俺の新しい名前は完全にファンタジー世界の女の子の名前というね
「名前かぁ…加於須…星輝…神稲妻…」
「なんでキラキラネームばっかり!?」
「え?嫌なの?」
アマミヤは意外そうな顔をする。
「嫌に決まってんだろ!?」
「そっかー…じゃあ…」
アマミヤは本棚から太字で「名付け事典」と書かれた本を取り出す。
「んじゃ、適当にパラパラするからストップって言ってね?」
「適当だなっ!?」
「当たり前でしょ?だって最近転生してきた人沢山いるんだよ?そんな人達に一人一人由来付きで名前付けてたらどうなると思う?皆のアマミヤさんが過労死しちゃうよ?」
「あー、じゃあもうそれでいいや」(良くわからんが面倒くさい…)
「んじゃ行くよ!ぱらぱら…」
…ストップ
「はい!じゃ発表するねー、あなたの名前は…」
せめて名前だけでも男だと助かるが…。
「ショコラ・リィネ…」
うん、多分こうなるだろうと思った。
「男の名前になると思った?」
そういってアマミヤは名付け事典の表紙を俺に良く見せる。これは…!?
「女の子用…だと…!?」
「あはは、結局何処で止めても女の子の名前だったんだよ?」」
アマミヤは悪戯が成功した時の子供のような表情で笑う。
「図ったなシ〇ア…」
「まぁ、その姿と名前よーく似合ってるから良いんじゃない?可愛いし♡」
確かにそう言われれば…って。
「俺…こんなんでも一応男だからな!?」
「え、男の娘?」
「ちげぇよ!!!」
まぁ…そんな感じで、俺は今日からこの世界ではショコラという名前で過ごさないといけない事に。
「ていうか、なんで俺この世界に呼ばれたんだっけ」