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ゾンビだらけの世界に飛ばされたのでゲーム知識使って生き延びます  作者: ぺる
第一章 詰まないための準備をしよう
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自己紹介(聞く側)2

「クリス・アルドレルだ!よろしくなっ!あとシェーナは姉だけど俺たち年は同じだぞ!」


 多分誰よりも元気に自己紹介したクリスが、シェーナを指差した。


 するとシェーナは指差さないでと、その手を軽く叩たく。本気で叩いているわけでもなさそうだが、ぱちん、とそれなりにいい音が響く…。


 仲がいい姉弟だな…それにしても同じ年か。双子、にしては目の色も全然違うし義理なのかもな。


 そういうことは深く聞かないに越したことはない。俺は二人を見比べながら、驚いたような表情をとっておいた。


「...おいおい、二人とも。まだラルクの紹介終わってないんだぞ。」


 二人でじゃれ始めたのを見てニール先生が宥めていた。いつもこんな感じなのだろうか…?


 二人とも声を揃えてはーい、と同時に返事をした。それはもう、きれいに被っている…。さすがだな。


 当の本人達は、被ったことにお互い顔を見合わせて、真似するなっ!と言い合っていた。


 見た目はにてないかもしれないが、中身はそっくりだ。


 さて、自己紹介も賑やかながらに終わりが見えてきたな。


 ラルク、というのは最後に残ってるインテリ君のことだろうから。自己紹介をしていない子供は他にいない。


 それにしても…このインテリ君、今まで一言もしゃべってないな。


 …どんな自己紹介をしてくれるのか、ちょっと興味がある。


 こっちを見る目の好奇心って言うより探求心に近いものを感じたし、恐らく俺のことを観察したい対象、とでも思っているようだ。


 なぜそう思うかって?


 それはラルクってやつが明らかにクリス達とは違って仲良くしたい、という気持ちが全く出ていないからだ。


 子供というのは全面的に感情を押し出してくる無邪気な生き物だろう?


 仲良くしたいとは思わないが興味はあるな、的な感情が見えている。


 だからか俺に話しかけてこない。単なる人見知りの可能性も捨てきれないが、その割には向けてくる視線が鋭い。


「ほら、ラルク。最後だぞ」


 先生に肩をぽんと叩かれ、ラルクはつまらなさそうに一言だけ


「...ラルク。よろしく」


 とつぶやいた。


 みっっじか!?


 予想はしてたが本当に最低限の挨拶くらいしかしなかったぞ。そして視線もそらされた。


 うーん、この子と俺の間には見えぬ壁がありそうだ。


 後々その壁は乗り越えたいところだが、いきなり距離を縮めようとしたところで、避けられるのがオチだ。


 こればかりは慎重にいかないとなぁ…。


「...よし、全員終わったな。まぁこんな感じだ。あともう一人、俺の友人でスクリトフって男がいるが、今日は来てねぇからまた今度だな。」


 計5名の自己紹介が終わった途端、子供達の視線が俺に集中した。


 ...次お前の番だぞ、的な視線だな。


 まぁ順番的にはそうだよな。


 さて、どうしたものか。これは困ったぞ。


 そもそも俺は、この世界のこともよく知らないわけだ。


 嘘をつくにも、この世界の真を知らないせいで嘘を嘘にできないのだ。


 いままで何処にすんでいたとか、年とか、なぜ森に板だとか、そういったことが一切話せない。


 何を話せばいいのかわからずに沈黙が続く。


 うぅ、視線が痛い…。


「じゃぁバル。次はお前の番だぞ?」


 とうとうご指名をもらい、話さなければならない雰囲気へとなってしまった。


 実は別の世界で交通事故にあって、この世界に転生してきた女です!


 …なんて言えるわけもないな。それこそ頭がおかしくなったって思われる。


 こうなったら…仕方ない、こうなれば必殺技を使うか。

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