身体は女の子でも、一応心は男のつもりだからね。

男性冒険者と[ピーッ]とか心が壊れちゃうよ!!;

だけれど…



「あの…でもボクは最初からこの姿でしたよ?

確かに、カノンちゃんと契約してから耳と尻尾は生えたんですが。」


「あらあら…つくづくキクちゃんは常識はずれな存在なのねぇ~…?」


「…と言うかステラ、また話を逸らすな。」


「あらあら、ごめんなさいね♪」


「まったく…;

話を戻すが、精霊憑きの武具が凄いのは『成長していく』所だな。」


「そう言えば、ボクにもレベルがありましたね。」


「そうだ。

精霊自身が成長すれば、宿る武器も強くなる。

それはカノンの異常なステータスに現れているな。」



因に、話をしながらも登録をする為の用紙に書き込んだり、ステータスチェックなんかもしていたりする。

(カノンちゃんは寝ているのでステラさんが代筆。)

…ステータスに関しては武具を含まない素のステータスだ。


それでも、今のボクのステータスは力と防御が1000を越えている。

確かに『平均以下』のステータスでは無いね。

今のカノンちゃんは、恐らく平均より少し強い…位かな?

だけれど、異常ではないよね…



「ははは、今のカノンちゃんはこれでやっと普通の冒険者のステータスですよねー…もっと強くならないと…!」


「「はい…?;」」



瞬間、ミーシャさんとアキラさんが『何言ってるんだコイツ?』と言いたそうな顔になった。



「えっ…?;

だって、ジェイクさんもステラさんも、ボクの倍くらいありますよね…?;」



因に、二人のステータスを改めてみるとこんな感じ。



ブレッドファミリアリーダー【ジェイク】…Lv.38

赤属性

体力…4440

魔力…1380

力…4550

防御…1740

俊敏…450

技…870

運…877


アビリティー【夢幻の剣閃】

┗魔力消費無しで【魔法剣】スキルを扱える。



ラッキーシスター【ステラ】…Lv.30

白属性

体力…1700×測定不能

魔力…3750×測定不能

力…700×測定不能

防御…875×測定不能

俊敏…150×測定不能

技…1700×測定不能

運…777×測定不能


アビリティー【超幸運体質《THE・STAR》】

┗自分や仲間の運勢を操れる。

運に関する特別な魔法が使える様になる。

全ステータスに特殊補正。



アビリティーを見ると余計になぁ…

ボクもカノンちゃんも戦闘で使える様なアビリティーじゃないし…



「それに、ボクのアビリティーは【ステータス付与】で、カノンちゃんは【大器晩成】ですよ?

どうしても二人に見劣りするじゃないですか…。」


「~っ…お前なぁ…;

その組み合わせの凶悪さに気付いてないのか!?;」


「えっ…?;」



意味が分からない、といった顔をしたボクに、ミーシャさんが丁寧に説明してくれた。



「あのですねキクちゃん。

例え今のカノンちゃんのステータス低くても、武具精霊(あなた)のステータスを貰えるから、Lv.50に行かなくても普通より高いステータスになるんですよ?

何せ2人分のステータスですし。

しかも、貴女は現状で既に力と防御と運の基礎ステータスが1000を越えるエリート精霊…

そして、Lv.50に行くとそんな貴女のステータスも【大器晩成】の恩恵で2倍になりますよ?」


「そしたらもう後は、分かるだろう?」


「…素で、今のジェイクさん、しかもフル装備のジェイクさんと同等以上…?」


「そこに、貴女の防具!!

カノンちゃんは、不遇冒険者からエリート盗賊への華麗なる転身ですよ!!」


「わぉ。

ステータスって1000越えてたら優秀なんだ…;」


「そうですよ!!;

なので、共有ステータスが基礎ステータスになる貴女達は凄いのですよ?」



無垢な(イノセント)る魅了(チャーム)【カノン】…Lv.14


武器攻撃力…【菊一文字】7652*30%


体力…879

魔力…633

力…3120

防御…2279

俊敏…329

技…406

運…2536×測定不能



カノンの庇護者【菊一文字】…Lv.16

青属性

体力…1694

魔力…1004

力…4639

防御…1709

俊敏…432

技…564

運…2525




「それでもやっぱり、ジェイクさんやステラさんの基礎ステータスに比べたら…


「いや、エリートを普通だと思うなよ…菊ぅ…;」


「…はい…ごめんなさい…?;

あの、前から気になっていたのですが、名前の前の文字が『カノンの庇護者』に変わってるんですよ、結構コロコロと変わるみたいですけど、これは何でしょうか??」


「あぁ、素直で宜しい!因に、そいつは『称号』だな。

世界が俺達に付ける二つ名、みたいなものだ。

自分の行動で変動し、追加されていく。

意識すれば詳しく見れるはずだし、一度手にいれた称号には何時でも替えられるぜ。

中には持ってるだけで効果がある称号もあるな。」


「なるほど~…



確かに、自分のステータスを見ながら称号を意識すると一覧に切り替わった。

因に、今の自分は以下の称号を持っているみたいだ。



・転生者

┗称号効果:異世界言語習得 (パッシブ)

・トランスセクシャル(女体化)

┗性別が【女】で固定される。(パッシブ)

・武具精霊

・白銀の狐っ娘

┗種族表記を【白狐族】に擬装。(パッシブ)

・シスコン

・ブレッドファミリア関係者

・疑心暗鬼

┗称号効果:心理状態が【疑心暗鬼】【カノン至上主義】化、一度装着するとカノン以外取り外し不可能

・ちょろイン

・冒険者ギルドへの反逆者

┗称号効果:冒険者への与えダメージ増加 (パッシブ)

・カノンの庇護者

┗称号効果:カノンを守護する時は防御、俊敏に極大補正 (パッシブ)



…ちょろインとかいつのまに付けられたんだろう…解せぬ…。



「っと、また話が逸れたなぁ…;

えーっと、とりあえず武具精霊についてはこんなもんだな。

で、本題はここからなんだが、【菊一文字】ってのは精霊憑き武具の内でも別格な刀の一振りなんだ。」


「そう言えばさっき【ラッキーブレイド】とかなんとか…


「ああ。

ステータスを見ての通り、契約するだけでとりあえず運が2525上がる。」


「そうですね…。」


「まぁ、それだけじゃないんだろうが、菊一文字を手に入れた冒険者達は、大抵成功して名を残してるんだよ。」


「わぉ。」


「尤も、運が絡む要素に関しては、と限られるがな。」


「だから【ラッキーブレイド】ですか。」


「おう。

とは言え、【ブレッドファミリア】にはステラが居るから…お前のそれは今回はあまり意味を成さないかもな。」


「まぁ…ステラさんのアビリティーはボクらの運も操作できるみたいですからね…;」


「裏を返せば、キクちゃんのそれをごまかせる、って事になるわよ~?」


「…名前でばれますけどね?;」




ステラさんって、もしや少し天然バカ入ってるのだろうか!?;

だけど、ステラさんは真剣な顔だ。



「名前、なんて只の記号よ?その気になれば、変える位簡単だわ。」


「まぁ、こう見えてステラは元シスターだしな!

名前を変える契約魔法も使えるぜ?」


「わぉ。」


「真名に対する呪いを回避するなら、真名そのものを変えてしまえば良い。

そうゆう事よ♪」



どうやらステラさんの服装は、只のコスプレ(?)では無かったらしい。

と言うか、この世界でも名前は変えられるらしい。



「でも、余程の事が無ければ名前を変える気はありませんよ。」


「ええ、私がシスターをしていた時も名前の変更なんて滅多にしなかったわよ。

それに、本人の同意無しには行使できない魔法だから安心なさいな♪」



そりゃあ、ある日いきなり名前が変えられてたー!

なんてあったらたまったもんじゃないしね…;

と、またもや脱線する会話に、アキラさんが再び戻す為に口を挟む。



「名前は今関係無いだろ?

とにかく、お前はカノンと一緒に居るだけでもカノンを幸せに出来る刀…だと思っておけば良いぞ。

さて、これでお前については以上だが、最後に1つ、付け加えなきゃいけない。

それは、お前にはニセモノが多いって事だ。」


「…!」


「どうやら、お前はホンモノらしいな。

文献にある通りの『白金の髪に蒼と翠の瞳』だし、素の運の数値も『2525』だろう。

カノンの素の数値は、ミーシャ経由で分かってるしな。

ニセモノは『銀の髪に紅と漆黒の瞳』で、持ち主を修羅の道へ誘うらしいし、ニセモノはホンモノの菊一文字を酷く憎むらしいしな。」


「…。」



…ニセモノ…どうやら、この世界にも、【贋作がんさく菊一文字】が居るらしい…!

特徴も一致しているし…

あー…これは、もう完全にフラグじゃないかな?

この先の予定ではミーシャさんを含めた3人旅だし…もぉ~!変なフラグ立てないでよアキラさんっ!!;



「それと、妖刀【村正】には気を付けろ。

奴は精霊以外の種族を下等生物と見ている…らしい。

菊自体は大丈夫だろうが、カノンとミーシャはそうもいかない。

それに、【村正】は他の『ブレードタイプ』の武具精霊を洗脳し、操れるとも聞く。

まぁ、【村正】は一振りしか居ないからそう出会う事は無いだろうが、気を付けておけ。」


「はい…!」


「・・・・・;」



あー…うん、ミーシャさんはソウユウノが分からないから真剣に返事をした…けどさぁっ!?;

何でアキラさんはそうフラグを立てちゃうの!?;

噂をすれば影がさすって言うでしょうがぁぁっ!?;

そのアキラさんは気にした様子もなく事務員さんから3枚のカードを受け取った。



「さて、話してる間にギルドカードが出来上がったみたいだな。」


「おっ!!これでカノン達はブレッドファミリアの仲間だな♪」


「おめでとう、皆♪」


「…わぁ…!」


「感激ですぅ…!!」



うん、称号の『ブレッドファミリア関係者』が『ブレッドファミリアメンバー』に変わったね。

・・・・・なんだか、胸のなかが暖かくなる…



「…大切にしますね、ジェイクさん。」


「おう。」


「これで用事は終りかな?

修練所の許可は出しておいたから、好きに使ってくれ。

では、これにて解散!!」


「ありがとうございました、アキラさん。」


「おう。

俺の所にも何時でもこい。

菊達も歓迎しよう。」


「はい…!」




さて…修練所、と言うことは、ジェイクさんとの模擬戦かな…?













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